長いあいだ折れていたフラグが奇跡の復活をはたして一週間。ここ暫くの間は空気を読んで「彼女DLL」とか寒いネタを控えてきた俺ではあるが、今日は冒頭に掲げざるを得ない。
「恋愛工学」なんてタイトル、これを自分で立ち上げてしまっている為に引くに引けないワケでは無い。本来こういった話とゲームのそれを絡めて進行したいのだが、各々の内容によって文章の波長が合わない為、水と油の様に分離している本エントリー群へようこそ。
今夜は、本命さんに対する俺の立ち位置がグラグラする様な重要イベント。オプティマ変えて挑んできます。
ここはこれから縮小フォントで書こうかな・・・。


さて、アホ話はともかく本題へ移ろう。


近年におけるゲーム業界へ重く覆い被さっている懸念材料として、遊びの枯渇問題が提唱されて久しい。グラフィックに代表される表現力や大容量化は着実に前進している反面、ユーザーに対し新しい遊び要素の提案が十分に行われていない。これは俺自身にも言える事だ。

冒頭から業界人としては些か言い訳がましい書き出しである点は承知だが、遊びのアイディアが飽和しているとも言える現状においては、我々制作側のこれまでとは根本的に違うアプローチが急務であろう。

ゲームの基本的な生産工程としてまずはプランナによりアイディア出しが行われ、練られ、厳選された上で着工となる。だが便宜上「プランナにより」と言ってはいるが、アイディア出しが一概にプランナ単独の仕事であるという事では無い。
個人的な感じ方かもしれないが、経験上、優れたアイディアを出すメーカーには初動ブレインストーミングの段階から現場が柔軟に協力し合っているケースが多い様に思う。
反面、アイディア出しが極度に義務化されたプランナの緊張状態が解けず、デザイナ班や技術陣もひたすら仕様書の完成のみを待つだけ様な無機質なスタジオに未来は無い。

こういった話題は以前にも幾つかエントリーとして挙げさせて頂いているので、併せて参照頂ければ幸いだ。

「ゲームの面白さ」を産み出す土台作り、プログラマからのアプローチ」

「ゲームプログラマ、デザイナ、プランナ、それぞれの距離感」


さて、上記の二つのエントリーとはやや趣向を変えたアプローチとして、新しいハードウェアを使った遊びと技術の融合について触れてみたい。

今回の対象はずばり、モーション系の操作機器についてだ。


この話題においてまずは勿論、Wiiのセンセーショナルなデビューが対象に挙げられる。この新しい遊びの材料が提供された当時、我々の世界において恐らく大きな二つの考え方が生まれた。一つ、このキャッチーなコントローラーでこれから一体何が出来るか、一つ、この未知数のコントローラーに振り回されず従来のゲームを進歩させるか

前者を重視したプロジェクトにおいては、例えば代表作Wiiスポーツ等の様に真の意味で「新しい遊び」が開発され世に受け入れられたゲームも多い。
反面後者を重視しモーションコントローラーを極力パッドとして扱うに止め既存ゲームの方向性のまま進化を目指したゲームも又多い。

どちらが正しいかといった単純な二元論ではなく、どちらの方向性についても現実に吟味する必要があったわけであり、その結果として世の中へ様々なタイプのゲームを送り出されている。

しかし、今回は敢えて前者。モーションコントローラー等の様な、それまでには存在しなかった新しい遊びのクリエイトに焦点を置いてみよう。

こういった過去に無い新しい材料が提供された場合に、これを花咲かせる様なアイディアをプランナのみが完全独自に産み出すことには、流石に無理があり過ぎるであろう。
新しいハードウェアを、まず「プログラマが触る」事がとても重要だ。何が出来て何が出来ないのかを誰も判っていない状態なのだ。未知のハードウェアをまず触る事は技術者であるプログラマの仕事であり、出来る事ならばメーカーとしてきちんと時間を取った検証フェイズが必要である。
「メーカーとして時間を取る」という事はつまり人件費を割くという事では勿論あるのだが、だからと言ってあまりにガチガチになって検証していても意味はない。「遊び」を探しているのだ。このフェイズにおいて納期だのなんだの色気の無いことを捲し立てる経営者は、本当にセンスが無い。
スタッフ一丸となって、この新しいデバイスをいたずらしまくる遊び心こそが、未来への良い糧となる。

プログラマは何しろまずは触れる環境を整えるべきである。色々なデータを色々な角度からグラフィカルに届けるデバイスビュアーの作成が急務だ。出来る限り無機質な物にならない様に、直感的且つ心理的コミカルな遊び道具を提供するのだ。

プログラマが「遊びに協力する」という事は、こういった仕事でもあると言えるだろう。
数値だけを無機質に羅列していても、アイディアの引き出しは開かない。


ここまでが上手く起動に乗ると、現場も心理的に乗ってくる。
なにせ、俺を含めゲーム開発者なんていう連中は元来心底遊びが好きな人種だ。新しいおもちゃを正しく遊べる環境を与えらたりでもすれば、実際際限なく悪ふざけに興じる。
そして、この悪ふざけこそがアイディアの源泉であり、この泉を実際に採掘していく事がプロとしての境界線であろう。

この辺りになると、山の様に実験リクエストが挙がってくるであろう。ここへプログラマが積極的に乗っかっていく事が最後の山だ。ここで簡単にNOを言うプログラマであっては決してならない。何事もまず試し、どうしても理論的に実現出来ないのならば代案を挙げる様でなくてはならい。
これが出来ないプログラマを、ゲームプログラマと呼称する必要は無い。
遊びの創出に協力しているとは言えない彼らは、ただ単にゲーム「を作らされている」プログラマに成り下がっているだけだ。


遊びとは、仲間達と共にお互いの引き出しを開きあって、楽しみ合いながら創造されていく物である。その様に思うのだ。

これからも新しい遊びの材料は提供されるであろうし、材料が無くとも工夫し産み出していかなければならない状態だ。技術を追求する事も大切であるが、遊びを追求する事を忘れない様に、何よりも自分自身への戒めとしていきたいところです。


さて事のついでだが、MSやソニーからの新デバイスの発売も近い様ですね。
ソニーは延期してしまいましたが可能性を秘めたデバイスでありましょう。

が、個人的にはMSのNatalに大変興味を持っています。
詳しい事にともかく、仕組みはMSという実にソフトウェアメーカーらしいソフトウェア技術の固まりであると言えるでしょう。360というハードウェアにも良くマッチしていますが、こういった処理はPS3には更に向いていますね。
これはアイディア次第では本当に面白いゲームが産み出されると思います。


ひとつ、ここだけの話としてネタで締めくくりましょう。 Wiiの様に振って遊ぶモーションコントローラー、マット型コントローラー、etc。そして例えばNatal。色々なコントローラーが存在します。

ほんとここだけの話ですが、開発者は筋肉痛が悩みです^^;
(あと、音声認識系の開発はちょっぴり恥ずかしい)