2006年11月15日

いじめる側の気持ち その1

まずは、自分のいじめられた経験からお話しようと思っていたのだが、
気が変わったので、全く別なテーマを取り上げることにしようと思う。

小さい頃から気弱で、デブでブスで、しかも泣き虫で忘れ物ばっかりで、
あとそれから苗字も変で、一時期アトピーが酷くて、転校ばっかりしてたんで、
ずーっとずーっといじめられまくってました!

…そんな私だが、実は何度か、いじめる側に立ってしまったという自覚がある。

それは、確か小4の頃だったと思う。
クラスに転校生の女の子がやってきた。仮にA子ちゃんとしておこう。
当時、転校生は決して珍しくなく、1年間のうちに4,5人は入れ替わっていた。
ただ彼女は微妙に、珍しいタイプの女の子だった。
「私、可愛いでしょ?うふっ♪」
…ええ、全く可愛くないとは言いませんが、ちょっと自惚れすぎでは?
「私、大きくなったら○○くんと結婚するの〜。」
…おいおい、その○○くんは、めっちゃ嫌がってるぞ。
「私、もうちょっとしたらお母さんに、でっかい『ぶ○じゃー』買ってもらうの」
…そうですか、でもそんな事言う方が恥ずかしくないか?
このように、クラスにはかつて存在しなかった種類のキャラだった為か、
A子は変人扱いを受け、しまいにゃクラス全員から馬鹿にされるようになってしまった。
クラスで一番頭がよく、好かれている(という扱いを受けている)女子なんて、
A子を友達扱いしながらも、明らかにいじめととれる行動をとっていたものだ。

しかし、A子と私とは何かと縁があった。
隣の席になって何か作業をすることがあったり、一緒に給食を食べたりもしていた。
印象としては、確かに変な奴ではあったが、心の優しい子だと思った。
一見アホそうに見えながらも、実はかなり読書好きだったらしく、
一度はA子に「走れメロス」の本を借りたこともあった。

でも、そうこうしているうちに、他の子から言われた一言が気になってしまった。
「A子、あんたに取りついてるんじゃないの〜」
それが癪に障って、私もA子に対して随分冷たい行動を取ってしまった。
何かと近づいてくるA子に対し、
「ちょっと〜、あんた私にとりつかないでよ〜」
と言ってしまったこともある。

担任の先生も、A子の問題をかなり気にかけていた。
たまにA子を一人で図書館で自習させ、クラス全員にアンケートを行ったこともあった。
「何故いじめるか?」という問いに対し、確か「変だから」「気持ち悪いから」といったような露骨な意見が結構出されていたような記憶がある。

残念ながら、A子の問題に関して解決できたかどうかは、私の記憶にはない。
4年の終わりに私も転校してしまったので、A子の消息はわからない。
ただ、私の中では、とてもA子に対する罪悪感が残っている。

A子は今、どんな大人になっているのだろうか。
私の事も、恨んでいるだろうか。
貴方はちょっと変わってたけど、実はとても優しい子で、ちょっと好きだったんだよ。
そんな言葉を伝えてみたくても、伝えるすべはない。







トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔