「政治とカネ」をめぐる問題が直撃し、民主党が地方選挙で厳しい戦いを余儀なくされている。21日投開票の長崎県知事選では、民主など与党3党が推薦する候補が、自民、公明両党が支援する候補と激戦を展開中だ。大都市部の民主党の金城湯池であるはずの東京都町田市長選(21日投開票)も予断を許さない情勢だ。地方選で連敗すれば、スキャンダルを抱える鳩山由紀夫首相や小沢一郎幹事長への党内の不満が表面化する恐れもある。

 「政権交代を守るんだ」(高木義明長崎県連代表)

 「そうだ。お互いがんばりましょう」(海江田万里都連会長代行)

 「今、矢面ですけどね」(高木氏)

 15日、国会内の廊下で出くわした長崎と東京の民主党衆院議員が励まし合うひと幕があった。

 「大変厳しい状況です。50音別の電話帳で長崎と佐世保に10人か20人か30人、電話を入れてください」

 16日の民主党代議士会。衆院長崎3区選出の山田正彦農水副大臣が長崎県知事選への協力を求めた。

 民主党は長崎県で衆参両院の選挙区を独占している。「普通なら勝てる」(幹部)はずだが、長崎市など都市部で支持が伸び悩む。小沢氏や鳩山首相の問題で「無党派層にそっぽを向かれた」(中堅)のだ。

 党本部は知名度の高い福田衣里子衆院議員(長崎2区)や赤松広隆農水相ら閣僚を応援に駆り出し、連合組織もフル回転させている。だが自民党も人気の高い小泉進次郎衆院議員らを投入し、勝負の行方はわからない。

 民主党の高嶋良充参院幹事長は16日の記者会見で「どれだけ追いつけるかだ。かなりの大差で敗れたら重く受け止める必要がある」と、予防線を張らざるを得なかった。

 逆風は大都市部の町田市長選でも吹いている。人口42万人の県庁所在地なみの規模の町田市は菅直人副総理・財務相のグループの強い地域だ。4年前の同市長選選では偽メール事件の余波で民主推薦候補が敗北した。「今回も最悪のタイミング」(都連関係者)との弱音も漏れる。

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