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7 4月

09_ビジュアルドットゲインとメカニカルドットゲイン

今回はビジュアルドットゲインとメカニカルドットゲインの違いを説明します。

 

まず、印刷の仕上がり、諧調再現をチェックするのはビジュアルドットゲインの役目になります。

ドットゲインは印刷時の印圧などにより、基材(用紙)上の色材が押しつぶされて物理的な太り(広がり)が発生しますが、基材上のドットにはこれ以外にも光学的な太りの要素が存在します。

 

-15に示すように、本来は紙の領域によって反射される光などが、用紙内にもぐりこみ、インキの下にトラップされて反射されず、結果として諧調性が暗い方向にシフトします。そのほかにも照明がインキの厚みによってできる影(エッジロス)によっても微少ながら諧調が暗くなります。

このような光学的な影響を「インキが太った」分に繰り込んでドットゲインとして勘定したものを光学ドットゲインと呼びます。

「物理的な太り」とこの擬似的な「光学的な太り」をあわせたものがビジュアルドットゲインとなります。

 

 

1

-15 照明光のもぐりこみによる光学ドットゲイン

 

一方、物理的なドットゲインのことをメカニカルドットゲインと呼びます。これは純粋にドット領域の太り量を指します。

印刷機の印圧の調整やCTP版での印字領域のキャリブレーションチェックなどに利用されます。

 

-16の例をとると、プレート上で50%のドットサイズ(デザインの際のドットサイズ)が印圧などで用紙上で物理的に太り、このメカニカルドットゲイン分が6%、さらに光のもぐりこみなどによる光学的なドットゲインが8%上乗せされトータルのビジュアルドットゲインは6%8%14%ということになります。

最終的に50%でデザインされた諧調が64%のドットとして再現されたということになります。

 

 

2

-16 ドットゲインの積み重ね

 

50%で意図したサイズが64%に印刷されたということで、なんだか間違えて印刷されたように印象がありますが、これは、これで問題ありません。ドットゲイン管理は諧調のキャリブレーションなので基準どおりにコントロールされていることが重要になります。たとえばJapan Color標準印刷では名目50%のドットは14%のビジュアルドットゲインを持つことが正解なのです。

 

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29 3月

08_ドットゲインについて

今回は濃度から派生する印刷品質の代表的な管理指標であるドットゲインについて説明します。

 

印刷という色再現方式は1つ1つのドットには諧調が無く、プロセス印刷の場合、色の要素はCMYKの各インキ色(1次色もしくはプライマリーと呼びます)と用紙色およびその重ね合わせのRGB色(2次色といいます)で固定されます。

そして、各ドットのサイズを小さくしておいて、十分離れた位置から見たときにドットの集合がフルカラーを再現するという並置加法混色の色再現になります。

ですから、このドットのサイズや個数による領域のカバー率を正しくコントロールすることが重要になります。

 

印刷の場合、さまざまな印刷方式はありますが、どんな方式でも色材を用紙(基材)に押し当て圧力をかけます。このため色材は潰れて広がります。

 

つまり、印刷されたドットは版上で作成したサイズよりも大きくなります。この大きくなる度合いをキチンとコントロールしなければ、諧調表現が定まらなくなり、安定した印刷品質を実現できなくなります。この意味でドットゲインは印刷の重要な指標となっています。

ベタ濃度や2次色が基準どおりに印刷されていてもドットゲインが基準から外れた場合諧調表現が変化し印刷されたイメージの色再現が変わってきます。(図-13 を参照)

 

 1

低いドットゲイン

 

2


標準のドットゲイン

 

3

高いドットゲイン

図-13 ドットゲインの違いによる影響

 

図-14にISOのオフセット向けドットゲインカーブを示します。

これらはCTPに対応したドットゲインカーブになっていて、コンベンショナルなアミ点ではコート紙でAもしくはB

上質でBもしくはCが推奨されています。またFMなどの非周期スクリーンではEのように高いドットゲインが用いられます。

 

 

4

図-14 ISOのオフセット用ドットゲインカーブ

 

 

ちなみにJapan Color認証ではコート紙で名目50%のドットで14%のドットゲインが基準として指定されています。

 

本来、ドットゲインは印刷機のキャリブレーションのための指標なので、常に安定した値に管理されれば、これらの値に固執しなければいけない理由はありません。

しかし、印刷機の場合、プロファイルなどを適用しなくても(素の状態で)Japan Colorなどの標準の状態に近いことが望まれます。

このため、ドットゲインの値も業界標準に合わせておくことがよりスムーズなワークフロー構築のために重要になります。

 

ちなみに、ISOではデジタル印刷など必ずしもドットを使用しない印刷方式も視野に入れ、ドットゲインという用語は使用せず代わりにTVI(トーン・バリュー・インクリース)という用語を使用するようになっています。

 

今回取り上げたドットゲインは見た目のドットゲイン、ビジュアルドットゲインに関して説明しました。

このドットゲインの値はマレイ・デイビスという測定方式で測定されます。

次回は、このビジュアルドットゲインと、もう1つのメカニカルドットゲインの違いを説明したいと思います。

 

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