前とは違う切り口で。
例えば、6758の注記‐‐‐
19 東日本大震災
2011年3月11日に日本で大規模な地震及び津波(東日本大震災)が発生しました。この震災により、主として東北地方にある製造事業所及び倉庫において建物及び機械設備を含む一部の固定資産ならびに棚卸資産が重大な被害を受けました。
2010年度において、ソニーはこの震災による被害に直接関連する修繕、撤去及び清掃等を含む追加の損失及び費用を10,897百万円計上しました。この金額には固定資産の除却損及び減損が7,668百万円含まれております。これらの損失は主として連結損益計算書の資産の除売却損(益)、減損及びその他(純額)に計上されており、後述の保険収入と相殺されております。2011年4月1日以後に発生が見込まれる原状回復費用は2010年度には計上しておらず、サービスが提供され債務が発生した時点で計上されます。
(以下略、下線私)
最後の部分です。まぁ会計上の解釈は解釈によって(この例でいえば2011年3月31日時点でこの原状回復費用は発生が見込めていないと主張するか、発生を“合理的に”見込んでしまうか)2011/3期の費用とすることもできるし、2012/3期の費用とすることもできると思います。そして、全然統計を取ってこなかったので感覚的にしか言えませんが、注記を見てきた限り企業によって処理がばらばらであり(監査関係者の方もお疲れ様です)、1Qは会社によって意外と数字に違いが出るものと思われます。
・・・とはいっても特別損失が追加で2012/3期に計上されるかどうか(JGAAPの場合)という程度であり、2012/3期の特損の計上を見込んで会社予想を出している企業も多いので(それが果たして「特別損失」なのか―という論点は別として)、実際に数字が出てもBPSがインパクトを与える銘柄以外は株価へのインパクトは濃くなさそうですが。