先生方、ミニッツペーパーを活用されてますか?ミニッツペーパーというのは授業の最後の数分を使って学生に書かせる質問用紙です。リアクションペーパーとも呼ばれているみたいですね。
Webでいろいろ調べてみると、ミニッツペーパーの目的にもいくつかあるようです。目についたのは以下の三つでした。一つ目は授業改善のための学生からのフィードバック、二つ目は学生の理解度を測る小レポート、三つ目は点呼の代わりです。
3年ほど前から主としてマンガ概論や言語学概論など知識伝達系の授業でミニッツペーパーを使い始めて、いろいろ試行錯誤していたのですが、最近学生に書かせる内容が固定してきて、だいぶ楽になってきました。
まずミニッツペーパーを書かせる紙ですが、私は特別な用紙は作りません。授業で余ったB4のレジュメの裏紙を四つ切りにして使っています。
そして、発問は三つだけです。
一つ目は、授業内容の中で最もきっちり理解してほしい項目について、3行ほどで説明させます。日本語で書かせる場合もあれば、学生の母語で書かせることもあります。気をつけているのは、学生がどこかから丸写しに出来ないようにすることです。中国語のWEBサイトを参照させたのなら日本語で説明、教科書に日本語で書いてあるなら中国語で説明、と言った具合に使い分けます。
二つ目は、「章魚先生なら今日の授業内容からどのような試験問題を出すか。問題文と模範解答を書け」です。作成された問題を見れば、学生がどれぐらい理解したかよく分かります。出来のよい問題は、そのまま期中試験や期末試験に使います。毎回、問題だけつくって回答を書かない学生がいるのですが、△にして「解答は?」と書いておくとそのうちなくなります。
三つ目は、「授業に関する質問を書きなさい」です。授業内容に関する質問をさせて授業のフィードバックに使うというのが本来の目的なのですが、マンガ概論なら「先生の好きなマンガはなんですか」、言語学なら「先生は何カ国語話せますか」といった私個人への質問が結構あります。まあこれはおまけで○にしてやります。また、これも空白のままの学生が毎回いるのですが、×をつけておけばそのうちなくなります。
一つ目の記述が5点、二つ目が3点、三つ目が2点の10点満点で、平常点に組み込みます。こうしてみると、私の授業のミニッツペーパーは、理解度測定・フィードバック・点呼の折衷案になっていますね。
ミニッツペーパーを書く際、学生同士での相談はOKにしています。一人でぼーっとしている学生は席を立って他人の答えをパクってくるよう促すこともあります。また、全体的に筆が進まなさそうな場合は全員起立させてお互いに情報交換させるようにしています。授業内容の理解度を測ることも大事ですが、授業内容を時間内に理解させることを優先させています。