2011年05月

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こんにちは、増田雅昭です。


昨日、新聞を読んでいると、
テレビ欄のある番組の所に、「想定外の5月台風」とありました。

5月の接近は過去にもありますし(上陸も)、
しかも、今回は1週間前から接近も予測されていましたので、想定外ではない、
とツイッターに書いたところ、多くの反応を頂きました。


なんでもかんでも「想定外」としたがる空気があるうちは、
災害はなかなか減らないと思うんですよね。

想定外にも、本当の想定外、と、
自分が知らないだけの想定外、があります。
(知らないフリの想定外、は論外)

自然現象ですので、予測できない本当の想定外は
これからも残るでしょうが、
せめて、知らないだけの想定外はなくさないと。

そのためには、気象情報に触れていただける場所・メディアを
もっともっと増やす必要がありますし、
現象に「可能性の幅」がある時は、
色んな見解・想定を見て頂けるような状態が健全だと思います。


元・台風2号は“想定通り”、東の海上へ離れています。

このさき来週にかけては、
梅雨前線が沖縄~本州付近を行ったり来たりで、
梅雨空と晴れ間の繰り返しになりそうです。

ほんの少し夏の空気が流れ込むだけで、
活発な雨雲が発生する恐れがある、ということを
頭の中で想定して、気象情報を見て頂くようお願いします。


(天気以外のことにも、想定外と言う前にまず、
 「自分が知らないだけかも」と思わないといけないなぁと、
 最近は自らに言い聞かせています。)


http://www.etenki.net/web/team_morita/masuda.jpg増田雅昭(ますだ・まさあき) お天気キャスター、気象予報士。株式会社ウェザーマップ所属。現在、TBSテレビ「Nスタ」(日)、TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食・一直線」(水)「森本毅郎スタンバイ!」(水)「大沢悠里のゆうゆうワイド」(水)、「TBSニュースバード」(月・火)などに出演中。滋賀県出身、A型。趣味は野球、スノーボード。得意技はスポーツにまつわる天気予報。「目標は的中率9割、予報を当てることにこだわる予報士です!」 ツイッターはhttp://twitter.com/MasudaMasaaki

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こんにちは、大阪の片平です。

台風第2号は昨日15時に四国沖で温帯低気圧に変わりました。
温帯低気圧に変わるというのは「低気圧として構造が変わった」だけなので、
変わった後も、周辺に大雨や暴風・高波をもたらす力には変わりない、という場合があります。

今回も、昨夕以降も広域にわたって雨・風・波に対して危険な状態が続いています。
10時現在、「東北地方から中国地方にかけて」が災害に警戒の必要な地域です。

特に、3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震や大津波の被災地では、
災害に対するいわば「基礎体力」が落ちてしまっている中での荒天になっています。

地震の揺れで地盤が緩んでいると「土砂災害」について、
堤防や排水施設が損壊していると「河川氾濫」や「浸水」について、
防波堤・防潮堤が破壊されたり地盤沈下していたりすると「高波」や「高潮」について、
通常よりも程度の小さい現象でも防いだり弱めたりできず、災害に結び付くおそれがあります。

10時20分現在、被災地である岩手県・宮城県・福島県など東北地方を中心に雨や風が強まっている状況です。

家や職場、避難所の近くに大雨で危険になりそうな場所はありませんか?
いざというときの避難の際には、どのルートをどのように通ってどこへ向かいますか?
被災地では、避難経路が損傷していて、スムーズな避難が困難にされる心配もあります。
「早めの避難」「いつも以上に念入りな備え」が大切になります。

特にお年寄りや体のご不自由な方、小さなお子さんや妊婦さんなどがいらっしゃるご家庭や地域では、
どうぞ皆さんで声を掛け合い助け合って、避難行動をとっていただければと強くお願いします。

大雨や暴風そのものは止めることはできないですが、事前に危険情報を知って、
周りの皆さんの行動で被害を防いだり最小限に食い止めたりすることが可能です。
十分に周囲の様子に警戒して、「二次災害」に遭わないように行動なさってください。

なお、雨が上がった後でもしばらくは、降り続いた大雨により、
地盤が緩んでいたり、川が増水していたり、危険な状態が続きます。
雨がやんでも、大雨警報や洪水警報が解除されるまで、警戒を怠らないようになさってください。
雨の上がってきた西日本でも、今しばらくは十分な警戒が必要です。

 ◆最新の警報→ http://www.jma.go.jp/jp/warn/
 ◆最新の気象レーダー→ http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/


片平 敦

(レーダー画像は気象庁HPから引用・加工)

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               30日09時予想図

森田です。


台風2号は、今日(29日)15時に温帯低気圧に変わりました。


台風から低気圧に変わると、災害に対する警戒感が少し
ゆるんだ感じになりがちですが、今回の低気圧は中心の外側に
引き続き強い雨雲と強風を伴っています。


また雨雲というのは、台風や低気圧と一緒に移動すると考えがちですが、
事実は、水蒸気という原料を得て、つねに新しく製造されるものです。


つまり、台風や低気圧は雨雲をつくる工場みたいなもので、その水蒸気が
効率よく上昇するところで大雨を降らせます。


雨雲が新たに造られる際、地形というのが極めて重要で、湿った風が
集まりやすいところや、山間部・山沿いなどで雨量が多くなります。


したがって、低気圧(台風)中心から離れていても、急に雨雲が
造られ、突然激しく降ったりするわけです。


発達した低気圧(元台風2号)は、30日も東日本を中心に大雨を
降らせそうです。特に、東日本大震災の被災地は、これから低気圧
の前面で大雨が降りやすくなってきます。


震災以後、初めての大雨になる恐れもありますので、山沿いの
方は警戒が必要です。



なお日本国内、300キロ以内に近づくと「影響台風」という
ことになりますが、今回1号、2号と、連続して日本付近に
影響を与えました。
蛇足ながら、こんなことは台風観測史上(1951年以降)
初めてのことです。


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23時30分追加

大雨と暴風、高波に関する情報(気象庁)
http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/000_00_662_20110529133142.html

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台風2号が北上を続けています。
今はまだ強い勢力を持っており、
台風が近づくと一気に風が強まります。

けさ8時の時点では、
九州南部が風速25メートル以上の暴風域に入っており、
海上では猛烈なしけとなっています。


《朝9時までの24時間雨量(多い地点から)》
1 屋久島 鹿児島県 457.5 mm (04:20)
2 中之島 鹿児島県 363.5 mm (07:10)
3 中種子 鹿児島県 336.0 mm (08:10)
4 上中 鹿児島県 321.5 mm (04:00)
5 種子島 鹿児島県 294.0 mm (08:10)

九州南部では積算雨量が多くなっているため、
雨が小康状態になってきても
新燃岳周辺では、土石流に警戒が必要です。

この時間は、
暖湿流が入っている四国や近畿に激しい雨の範囲が移ってきていて
一時間に30ミリを超える降り方となっているところがあります。

このあと、台風は更に北東へ進み、
四国や本州太平洋側に近づくおそれがあります。

北に上がるにつれて、海水の温度が下がることで海からの水蒸気の補給が少しずつ減るため
台風の勢力は弱まる傾向にあります。
また、上空の寒気の渦と空気が交ざり合うため
あす明け方頃には温帯低気圧へと姿を変える見込みです。
しかし、姿は変わっても、むしろ強風域の範囲が広がったり、
雨の強さには変わりがなく、
西日本、東日本の太平洋側を中心に引き続き警戒が必要です。


《今後予想される雨量(あす6時まで、多い所で)》
  四国地方、中国地方、近畿地方、東海地方  250ミリ
  関東甲信地方               200ミリ
  九州南部地方               180ミリ
  九州北部地方(山口県を含む)、北陸地方  100ミリ
  東北地方                  80ミリ

《風の予想(30日にかけて予想される最大風速)》
  奄美地方      35メートル
  九州南部      30メートル
  四国地方、近畿地方 25メートル

《波の予想(30日にかけて予想される波の高さ)》
  奄美地方 10メートル
  九州南部  9メートル
  沖縄地方  8メートル
  西日本太平洋側、東日本太平洋側 6から7メートル


また、東北地方の被災地では
きょうの夜~あす日中にかけて雨脚が強まり
雨量が多くなるおそがあります。

雨が強く降り出す前から
早めの対策、避難を心がけるよう、お願いします。


岡村真美子
(資料は気象庁HPより)

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先日の台風1号の時もそうでしたが、
今回も小笠原方面で高気圧が一時的に勢力を強めているため、
台風2号が沖縄から本州付近へと進む道が作られている状態です。

5月に本州付近へ接近する台風は10年に1個程度。

そんな珍しい5月の台風が2個も続けて本州に接近するのはもちろん統計史上初。

いかに、台風の発生(発生場所も)と高気圧の強まりのタイミングが
絶妙に一致してしまったのかが分かるかと思います。

特に、今回の台風2号はカロリン諸島という台風銀座で発生し、
かつ、海水温の高い(30℃もある)フィリピンの東海上を北上するという、
台風としては最も発達が顕著となる、いわば王道を進んできたため、
5月としては10年に1度程度しかない、猛烈な勢力に発達しました。

沖縄近海までくるとさすがに海水温は25℃前後しかありませんから、
今後は勢力を落としつつ速度を速めながら北上する見込みです。
http://www.jma.go.jp/jp/typh/
http://www.jma.go.jp/jp/typh/typh_text.html

勢力を落とすとは言え、
沖縄~奄美地方を通過する今日から明日の朝の内にかけては、
強い勢力を維持するとみられ、
最大瞬間風速が50メートルを超えるような猛烈な風が吹く恐れがあります。

5月に沖縄本島や奄美地方に強い勢力の台風が近付くのは統計史上初めてのことです。

南西諸島は暴風や10メートルを超えるような高波に厳重な警戒が必要です。

さて、台風2号は奄美地方を通過した後、
明日の午後には九州南部や四国地方に近付く見込みで、
もし上陸するようなことがあると、記録的に早い上陸となります。
(1951年から去年までの上陸数は171個、上陸すれば3番目の早さ)

上陸しないまでも、
西日本の太平洋側にはかなり接近する見込みで、一時的に暴風域に入る恐れもあります。

一方、明日の夜以降は北からの寒気の巻き込みが強まり、
性質上は傾圧性を持った温帯低気圧に変わる見込みで、
台風の予報円としては関東の手前で終わる形に変わりました。

しかし、温帯低気圧に変わっても、
活発な雨雲や強い風を伴ったまま関東付近に進んでくる見込みで、
月曜日までは大雨が続く恐れがあります。

今回は台風+梅雨前線+太平洋高気圧という、いわば大雨の3点セットとも言われる形。

台風が遠く離れている今日の内から西日本を中心に大雨が始まります。

九州南部や四国、紀伊半島など、特に湿った空気のぶつかる南東斜面では、
総雨量が500ミリ以上に達する可能性もありそうで、
5月としては先日の台風1号の時を上回る記録的な大雨も懸念されます。

噴火活動の続く新燃岳周辺でもかなりの大雨となり、土石流の危険度が高まります。

地震で地盤が緩んでいる地方ではいつも以上に土砂災害の恐れがあり、
地盤が沈下している場所ではいつも以上に浸水や冠水の恐れがあります。

河川の堤防が損壊している所も多く、いつもよりも少ない水位で、
堤防決壊やはんらんなどの恐れがあります。

とにかく、今の日本列島は雨に対してとても脆弱になっていますので、
ちょっとでもいつもと違うような異変があったら、早めの避難を心掛けて下さい。

杉江勇次
(上図は気象庁発表資料 加工は了承済み)

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