2011年08月25日
背景:
この地球上には現在発見されているだけで、120万種以上の生物が存在する。しかし人の調査できる範囲には限りがあり、総数がどの程度なのかは分からず、正確な予測も難しい。
要約:
この度ハワイ大学とカナダにあるダルハウジー大学の共同研究チームによって、生物の分類階級間の相関関係が発見され、地球上の全真核生物数は、陸上で約650万種、海中で約220万種、計870万種と予測された。これによって、現在陸上の86%、海中の91%の生物種が未発見であることが分かる。
生物の多様性や地球の環境を守るためには、その地にどのような生物がどれほど生息しているのかを知らなければならない。しかし、特に微生物などは発見が難しく、また人が簡単に訪れることのできない地では、未知の生物が多く存在すると考えられている。そのような生物は人が気がつかないうちに絶滅し てしまい、環境に重大な影響を与えている可能性もある。
絶滅の危機に瀕している生物を調査している国際自然保護連合(IUCN)は、59508種の生物について評価しており、そのうち19625種が絶滅の危機にあると発表している。しかし、最も大きな組織であるIUCNでさえ、全生物種の1%もカバーできていない。そのため新たな生物種やその自然界での役割の発見が必要とされている。
生物の分類は、1758年にカール・フォン・リンネの提唱した方法を基礎として行われている。そして現在までの250年間で陸上の100万種と海中の25万種を合わせて、125万種の生物がデータベースに記載されており、70万種が新たに待機している。
生物種数の予測に関して、これまでその方法論に乏しく、全生物種は専門家や科学者の意見として予測されていた。そのため300万~1億と大きな幅があり、誰も正確な値は分からなかった。
そこでMora博士やWorm博士が生物の分類階級を調査したところ、それぞれの階層ごとに数学的なパターンが存在することを発見した。そしてそこから予測された全真核生物数が870万種であった。それぞれ、777万種の動物、298000種の植物、611000種の菌類、36400種の原生生物、27500種のクロミスタが含まれるという。
未発見の生物が多い場所として、さんご礁、海底の泥、熱帯の土などが考えられ、また今後様々な観測技術の開発によって、多くの新種が発見されることだろう。これまで通りの方法では1200年という時間と、3640億ドルという巨額の費用がかかってしまうが、新しく開発されているDNAをバーコードのように利用する技術によって、期間も費用も短縮されることが期待される。
補足:
今回数が予測された真核生物というのは、細胞核を持つ生物のことで、細胞核を持たない生物は原核生物と呼ばれています。原核生物には真正細菌と古細菌がいます。また自己増殖ができず一般的には生物とみなされていないウイルスも含んでいません。
界ごとの生物種数、青は発見されている数
元記事:
How Many Species On Earth? About 8.7 Million, New Estimate Says
http://www.sciencedaily.com/releases/2011/08/110823180459.htm
参照:
Camilo Mora, Derek P. Tittensor, Sina Adl, Alastair G. B. Simpson, Boris Worm. How Many Species Are There on Earth and in the Ocean? PLoS Biology, 2011; 9 (8): e1001127 DOI: 10.1371/journal.pbio.1001127
この地球上には現在発見されているだけで、120万種以上の生物が存在する。しかし人の調査できる範囲には限りがあり、総数がどの程度なのかは分からず、正確な予測も難しい。
要約:
この度ハワイ大学とカナダにあるダルハウジー大学の共同研究チームによって、生物の分類階級間の相関関係が発見され、地球上の全真核生物数は、陸上で約650万種、海中で約220万種、計870万種と予測された。これによって、現在陸上の86%、海中の91%の生物種が未発見であることが分かる。
生物の多様性や地球の環境を守るためには、その地にどのような生物がどれほど生息しているのかを知らなければならない。しかし、特に微生物などは発見が難しく、また人が簡単に訪れることのできない地では、未知の生物が多く存在すると考えられている。そのような生物は人が気がつかないうちに絶滅し てしまい、環境に重大な影響を与えている可能性もある。
絶滅の危機に瀕している生物を調査している国際自然保護連合(IUCN)は、59508種の生物について評価しており、そのうち19625種が絶滅の危機にあると発表している。しかし、最も大きな組織であるIUCNでさえ、全生物種の1%もカバーできていない。そのため新たな生物種やその自然界での役割の発見が必要とされている。
生物の分類は、1758年にカール・フォン・リンネの提唱した方法を基礎として行われている。そして現在までの250年間で陸上の100万種と海中の25万種を合わせて、125万種の生物がデータベースに記載されており、70万種が新たに待機している。
生物種数の予測に関して、これまでその方法論に乏しく、全生物種は専門家や科学者の意見として予測されていた。そのため300万~1億と大きな幅があり、誰も正確な値は分からなかった。
そこでMora博士やWorm博士が生物の分類階級を調査したところ、それぞれの階層ごとに数学的なパターンが存在することを発見した。そしてそこから予測された全真核生物数が870万種であった。それぞれ、777万種の動物、298000種の植物、611000種の菌類、36400種の原生生物、27500種のクロミスタが含まれるという。
未発見の生物が多い場所として、さんご礁、海底の泥、熱帯の土などが考えられ、また今後様々な観測技術の開発によって、多くの新種が発見されることだろう。これまで通りの方法では1200年という時間と、3640億ドルという巨額の費用がかかってしまうが、新しく開発されているDNAをバーコードのように利用する技術によって、期間も費用も短縮されることが期待される。
補足:
今回数が予測された真核生物というのは、細胞核を持つ生物のことで、細胞核を持たない生物は原核生物と呼ばれています。原核生物には真正細菌と古細菌がいます。また自己増殖ができず一般的には生物とみなされていないウイルスも含んでいません。
界ごとの生物種数、青は発見されている数元記事:
How Many Species On Earth? About 8.7 Million, New Estimate Says
http://
参照:
Camilo Mora, Derek P. Tittensor, Sina Adl, Alastair G. B. Simpson, Boris Worm. How Many Species Are There on Earth and in the Ocean? PLoS Biology, 2011; 9 (8): e1001127 DOI: 10.1371/journal.pbio.1001127
海外の科学ニュースを要約

