2005年09月28日

フェチ5

12時も過ぎた頃、フロントに眞子から電話「ねぇ、お迎えきてくれる」

外はいつのまにか雨は上がっていた、まだ道路はネオンの明かりを反射して光っている。その中を車のタイヤがシャリシャリと雨水をはじきながら走っていく。


濃紺地に藍ぼかしの模様がある浴衣と金地に赤の半幅帯をしめた眞子が店の前にたっていた。車を横に着けて窓を開け声をかける。「眞子、お待ちどうさま」
ようやく、窓から覗き込みニコリと笑い車に乗り込んできた。「ごめんなさい、メガネ持ってないの」
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2005年09月27日

フェチ4

夜の仕事に入る時間が近づいてきて、眞子のマンションまで送ることになった。
車の中で「今日はお店、浴衣出勤なんだ。私、浴衣一人で着れるようになったよ」
「ほう、えらい成長したな。そういえば、はじめての浴衣祭りのときは京子しか着付けが出来なくて大騒ぎだったよな」
「それにあのころは着慣れないから、いつものように動き回れなくて大変だったわ」
「店が終わるころには酔った恵梨なんか浴衣がずれちゃって、お客さん大喜びだった」
「浴衣の裾も広がっちゃってね、あのとき恵梨ちゃん下着つけてなかったのよ」思い出して二人で大笑い。
夕方の4時を過ぎると車も混み始める。
「また連絡するからね」といって眞子は車を降りていった。

テレクラに戻ってしばらくすると雷雨になった。「降り込む」だか「降り混む」なのか、この時間の雷雨は商売に縁起のいい雨だと昔、聞いたことがある。
フロントの引継ぎが終わるころには客が入り始めた、アッシー君探しの電話も鳴り出した。いつもの常連客も一人ふたりと現れる。

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2005年09月25日

フェチ3

いたずらっぽい目つきで「私あの頃まだ男に未経験だったの知ってた」と眞子。
「ああ、めずらしい子だったよな、今どき」
「今つきあっているのが最初の男だったの、私って晩生(おくて)なんだよね」
「人それぞれだよ。彼氏とはどうよ」
「うーん、いないとさびしいだけね」
「それなら、一緒にいるときは満たされているんだろ」
「それがわからないの」近視特有の何処にピントを合わせているのかわからない目で眞子。注文したコーヒーがきた。

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2005年09月23日

フェチ2

まだ俺が水商売をしているころ、昼間は証券会社に勤めていて、夜バイトでホステスをやりたいと面接に来た女がいた。男を知らない女で心配だったが、なにしろ人手不足、雇うことにした。

秋田生まれの色白の眞子は近視だったが、メガネやコンタクトは嫌いといって使わないので、いつも階段や段差でつまずいていてコケていた。頑固なところがあるが、伝線したストッキングに俺を目覚めさせてくれたのが彼女だった。

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2005年09月21日

フェチ

入り口のドアを開いて中に入ると正面にフロントのカウンターがある。その左側を見ると待合がある。いつもそこでは常連が屯(たむろ)していて、情報交換やたわいのない話をしている。紳士?の社交場である。

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2005年09月15日

サクラとエンコー5

家族に連絡を取ろうとしている警官に俺は「テレクラでこんなことになったなんて家族が知ったら、高松さんも浮かばれないから、場所は駐車場とかにならないか」
「死亡原因も調べなくてはいけないから、家族には隠せないができるだけ穏便にします」と警官。

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2005年09月13日

サクラとエンコー4

常連といってもいろんな常連がいる。おしゃべりが好きで、いつも何かの話題で盛り上がる派手な常連。こんな常連の場合、好みの女や体位、勤めている会社まで俺は知っている。
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2005年09月12日

サクラとエンコー3

朝もやの中、誰もいない街の風景が好きだ。信号やビルが幽(かす)かに見える。どこか別の街のようだ。

独り占めしていた風景が、バイクの音と新聞配達の山本さんの元気な「おはよう!」で背後からむしり盗られる。朝のゴミ出しの貴重な時間が終わり、今日の一日が始まる。

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2005年09月11日

サクラとエンコー2

テレクラでは客の平均年齢は男の客より女の方が10歳ぐらい若かった。だいたい男40歳、女30歳ぐらい。一般的に、どちらも若い相手を求めた。女の求める20代前半の男が少なかった。

地方都市なので都会と違うかもしれないが、開店初期の頃は、オジサンは女の気を引くためなのか、純粋な感謝の気持ちなのか、女にお小遣いをあげることが時々あった。特に若い女にだが。

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2005年09月10日

サクラとエンコー

80年代前期の開店当初、あんまりにも電話が鳴らなくて、客から「サクラでもいいから、電話鳴らしてくれ」なんて、キツい冗談をいわれたことがあった。

宣伝の効果と、良くも悪くも都会での事件をマスコミが取り上げてくれたおかげで、電話も鳴り出し、客も入るようになった。何しろこの街にテレクラは「RINRIN」1軒だけだから集中した。

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