にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
.

クリックすると新しいウィンドウで開きます
何が言えるか?

*中国通信会社ファーウエイ(華為技術)の孟副会長・最高財務責任者はカナダでアメリカの要請により逮捕された。
(①孟氏はファーウエイ創業者・CEO任氏の娘
②カナダからアメリカへ身柄が引き渡される見込みだが、中国及び孟氏側は即時保釈を求めている。
③逮捕容疑は制裁対象のイランとの金融取引・不正送金か。)

*アメリカは8月成立の国防権限法により既に中国通信2社(ファーウエイ華為技術とZTE 中興通訊)の利用を禁じている。

*日本政府も各省庁や自衛隊が使用する機器から中国通信2社(ファーウエイとZTE)を排除する方針を固めた。

*逮捕も利用禁止も米中関係が悪いことが背景の一つ。

*アメリカファーストのトランプ政権は中国企業のアメリカ進出に神経を尖らせている。
 アメリカ連邦地裁で香港元高官贈賄で有罪ということも最近有った。

*トランプ政権は国防重視とも言える。
 中国企業によるスパイ活動や知的財産権侵害も懸念。
(①中国軍人が創業者
②「戦争は政治(≒外交)の継続」)

*中国は国内産業を育てるためにアメリカのハイテクに冷たいことも背景に有る。
(中国ではFacebook、Google、youtubeなどが確か使用禁止)

*逮捕が米中首脳会談と同時だった。笑い

*6日の日経平均全面安及び世界的な株安はこれが主な理由

*ファーウエイはスマホ市場世界2位のシェアで日本のユーザーも少なくない。
(1位は韓国サムスン電子)

*ファーウエイは安価でまあまあのスピードを出せることは評価しうるが、バッテリーの劣化が早いかも。

*逮捕理由がイラン制裁違反で、イランが大きく絡む話でもある。
 トランプ政権のアメリカファーストは、アメリカだけ考え他国を一切考えないのでは勿論なく、アメリカ大使館のエルサレム移転を含め、中東のことにかなり関心を持って行動している。
 

*日本のゴーン氏逮捕も海外メディアから日本の国家エゴとして語られることが複数有る。

*アメリカの気持ちも分かるし、逮捕理由も十分なので、これが国家エゴとは言わないが、一般論で言えば、政治的理由が100%(或いは殆ど)の逮捕は妥当でない。
(だからといって司法も一切を「雑音」(田中最高裁長官)視して独善的になってもいけない。)
 法が単なる大義名分になってはならないし、基本的にお互いを逮捕し合うような関係になるべきではない。

*ファーウエイは約170か国で展開しており、経済の国際化・世界経済の発展に水を刺された側面、米中関係尖鋭化の側面は真に残念だが、 一方、大きな目で見てアメリカ法・中国法・カナダ法の融合の一助・法の支配の進化深化の一助となろう。