昨夜のエントリーにおいてはSDへのフォント事情について語らせて頂いた。
沢山の反論を頂いてしまっている様だが、今回は更にテクスチャ編を語ってみたい。

 ところで、俺としても近年たまにみかける「SDでは全くもって全然読めない」フォントは流石にどうかと思っているぞ。
 例えば知人の話だが、あるRPGにおいて彼は魔法も一切選択できずストーリーも一切判らないと嘆いている。俺の寝室の小さめのテレビでも、HDMIであるにも関わらずやはり殆ど読めないしな。ここまでの極小フォントは流石に極端であるし、どういう意図があるのかとも感じる部分もたしかにある。

 SDフォント画質については工夫や調整の上でギリギリの落とし処を見つける必要はありそれはメーカーの責務であると思うが、それ以上のコストを割けない事が多いという話だ。 SDユーザー全否定かよ的なコメントを頂いている様だが、それは極端な解釈でありそこまで思う筈もない。

 全作品をここまでしようと言っている訳では勿論無いが、時代の流れとして出来る限り情報量は増やしていきたい傾向にある。
我々としても勿論SD品質チェックは行うが、この上での落とし処としてSD品質についてはやや目を瞑らなければならない点がある事が多い事は事実でもある。

 俺の周辺チームにおける傾向としても、極端な極小フォントは流石にないがやはりSDでは読み辛さはある。デザイナ陣営も日々上手い調整を探してはいるけれどな。


 コメント欄にも頂いた内容だが、例えばフォントサイズ調整機能等の実装の話になればやはりコストを計算に入れなければならない点も辛いところだ。
ゲームジャンルにもよるのだけれども、例えば単純にメッセージボックス内のフォントサイズ程度ならばある程度軽微なコストでの実装も可能だ。
 しかし、ゲーム全編において展開されるフォント、メニュー等のインターフェイス部分や、RPGのコマンドウィンドウ内と多岐に渡る部分の、画面レイアウト全てに影響が及ぶ部分でもあるので、実際行うとなればそれは多大なコストとして返ってくる。
各社どのチームにおいても同意見であると思うが、こういった話とは別にコストをケチっているのでは無く、有限のコストの割り振りとしてSD対応の為にインタラクティブ柔軟フォントサイズ実装にかかるそれを、他に回す選択肢を取らざるを得ない事が多い。

 何度も言うが、だからと言って極小フォントで放置というのは酷いぞ?そんな事までは俺はするつもりは無いが、ギリギリ耐えられるポイントを探した上で、SD画質フォントへのコストを切り上げる事になっている事は現実だ。

 

 さて、こちらは一般には余り話題にならない様なのだが、モデルに張る多量のテクスチャ群についても問題は発生する。

 テクスチャという物は、勿論張る前は一枚の画像であるのだが、各テクスチャ元画像をそれぞれどの様な解像度にて作成するかという点は、最終レンダリング結果に大きく影響を及ぼす重要な調整項目である。
 小さすぎる元解像度のテクスチャを大きくレンダリングされるポリゴンに張ればその面はボケボケになってしまうし、逆の場合はジラジラとノイジーになっていく。

 この調整だけはSD及びHDにて同時に行う事は現実的ではないため、当然の帰結として現代であればHDにて行われる。
しかし、HD調整済みテクスチャでレンダリングしたとしても、最終結果画像をSDへと落として出力する場合には、この段階において基本的に酷くボケる。
 これは通常ハードウェアのCRTC系の回路にて行われるわけなのだが、このボケ方は結構苦しいほどだ。元来SD出力を想定して作成されたPS2等のゲームの方が、この段階を踏むと逆に綺麗であるという逆転現象が発生してしまうのだ。


 こういった意味においても、デザイナの意図通り伝わるHDへの移行をオススメしていければと思う。

 ところで、反面SDブラウン管等ではジャギが目立ちにくいという利点があるが、近年のHDゲームにおいては、その解像度である利点に満足するだけでジャギが激しいゲームも少なくはない。
 個人的にジャギは凄く気になる方なので、HDである事にあぐらをかかず、最低限の調整はキッチリと行っていきたいところであるな。