法務省:
平成27年司法試験法科大学院等別合格者数等
1中央   ー170人/517 人=合格率32%
2慶應義塾ー158人/373
人=合格率42%
3東大   ー149人/342人=合格率43%
4早稲田  ー145人/524人=合格率27%
5京大       ー128人/262人=合格率48%
6一橋   ー79人/151人=合格率52%
7神戸   ー72人/161人=合格率44%
8明治   ー53人/407人=合格率13%
9大阪   ー48人/180人=合格率26%
10北大   ー42人/169人=合格率24%

予備試験合格者ー186人

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[諸外国における法曹養成制度の概要]

[ドイツ]~ドイツ 州単位での統一養成
 ドイツでは司法試験は州政府によって行われ、そのうち第一次司法試験は大学の法学部の卒業資格試験も兼ねている。
 2年間の実務修習を終えて第二次司法試験に合格すると判検事および法学を専門とする行政官(日本の国家公務員一種試験合格した、いわゆるキャリア官僚に相当)に任官し、あるいは弁護士、公証人になることができる。第二次司法試験合格で得られる法曹資格は全州共通である。


     大学 法学部(4年)
   ・ 入学に際して法学の素養は問わない
   ・ 2年次終了までの中間試験
   ・ 第1次国家試験の受験者の平均在学年数は約5年
   ・ 法律理論教育,実務教育
       

     第1次国家試験(州ごと)
   ・ 必須科目に関する州の試験が70%
   ・ 専門科目に関する大学の試験が30%
   ・ 受験回数制限あり(2回)
       ↓
     司法修習(州ごと,2年) 
   ・ 裁判所,検察庁,弁護士事務所,行政機関,その他機関での実務修習
   ・ 弁護士事務所での修習は9か月以上,それ以外は3か月以上
       ↓
     第2次国家試験(州ごと) 
   ・ 受験回数制限あり
       ↓
      法曹資格取得(全州共通)


[アメリカ]
 アメリカでは州ごとに司法試験が行われており、合格で得られる法曹資格は当該州限定である。司法試験の受験資格はアメリカ法曹協会が認証したロースクールで法務博士の学位を取得することである。外国の法曹資格を有する者や法律事務所で一定の実務経験を有する者に受験資格を認める州もある。

     大学(4年)
   ・ 学部レベルで法学教育は行われない
       ↓
     ロースクール(3年)
   ・ 入学にあたりLSAT及び学部における成績(GPA)が重視される
   ・ 法律理論教育
   ・ 実務教育
   ・ 法曹倫理教育
       ↓
     司法試験(州ごと)
 
   ・ 州によっては受験回数制限が設けられている(2回~6回程度)
   ・ ロースクールの出身者に受験資格
       
     法曹資格取得(当該州)


[イギリス(イングランド,ウェールズ)]
~バリスタ(法廷弁護士)とソリシタ(事務弁護士)の分離養成
 イギリス(イングランド・ウェールズ)においては、法曹はバリスタ(法廷弁護士)とソリシタ(事務弁護士)に分かれており、いずれも大学法学士取得か共通資格試験合格ののち実務教育・実務研修を経て資格を取得できる。

バリスタの養成課程(Barrister)

    大学法学士取得(3年間)又は共通資格試験合格等
       ↓
    バリスター職業訓練コース
  (Bar Professional Training Course=BPTC)
   ・ロースクール,大学で開講
   ・フルタイムの場合1年間
   ・実務教育
       ↓
       実務研修(Pupillage)
   ・ バリスタ事務所で研修
   ・ 1年間
       ↓
    バリスタ資格取得
   ※ 3年間は個人開業不可

ソリシタの養成課程(Solicitor)

      大学法学士取得(3年間)又は共通資格試験合格等
       ↓
      法律実務コース(Legal Practice Course=LPC)
   ・ ロースクール,大学で開講
   ・ フルタイムの場合1年間
   ・ 実務教育
       ↓
      実務研修(Training Contract)
   ・ ソリシタ事務所で研修
   ・ 2年間
       ↓
    ソリシタ資格取得
   ※3年間は個人開業不可


[フランス]~司法官と弁護士の分離養成
 フランスにおいては、かつての日本と同様に、弁護士国家試験と、司法官(裁判官、検察官)の採用試験が別個に行われている。

司法官の養成課程
      大学法学部等(4年)
       ↓
      国立司法学院入学試験
   ・ 受験回数制限あり(3回)
   ・ 学歴を条件とする入試のほか,公務員を対象とする入試等あり
       ↓
      国立司法学院における研修(2年7か月)
   ・ 司法学院における修習及び裁判修習
   ・弁護士事務所,企業・自治体,海外等における研修
   ・ 弁護士事務所における研修は6か月間
       ↓
    司法官任官

弁護士養成課程
      大学法学部等(4年)
       ↓
      弁護士研修所入所試験
   ・ 受験回数制限あり(3回)
   ・ 弁護士研修所は地方ごとに置かれている
       ↓
      弁護士研修所における実務研修
   ・ 書類作成などの座学のほか,法律事務所等での研修
       ↓
      弁護士職適格証明取得試験
       ↓
      弁護士資格


[韓国]
 韓国における司法試験は、2009年の法曹養成制度の転換(大学→法学専門大学院→弁護士試験→合格により法曹資格取得)により、2017年が最終実施となる予定である。

      大学(4年)
   ・ 法学専攻者・非法学専攻者が併存
       ↓
      法学専門大学院(3年間)
   ・ 法曹養成のための法学教育
   ・ 全法学専門大学院の総入学定員は2000人
   ・ 設置認可を受けた大学は法学部を廃止
   ・ 法理論教育,実務基礎教育,法曹倫理教育
       ↓
      弁護士資格試験
   ・ 受験回数制限あり(5年5回)
   ・法学専門大学院修了者に受験資格
   ・ 2012年実施試験の合格率は予め「定員に対して75%以上」と決定
       ↓
      法曹資格取得

  ※ ただし,2020年までは,従来型の法曹養成制度(司法試験→司法研修所)が併行実施
  されている。

[オーストラリア]

 オーストラリアには司法試験に相当するものがなく、法学士もしくは法務博士の学位を取得後、法律事務所で実務修習を受けて適性があると評価された者のみが弁護士資格を得ることができる。

[台湾]

 台湾ではかつての日本と同様に、弁護士国家試験と、裁判官、検察官の採用試験が別個に行われている。

 

[ハンガリー]

 ハンガリーにおける司法試験は"Jogi Szakvizsga"と呼ばれ、直訳すると法律専門職試験となる。試験は、

  1. 刑法、刑事訴訟法、行刑法
  2. 民法、民事訴訟法、経済法
  3. 憲法、行政法、欧州連合法試験

の3科目からなり、合格すると法曹候補生になることができ、その後一定の実務経験を積むことで正式に判検事に任官、あるいは弁護士になることができる。


[日本]

 日本においては、1923年以前は、判検弁統一の法曹資格試験は存在せず、裁判官と検察官の候補生である司法官試補(現行法における司法修習生に相当)の採用試験である判事検事登用試験と、弁護士試験が別個に行われていた。
 1923年(大正12年)の両試験廃止から1949年の旧司法試験開始までは、高等試験司法科が統一の法曹国家試験となった。

 新旧司法試験は、法曹、すなわち裁判官、検察官又は弁護士になろうとする者に対して、それに必要な学識及び応用能力を問うことを目的とした国家試験である(司法試験法1条)。
 直接的には、裁判所法66条2項で定める司法修習生になるための資格試験である。

 2000年代以降、司法制度改革(法科大学院制度の導入)に伴って、司法試験の概要は大きく変化した。

 2005年(平成17年)以前の司法試験および2006年(平成18年)から2011年(平成23年)までの移行期間中に現行の司法試験(当時の名称は「新司法試験」)と並行して実施された「旧司法試験」については「旧司法試験」を参照。
 2006年(平成18年)に始まった現行の司法試験については「司法試験 (日本)」を参照

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何が言えるか?(日本)

*今年は中央がトップ。
 中央大学は法律を重んじている大学だし、資格試験全般を重んじている大学で、誰でも一生懸命勉強した人が報われ上昇できるのは良いことだと思う。
 私には母校が早稲田と慶応と2つ有るが、早稲田は昨年合格者数トップだったが、2連覇ならず、慶応は2位で、合格率も良い(2013年は慶応が合格者数トップ)。
 

*予備試験合格者が又かなり増えた。 
 抜け道批判が有り、それも考慮すべきだが、予備試験には、以下の長所も有る。
①お金がかかるロースクールより経済的合理性が有るし
②卒業まで時間がかかるロースクールより時間的合理性も有るし、
③受動的勉強をするロースクールより能動的勉強もできるし
④生徒という立場を取らざるをえない上下関係のあるロースクールより民主的な勉強ができるし
⑤予備試験合格者の方が平均的に優秀
なので、単に抜け道批判をするのは一面的と言うべきであり、システムの総合的反省が必要だろう。

*合格率は一橋がトップ。 少人数個別教育が効を奏したか。
 神戸大学が大阪大学より合格者数も合格率もかなり上だ。

*合格者数は1850人。 食えない弁護士の問題・日弁連に配慮し、抑えた人数になっている。
 しかし、
①アメリカは100万人を超える弁護士が存在するし、
②合格者数・弁護士数が多くても優れた弁護士は必ず求められるし、合格者数・弁護士数が少なくても駄目な弁護士は決して求められないし
③多ければ自由競争が当然始まる。 どの業界も厳しい自由競争が有るのに此処だけ自由競争があまりなければおかしいし、
④個人主義・自由主義社会は自由競争がなければ堕落する。


*政府は合格率を7割に上げる目標を再度設定する方向のようだ。
 悪い方向ではないものの、他の全ての要素とワンセットでやらないと又失敗するだろう。

*合格者0人4校、合格者0~3人21校、合格者1ケタは44校。
 ピーク時で74校あった法科大学院はすでに2校が廃校し、27校が学生募集停止を表明している。
 状況が厳しい大学は少なくない。

*司法試験問題漏洩問題
①明治大学で司法試験問題が教え子に漏洩されたが、有ってはならないことである。
 法に携わる者こそ、法・ルール・道徳を守らねばならない。
 (男性教授が女性教え子に漏洩というのも有りがちでわからなくもないが(笑い)、有りがちだからこそ、留意すべきだった。)
 明治大学は面倒見の良い学校で期待される大学の1つでもあり、今回は面倒見の良さが悪い方向に出たが、反省して貰い、今後に期待したい。

②考査委員は非常勤の国家公務員として守秘義務が課せられており、法務省の司法試験委員会は同日、国家公務員法違反(守秘義務違反)容疑で青柳教授を東京地検に告発した。
 教わった受験生の答案を採点対象外とするだけでなく、5年間試験を受けられなくする。
 (法・ルールを破り、教え子を結果的にどん底に導いたことになった。)

③法学部教員は何のために法に携わるのか? 何のために法を教えるのか?
 基本的人権の擁護と社会正義の実現に資するような人材を世に送るためではないのか?
  自分さえ得すればそれでいいのか? 隠れて見えなければそれで良いのか?
無数の人々への公平の自負こそ、法に携わる者のプライドではないのか?
  そして、無数の人々への公平の自負が、弁護士よりも裁判官よりも検察官よりも国会議員よりも強いと自負しなければならないのではないのか?
  等を反省して貰いたい。


*いずれ、国際法が司法試験の必修受験科目になるだろう。

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何が言えるか?(外国)

*冷静・公平に考えると、残念ながら、弁護士より会計士の方が国際性が強いと言わざるをえない。
 法の支配・普遍性が経済の支配・普遍性に劣ってはならない。 
法の支配の普遍性が劣ると看做されると、優秀な人材が他に流れるだろう。

*アメリカの弁護士数が94万人となっているが、もう100万人を超えている。

*EU各国は28か国加盟のEU裁判所や47か国加盟の欧州人権裁判所が有るので、加盟国法に優先するEU法EU裁判所や欧州人権裁判所・超国家を多かれ少なかれ意識せざるを得ない。
 現在より高いレベルでの法の支配はすぐそこまで来ている。