墓を造る その9
それにしても墓の外棚を作ろうかと思い立ってから
ずいぶん経ってしまった。
こんなことで本当に建つのだろうか…
あとはB石材店がA石材店の価格より
下げない限りはA石材店で行くという方針は
固まっている。
墓石なんて一生に何度も買うもんじゃない、
ということは売る側もリピーターを求めない。
今後の縁が発生しないから、勝手な言い値で
商売したって全然いいわけだ。
だから、痛いところをついてくることもある。
ご先祖様が云々と言われ、ちょっと値が
高い石にした方が…なんて言われると
値切るどころかもっと高いものを買って
しまいそうになる。
「将来自分も入るし…」なんて全然的外れな
いいわけで納得しそうになるのだ。
よく考えてみたら墓は、後に残った生きている
人間が参るための目印のはずだ。
死んだ人間は静かで落ち着いたところなら
何だっていいのではないか?
霊の個性によっては派手で、にぎやかなところを
好むこともあるかもしれないが、
それにしても墓を造るのは大変だ。