2007年08月04日

朝鮮将棋改良1(1) 概論

チャンギ画像 朝鮮のチャンギ(=将棋)は一見して、中国のシャンチーと似通っている。
 同じ路数の盤、路の使用、宮殿の存在、基本的な駒の配置など。
 しかし、底流にある思想において、シャンチーと大きく異なる。

 シャンチーにおいては城都の構図を死守するために制限ルール(禁じ手)を多用せざるを得なかった。全体として大胆な改良が加えられたにもかかわらず、制限ルールの影を引きずっている。

 一般論として、制限ルールは指し手の自由な発想を妨げる。ゲームの破綻を招く可能性がないのであれば、無いに越したことはない。

 たとえば、シャンチーの象など、渡河禁止塞象眼などの制限ルールがなければ、攻守双方において違った使い方が可能となり、戦略の幅は確実に広がるに違いない。

 一方、シャンチーの制限ルールを大幅に撤廃・緩和したのがチャンギである。撤廃・緩和に合わせて、各々の駒の機能強化を図り、ルールの端々に指し手の自由裁量を認めたのである。

 シャンチーの最たる特徴を制限ルールとするなら、チャンギの最たる特徴は解放であり、自由奔放である。
 この章においては、シャンチーからチャンギに改良された過程に焦点を当てたい。

 なお、競技人口は推定七〇〇万人でチェス、シャンチー(中国)、将棋(日本)に次ぐ世界第4位の競技人口を誇るという。シャンチー・日本の将棋・チャンギと種類は異なるが、東アジアにおける競技人口の総和はチェスの競技人口(推定五億人以上)に、けっして引けをとらない。

(つづく)

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この記事へのコメント

1. Posted by ポマサン   2007年08月08日 02:22
「制限」と「解放」という相違とは、なかなか面白い着眼点ですね。
「制限」にも面白みがあり、「解放」にも面白みがある。
一見、確かに盤駒を見ると似通った感じもしますが、両者をよく理解していくと、この着眼点にも行き着くと思います。

私は、自由奔放なチャンギが大好きでのめり込みまくりの人生ですが、アジアに生きる人間としてシャンチーやしょうぎも、もう少し強くなって、その面白みをもっと知りたいです。
そして、世界に生きる人間としてはチェスもですね。
わー、時間がいくらあっても足りないです〜

今後の連載も、楽しみにしていますね
2. Posted by 小沼 諒   2007年08月08日 18:34
ポマサンさんへ

 こんにちは。
 
「『制限』にも面白みがあり、『解放』にも面白みがある」

 ポマサンさんの懐の深さを感じます。
 私はまだまだ未熟者で、「制限」には余り寛容になれません。
 
「私は、自由奔放なチャンギが大好きでのめり込みまくりの人生ですが、アジアに生きる人間としてシャンチーやしょうぎも、もう少し強くなって、その面白みをもっと知りたいです」
 
 同感です。
 アジアに生きる人間として、(私の場合、歴史という切り口から)もっと楽しみたいと思います。

 今後とも、よろしくお願いします。

 小沼 諒

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