2009年04月26日

同僚女「信用したいって云うたら嫌いになる?」その4

458 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:00:09.65 ID:lPBcTgUP
――6/5、水曜日 14:00 神楽坂作業室

新人女:カタカタカタ
C男:カタカタカタカタ

男「はい……。そうです。……お話は伺っております。
 はい、はい……144番以降すべてですね?」

男「いえ、それには及びません。こちらの現場に複製が
 ありますので。はい、はい……タイムスタンプの確認だけ
 よろしいでしょうか?」

新人女:カタカタカタ
C男:カタカタカタカタ

男「はい、はい……そうです。いえ、とんでもない。
 では、失礼します」

ぴょろりん

C男「メールだ。俺」
男「変な音にしてるのな」

C男「営業。――仕事増えた」



459 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:01:16.01 ID:lPBcTgUP
男「どうして?」

C男「作業中の春日のやつ。発注忘れだって」ぎりっ

男「……」
C男「営業は捨てよう」

新人女:カタカタカタ
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ

男「うん、いいぞ。でも仕事は捨てないで」

C男「……捨てよう」
男「ダメ。試合壊すなよ」

新人女「……」おろおろ

C男「捨てたい」
男「同感」

新人女「……」おろおろ

男「それでも守れ」
C男「同意」

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタカタ



461 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:04:29.17 ID:lPBcTgUP
――6/5、水曜日 19:00 神楽坂作業室

男(――予想より進捗が遅いな)

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

男(無理もないか……二人とも、デスマなんて初めてだ)

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

男(……どうする。残すか、帰すか)

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

男(どうすればいい? どう使えばしのげる?)



465 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:05:34.10 ID:lPBcTgUP
かたり

新人女「男さん」
男「ん? どうした?」

新人女「あの……わたし。今日は」
男「ん。了解。かえって。ゆっくり休んで」
男(ここが限界か……)

C男:カタカタカタカタカタカタ

新人女「はい。では失礼します。ちょっと急ぎますから」
男「はいはい。おつかれー!」
新人女「お先しますっ」

男「C男はどうする?」
C男「家なんて捨てた」

男「そっか」
C男「いっそ気楽」
男「それも同感、かな」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「夜明けまでには、まだ10時間
 ――限界を捨てるにはちょうど良い」



467 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:09:13.47 ID:lPBcTgUP
――6/5、水曜日 23:40 神楽坂作業室

男「なーんていってから約5時間ですが」
C男「おおっ」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

男「限界見えた?」
C男「言葉尻をとらえるマネジは捨てよう」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

男「なんか、最近さ。だんだんC男と話せるようになってきたよ」
C男 ぷいっ

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

男「やっぱ、修羅場を過ごしてみるもんだな」
C男「惰弱なマネジは嫌いだ」

男「すいません」



469 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:11:17.36 ID:lPBcTgUP
C男「仕事を断れないから下のものが苦しむ」
男「まったくだ」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「無能な中間管理職に死を」
男「さすが先輩の弟子だなぁ。容赦がない」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「勝たないと許さない」
男「……」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「捨てたものより大きな物を拾わないと許さない」
男「……」

C男「一生」
男「一生なのかよっ! 重いよっ!」



470 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/24(金) 20:14:57.42 ID:FNrm4wAO
イメージ違ったらすまん
470


470-2


470-3


>>1がんばっ


473 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:16:49.87 ID:Spo920Qo
>>470
GJ!これは良い



471 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:15:08.28 ID:lPBcTgUP
男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男 ぐー
男「腹減ったな」

C男「食欲を捨てよう」
男「いや、食おうよ。身体壊すよ」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「そんな時間はない」
男「効率落ちるぞ」

C男「出前?」
男「時間遅いしなぁ」

C男「備蓄をくれ」
男「カロリーメイト? どれがいい? フルーツとチョコ」
C男「フルーツ」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

男「了解。ちとまって」ごそごそごそ

かんかんかんかん……がちゃり



478 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:21:18.83 ID:lPBcTgUP
新人女「新人女ただいま戻りましたっ」

男「え?」 C男:カタ

新人女「家かえってシャワー浴びてきました。着替えも」

男「……だって、さっき帰ったでしょ?」

新人女「はい。準備を整えて再出撃で」

男「こんな時間、泊まりになっちゃうよ?」

新人女「いえ。8時間早く出勤しただけです」

男「――」

新人女「ずるいですよ。二人だけで全部仕事しようだなんて。
 私だって神楽坂班ですし……。解かなきゃならない
 謎だってありますし」

男「……」

新人女「いえ。それは私事ですけど。あ、そうです。
 サンドイッチ買ってきましたよっ。補給物資です」にこっ



483 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:26:59.17 ID:lPBcTgUP
C男「……ん。もぐ、もぐ」
新人女「……こくん」
男「もぎゅ、もぐ」

C男「新人女」
新人女「はい?」

C男「ナイス」ぐっ
新人女「ありがとうございます。紅茶もどうぞっ」

男「それにしてもこうくるとはね〜」

C男「?」
新人女「はい?」

男「いや、なんか可笑しくって」
新人女「そうですか?」

C男「もっぎゅもっぎゅ」

男「うん。なんか悩むのもばからしい気分」

新人女「??」



484 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:32:35.78 ID:lPBcTgUP
男「『どう使えば』とかバカの言いそうな台詞だよな。
 あははははっ。や、最高だわ」

新人女「はい? はい?」

男「要請無しでも兵站補給に援軍だもんな。ははははっ」

新人女「?」きょとん

男「C男、残りどうだっけ?」

C男「夜明けまで4時間と38分」

男「ブリッツクリークにはちょうど良いか」

C男「中央突破」

男「んじゃ、新人女さんも。無理はしないで」

新人女「女さん程度に自重します」

男「そっか。あはははっ。じゃぁ、4時間。
 いってみようか」



488 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:38:14.90 ID:lPBcTgUP
――6/6、木曜日 06:30 神楽坂作業室/会議室

新人女「……失礼します」そぉ
男「くぅ……。すぅ……」

新人女「わぁ……。ぼろぼろだ」

男「……んぅ。……すぅ」

新人女「こんなになっちゃうまで、働くんだ。
 男の人って……」

男「……」くてっ

新人女「前髪、ぱさぱさ。身体中ぼろぼろだし」

男「……んぅ」

新人女「全然ステキじゃないんだけどな。お洒落じゃないし。
 きっと音楽とかにも詳しくないし、ドライブなんて
 絶対に連れて行ってくれないし」

男「……すぅ」

新人女「全然違うのに」



491 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/24(金) 20:40:35.80 ID:lPBcTgUP
男「すぅ……」

とくん

新人女 なでなで

男「んぅ……」

新人女(…………っ!?
 触っちゃったっ。
 そんなつもり無かったのに……。
 そ、そうなのか。私やっぱりそうなんだ。
 気持ちがあふれてる。こぼれちゃってる。
 わたしは、やっぱりだったんだ)

男「…………ん」ぼぉっ

新人女「あの、男さん? 時間ですよ」

男「ん。……わかった。10秒待って」むぅっ

新人女「はい……」じぃっ

男「おけ。再起動した。目覚ましさんきゅ」

新人女「はいっ」



528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 07:06:08.15 ID:b1AJlvQP
――6/6、木曜日 11:30 神楽坂作業室

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

新人女「んぅー。ぅ」ぽきゅ
男「ああ、やっぱり変な音。ははっ」

新人女「そんなに変ですか−?」
C男 こくり
男「小さくて可愛いよっ。あははっ」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

新人女「うーん……」ぽきゅリコ。
C男「ぷくすー」
男「あははっ」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

新人女「こんなはずじゃないんだけどなぁ」



529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 07:06:26.90 ID:b1AJlvQP
男「……」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

男「……」ちらっ
新人女「……んぅ。……こっち、っと」

男「新人女さん。ちょっとお使い頼めるかな?」
新人女「はい?」

C男:カタカタカタカタカタカタ

男「書類届けて欲しいんだ。巣鴨まで」
新人女「いけますよ、はいっ」

C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「バイク便じゃダメ?」
男「忙しいのは忙しいんだけどね〜。ちょっと大事なヤツなのだ」

新人女「いいですいいです。急いで行ってきます」

男「いや、それはだめで」
新人女「はい?」



530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 07:07:08.70 ID:b1AJlvQP
男「煮詰まってるでしょ。風に当たってきて、食事も」
新人女「良いですよぉ、そんな。えーっと……ほら」

C男:カタカタカタカタカタカタ

新人女「デスマーチっていうんですよね?」にこ

男「まぁ、ね」 C男「童貞卒業」ぐっ

男「行ったのか!? この忙しいのに!? いつ行ったんだっ」
C男「は、はぁ!?」

男「いや。すまん。……びっくりした」

新人女「超特急で行って参ります」

男「ううん。そうじゃなくて」
新人女「はい?」

男「ゆっくり雑談でもしてきて。
 出来れば、顔を覚えてもらってきて」

新人女「……?」

男「いってらっしゃい」にこっ



536 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 07:19:39.75 ID:b1AJlvQP
――6/6、木曜日 12:00 神楽坂作業室

C男「フルーツもういっこ」
男「ほいよ」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「よく判らない」
男「なにが?」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「マネジ何考えてる」
男「俺もC男との会話は判りづらいよ」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「なんでこの時期に散歩?」
男「この時期だからつぶれられたら困る」



537 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 07:20:32.01 ID:b1AJlvQP
C男「俺、デスマした。生きてる」
男「そだな」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「童貞卒業」
男「やっぱSM系なのか?
 この付近にそんな店あったっけ……」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「俺一人前」
男「うん。C男は早くなったよ。戦闘能力はもう
 俺に迫ってるんじゃないかな」

C男「ふふん」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

男「立派な前線豚だ」
C男「文句は言わせない」



538 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 07:21:26.78 ID:b1AJlvQP
C男「でも、俺。見えてないみたい」
男「……?」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「捨てたい」
男「話判らんな」
C男「なんで見えてない」
男「……?」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「男には見えてる。俺には見えてない。
 それがあると考えないと、説明付かない
 捨てたいけど、見えてないから捨てられない」

男「……」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「それじゃ一人前じゃない。捨てたい」
男「他人の見てるものなんて、見えない方が当たり前だよ」



539 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 07:22:44.98 ID:b1AJlvQP
C男「男はマネジ」
男「うん?」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「ウォリアー」
男「うん」

C男「ウォリアーになれば変わると思ってた」
男「……?」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

C男「まだまだ判らないことがある」
男「うん」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

男「時間の問題だよ」
C男「……」

C男「時間の問題か。首を洗っていやがれ」
男「上等だ」



544 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 07:47:32.51 ID:b1AJlvQP
――6/6、木曜日 16:20 神楽坂作業室
――電話

部長「――」
男「はいっ!? ……はい、それで。はい?
 病院は? ……そうです、か」

部長「――」
男「そうです。……それは二人とも? はぁ。
 いえいえ。はい。……判ります。
 お騒がせしてしまって申し訳ありません」

  C男「何があった」

部長「――」

男「はい、それは重々。いえ……はぁ。
 そうなりますね。はい。……いえ。はい」

男「それは、自分の監督責任の問題でもあります。
 ――いえ。……いいえ。
 M野さん就任後の離職率については?
 いいえ、そういう意図はありませんが。
 しかし、派遣会社側でもそう言ったデータは統計していますし
 はい。……そうですね。はい」

男「それは出来ます。はい、今日のところは興奮しているかも
 しれませんから……ええ。週明けまでには、はい
 話を聞いてみます。ええ、もちろんです」



545 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 07:48:34.01 ID:b1AJlvQP
がちゃり

男「うーん」
男:カタカタカタカタカタカタ

新人女「どうしたんですか?」
C男「何があった?」

男「なんというか」
男:カタカタカタカタカタカタ

新人女「……」 C男「……」

男「つまり、まだ良く把握してないんだけどね」

新人女「はい」
C男「早く言え、鰯マネジ」

男:カタカタカタカタカタカタ

男「B男がM野殴って、辞めた」

新人女「!?」 C男「っ!」



548 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/25(土) 07:51:45.32 ID:/0eAUfUo
えええええええええええええぇええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!


550 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/25(土) 07:52:36.28 ID:OxPcUMDO
やっちまったでござる


567 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 11:45:18.42 ID:b1AJlvQP
――6/6、木曜日 17:00 神楽坂作業室

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

新人女「……いいんでしょうか」
男「ほい?」

新人女「こんなことしていて。B男さん探して連れ戻らないと」
C男「ニセ忍者が脱落とは」

男「いまは、ちょっと無理」
新人女「そうなんですか?」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

男「B男も頭に来てると思うしね。
 探し出しても、話にならなければ同じだよ。
 メールはちゃんと打っておいたから、大丈夫」

新人女「なんでこんな事に」

男「向こうに残った新人の女の人が一人いてね
 まぁ、家の事情で辞めるに辞められない人
 だったらしいんだけど」

新人女「……」ぎゅっ



568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 11:47:04.52 ID:b1AJlvQP
男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

男「お察しの通りM野がゲス野郎でさ。
 ――ちょっかい、かけてたらしい。
 で、その女の人が、とうとうなんだろうな
 泣きながら辞めるという話を切り出して。
 それでBが、おそらく、代わりに殴った」

新人女「B男さん悪く無いじゃないですかっ」

男「辞めるって決めたのはB男だし。
 殴った後も居残れる場所じゃないでしょ」

新人女「おかしいですよ」ぎゅっ

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ

男「おかしいね。だから、ちゃんと話を聞いて対処する」
新人女「……っ」

C男「新人女、手」
新人女「はい?」

C男「手、動かせ」
新人女「はい……」



569 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 11:47:48.50 ID:b1AJlvQP
男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

C男「マネジ男」
男「なんだかなぁ、その呼称は」

C男「仕事終わったぞ、新しいのくれ」
男「ん。ちょっと待って」

新人女「……」

男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

C男「静かだ」
男「C男は昔から静かでしょ。んー。こっち、かな。
 一個ずつ終わらして行っちゃおう。池袋の残務処理」

C男「んむ」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ



571 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 11:49:41.85 ID:b1AJlvQP
新人女「私が神楽坂に拾われたのは
 ――ラッキーだったんですよね」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

新人女「わたしも、きっと辞めちゃっていたと思うんです。
 M野さんにつきまとわれて。わたし、根性のないゆとり
 ですから……。多分三日も持たないと思うんです」

男:カタカタカタカタカタカタ
C男:カタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

新人女「何が言いたいのか、自分でも判らないんですけど。
 その人も、もしかしたら、ここ辞めて。
 他にも行くところが無くて」

新人女「……すみません」

男「言い忘れてたけど、彼女は昨日付で神楽坂班だから。
 会社の方の所属判断は知らないけれど、
 うちの人間はそのつもりでいるように」

新人女「はいっ」



573 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 11:51:00.75 ID:b1AJlvQP
――6/6、木曜日 19:10 神楽坂作業室/会議室

「――。――」
新人女「違う。そうじゃないのっ……。
 仕事してるんだよ。ふつうだよっ!」

「――。――」
新人女「……いいもん。……母さんが、そうじゃなくてっ!
 やだ。そんなのやだよっ。……好きにさせてよっ」

「――。――」
新人女「良い会社だよ。……いいじゃないっ。
 派遣で何がいけないのっ? ちゃんとするもん
 ちがうもんっ。
 ――そうじゃないもんっ」

「――。――」
新人女「母さんが判ってないだけだよ。……ちがうのっ」

「――。――」
新人女「まだ仕事だから。切るね。……もうっ!
 知らないっ!」

ばむんっ

男「こほんっ」
新人女「あ……」



574 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 11:52:00.27 ID:b1AJlvQP
――6/6、木曜日 19:15 神楽坂作業室/給湯室

新人女「えっと」
男「ん」

新人女「……」
男「……もうちょいでお湯沸くから、待ってね」

新人女「はい……」
男「……」

しゅんしゅんしゅんしゅん

男「このビル、ぼろいでしょ?」
新人女「え? あ、はぁ」

男「築何年か判らないけれど、なんかコンクリ湿ってる
 感じだしね。だめーなビルなんだけどさ。
 ガス台とヤカンは良いよね。オール電化っての?
 便利かもしれないけれど、なんか風情はないよね」

新人女「はい……」

男「そういや、うちの班はタバコ吸う人いないしね」
新人女「ですね……」



575 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 11:53:05.81 ID:b1AJlvQP
新人女「あの……」
男「ん」

新人女「さっきのは、うちの……母でして」
男「うん」

新人女「母は、なんかお嬢様気質なんです。
 別にうちはお金持ちでもなんでもないのに。
 近所づきあいとか、世間体とか、母だけの常識とか
 そういうのが大事な人で……」

男「うん」

新人女「この仕事、気に入らないんです」

男「そか」

新人女「あ、でも。わたしは気にいってますからっ」

男「またまたぁ。ブラック会社だよ。ここ。あはは」

新人女「いえ。そうじゃなくて、確かに仕事はきついんですけど」
男「だよね」



576 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 11:54:24.64 ID:b1AJlvQP
新人女「この間起きたら肩が上がらなくてびっくりしました!」
男「なうなる。俺も油断するとすぐなるよ」

新人女「お風呂で良く揉まないとダメですね」
男「身体って、メンテが必要なものだから」

新人女「仕事は、きついんですけど」
男「……」

新人女「パーティーにいったり、ドライブに行ったり、
 遊びに行ったりとか、そういう楽しさも無いんですけど」
男「……」

新人女「がんばってる感じがして、何か変わりそうで
 気に入ってるんです」

新人女「もうちょっとで何かがどうかなりそうなんですっ」

男「……うん」

新人女「すいません。意味不明で」

男「いや、うん。……判るよ」

新人女「え?」

男「俺も、何かになりたかったから」



578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 11:57:14.52 ID:b1AJlvQP
新人女「……」

男「俺がここに来たときにさ
 半年先輩なだけなのに、すっごい仕事の出来る
 古参兵士みたいな人がいてさぁ。これがまた。
 ――強烈に仕事できるんだなぁ」

男「俺は要領が良かったし、仕事を覚えるのとか
 あんまり苦労したことなくてさ。
 仕事なんて自分で全体を把握して、工夫をすれば
 一人前になるのなんて難しく無いじゃない?
 その意味では、新人女さんと似てるんだ。
 あんまり苦労してこなかったという意味では」

新人女「……」

男「そのひと、ものすごいのよ。
 理屈とか通じないんだもの。
 脳みそまで筋肉で出来てるんじゃないかなぁ。
 筋肉で仕事してるんだよね。
 精神力と体力が同じメーターなんだもん。
 わけ判らないよね。ほとんど動物だもん。
 でも、それが、もう。
 あはははっ」

男「嘘みたいに格好良いんだ」

新人女「……」



579 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 11:59:01.01 ID:b1AJlvQP
男「なると良いよ」
新人女「……」

男「自分の好きなものになると良いよ」
新人女「はい」

男「野良はいいぜー」

新人女「?」

男「苦しいしさ、逃げ場はないし、いつでも崖っぷちだけど」
新人女「……」

男「もうどうにもならなくなっても
 誰も助けてなんかくれないけれど、いつも怖いけれど。
 それでもルール無用だもの。何になってもいいし、
 どんなに成長しても良いんだよ。
 それに、どんな場所でも歩いてゆける。
 野良って、全員が王様なんだよ」

新人女「わたし、男さんの」
男「ん?」

新人女「……」ぎゅ
男「――」



581 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/25(土) 12:02:12.56 ID:b1AJlvQP
新人女「男さんの――神楽坂班で良かった」
男「いや、そいつはどうかなー?」にこっ

新人女「へ?」

男「間抜けた顔してるな。
 そう言えるためには、まずは生き残らないと」

新人女「はいっ。あはっ」

男「きっついぜぇ」
新人女「大丈夫ですよ」

男「B男に投げてた仕事が戻ってくるかもしれないんだよ?」

新人女「でも、格好良い人はこう言うと思うんです」にこっ

男「?」

新人女「『ウォリアーのうちがいれば、なんでもない』」

男「――うん」

新人女「だから大丈夫ですよ」




同僚女「信用したいって云うたら嫌いになる?」その5へ続く

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この記事へのコメント
  1. Posted by 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 at 2009年04月26日 23:55
  2. この話たまらなく好き。
    まとめてる管理人も乙。
  3. Posted by り at 2009年04月27日 00:23
  4. 俺も大好きだ。引き続き管理人頼む。
  5. Posted by 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 at 2009年04月27日 01:27
  6. みんながみんなかっこよすぎる

  7. Posted by   at 2009年04月27日 02:03
  8. うほぅ!ヤバいwwwうはwww面白えよぉおおおお...
  9. Posted by 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 at 2009年04月27日 20:55
  10. 凄いな
    イメージぴったりだ
  11. Posted by 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 at 2009年05月18日 03:47
  12. 女の絵がイメージ通りだったw