【小沢氏秘書 第2回公判】(10)

 《西松建設は、ダミー団体とされる2団体の会員になった社員に賞与を上乗せしていたのか。同社の元総務部長兼経営企画部長にこの点を質問しようとする検察側に対して、異議を申し立てた弁護側。質問を認めるか協議するため、短時間だけ法廷から退出した3人の裁判官が、再び法廷に戻ってきた》

  [表で見る]小沢氏側がゼネコン側から年間約2億円を集金するシステムとは…

 登石郁朗裁判長「検察官が聞いているのは新政研(新政治問題研究会代表)、未来研(未来産業研究会)が西松建設の外部の団体であったかどうかの確認ということですよね」

 検察官「はい」

 登石裁判長「では、その内容に限定して質問をお願いします」

 《登石裁判長は検察側に質問を続けるよう促した》

 検察官「会員たちはどのように会費を支払っていたのですか」

 証人「政治団体から会員へ振込用紙が渡され、会員に現金を持ってきてもらっていました」

 検察官「(会費の分が)賞与に上乗せされることはありましたか」

 証人「私が聞いたのは、(社内の)『成績優秀者のリストに基づき、(新政研、未来研への)入会案内があった』と。上乗せがあったということは聞いていません。担当は人事部長だったので…」

 《この証言では、上乗せがあったのかはっきりしない。ここから検察官は質問内容を変えた》

 検察官「この事件により西松建設では証人が逮捕され、その他では誰が逮捕されましたか」

 証人「国沢(幹雄元社長)…」

 《ほかにも逮捕・起訴された人物はいたが、証人は国沢元社長の名前だけを挙げた》

 検察官「西松建設では(旧経営陣から)損害を与えられたとして(株主代表)訴訟になっていますよね」

 証人「はい…」

 弁護人「先ほど裁判長から指示があった範囲外の質問をしていると思います」

 登石裁判長「検察官は証言の信用性を確認しているのですよね」

 検察官「はい」

 《弁護側の異議に対し、登石裁判長は質問内容の趣旨を確認した上で、質問再開を命じた》

 検察官「『証人は(以前)損害賠償訴訟になったら心配だ』と話していたといいますが(どういう意味だったのですか)?」

 《西松建設をめぐって起こされた株主代表訴訟では、証人は被告になっていない》

 証人「『私も(当時の)役員の端くれとして、役員が訴訟の対象になったらやだな』と。この裁判でも、私だってこんなところに引きずり出されて楽しいことはない。(献金について)指示に従っただけで私が決めたことなんて一度もないのに、今ごろ代表訴訟を起こされた。『場が違う』と思います…」

 《証人は自分の現在の立場に対する不満を切々と述べた》

 検察官「株主代表訴訟で何億円もの賠償命令が出たら支払いますか」

 証人「私には払えません…」

 検察官「『新政研、未来研がダミーの政治団体だった』という認識があったことを認めたら、訴訟を起こされるとか、そういう考えはありましたか」

 証人「そんなことは考えていません」

 《証人は事実を述べていることを改めて強調した。法廷で虚偽の証言をすれば、偽証罪に問われる可能性もある》

 検察官「『責任を認めるようなことをいったら株主代表訴訟で不利になる』というようなことは考えて、質問に答えましたか」

 弁護人「質問が重複しています」

 《似たような質問を繰り返した検察側に異議を唱えた弁護側。証人は、証言台の前で戸惑いの表情を見せる》

 証人「…(検察官は)何をいいたいのか理解に苦しみます」

 《ここで、検察側は登石裁判長に休廷を求め、約10分間の休廷に入った》

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