こんにちは!森本です。

 

【最強寒波襲来】

という言葉、最強なのになぜか“よく”聞きますよね。

 

大体の場合、「今季これまでで最強」という意味で用いられるのですが、

やはり“最強”という言葉は強く聞こえてしまい、

「また最強かよ」

という謎の言葉が出てくるようになります。

 

そこで今回は、寒気の流れ込みを散々見てきた気象予報士目線で、

寒気をクラス分け

してみたいと思います。

 

今回は~級クラスの寒気です。

とかの方が、毎回最強とか言うよりは実感がわきやすいですし、

オオカミ少年にもなりにくいのかなと思います。

 

ではいきます。

【4級クラス】

基準:上空1500m付近の気温が新潟県~福島県まで-6

平地でも降れば雪の目安は-6℃と言われていますが、それが新潟県あたりまで降りてくると、新潟市では雨であることが多いですが、その山沿いや東北地方では雪が降りやすくなります。このくらいの寒気は12月の上旬ごろからみられます。

 

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【3級クラス】

基準:上空1500m付近の気温が新潟県~福島県で-9

   上空1500m付近の気温が東名阪まで-6℃ など

大気下層で-9℃というのが、平地でも積雪するような気温の目安と言われています。

この条件であれば新潟市でも積雪の可能性が出てきて、東北地方では平地でも積もるような雪の可能性が高くなります。また、東日本・西日本で初雪の便りが届き始めるのがこのくらいの寒気です。

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【2級クラス】

基準:上空1500m付近の気温が九州南部まで-6

   上空1500m付近の気温が東名阪まで-9℃ など

ここまでくると寒気がまぁまぁ強いと言えそうです。

何か降れば雪という所が多く、太平洋側にも一部の雪雲が流れ込むのがこのくらいからになります。北陸では平地でもしっかりと雪が積もり始め、場所によっては大雪という所も出てきます。

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【1級クラス】

基準:上空1500m付近の気温-12℃が北陸地方よりも南

   上空1500m付近の気温-9℃が本州をすっぽり覆う

   上空5500m付近の気温-36℃が北陸地方よりも南 など

-12℃まで来ると雪の降り方も強まってきます。この基準では北陸から北では平地も含めて大雪となる所もあり、-9℃の積雪の目安が本州を覆ってくると太平洋側でも雪雲が流れ込んでこれば積雪の可能性が出てくるくらいです。

また、上空高いところ(5500m付近)で-30℃あると、東北地方の奥羽山脈を雪雲が越えて、盛岡や仙台にもしっかりと雪雲が流れ込み始めます。さらに-36℃あると雪雲も発達しやすく、雪の量そのものが増えてきます。

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【最強クラス】

茨城県つくば市での観測で、大気下層の気温が過去最低を更新したときはこのように、-12℃の寒気すら本州をすっぽりと覆ってくるような寒気が流れ込んでいました。

この時には全国的に大雪となり、京都など普段雪が降らないところでも交通機関に大きな乱れが生じました。このレベルになると文字通り「最強クラス」となるわけです。

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ということで、今回は(個人的に)寒気のレベルをクラス分けしてみました。

あくまで目安にはなりますが、影響についてもなんとなくあたりがつくようになると、天気予報の理解度が高まるかもしれませんね。

メディアではどうしても“最強”の文字が目立ってしまいますが、困ったらこの記事と比べてみて下さい(笑)

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