2005年10月18日

楽天は時価総額バブルでTBS支配?

楽天とTBSが共同持ち株会社を設立すると両社の時価総額(楽天9893億円、TBS5795億円)比、現在楽天が取得したTBS株を含めて楽天が持ち株会社の株の3分の2以上を取得し、支配権を握ると言われる。しかし、時価総額の「質」は問われないのか?
楽天の株価の連結純資産倍率(PBR)は18.46倍、TBSは1.66倍だ。連結株価収益率(PER)に至っては、楽天は-6.71倍、TBSは55.87倍だ。楽天はPBRの指標で見ればTBSより約11倍も割高、PERでは比較不能。楽天の場合、高い成長性が見込まれるから株価が高いと言ってしまえばそれだけだが、高PBR、あるいはマイナスPER下の時価総額というのは未来の含み資産のようなものだ。含み資産とは、企業の帳簿上の資産価値と、現時点でこれらの資産を売却した時に市場で評価される評価額との差額。日本の企業会計では、保有資産を取得価格で評価するのが一般的なので、はるか昔に取得した不動産などは、現在の時価に比べると非常に安い資産価値で評価されることになり、その差額が含み益となる。楽天の時価総額は未来の成長という、時間軸で逆方向の含み益を織り込んでいることになる。
しかし、過去の不動産取得額は確定した裏付けのあるものだが、未来の含み益なぞ言わば取らぬ狸の皮算用だ。もしも、楽天の業績が今後、未来の含み益に追いつく形で向上すればいいが、成長が鈍化すれば、株価は調整し、時価総額は減るだろう。実際、楽天の株価は年初に比べ4分の3程度に下落しているし、今回の騒動でも特に騰がっていない。
仮に今、共同持ち株会社が成立すれば、楽天はこの未来の含み益を「現世利益」に近いTBSと混ぜ合わすことによって、取らぬ狸の皮算用リスクを低めることができる。
例えば、もし●年後に、共同持ち株会社設立していなかった場合の楽天の株価が半減するほど業績が鈍ったとしても、共同持ち株会社の楽天の持分3分の2は半減するわけではない。つまり楽天は自分の未来リスクをTBSに売って、現在のTBSの確定資産を手に入れることになる。何か空売りや先物市場の手口に似ているんじゃないかと思うのだ。
TBSは逆に将来の土地の値上がりを見越して時価の地価の担保価値以上の貸付をして不良債権を一杯抱えることになる銀行に似た立場になり、気が付けば「何でこうなっちゃったの?」なんてことにならないのだろうか。
専門家の方々はこれをどう考えておられるのだろう? どう見てもTBSに不利と見えるのだが。
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Posted by y0780121 at 20:30│Comments(2)TrackBack(1)clip!

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先日の記事で放送局って未来はあるの?って考えました、結論はプロデューサー機能とコ
放送局って未来はあるの???(TBSとはそのうち離婚...)【時事を考える】at 2005年10月18日 20:47
この記事へのコメント
以前アメリカで接続会員だけが財産のAOLがその株式が上がりきったときにタイムワーナーを買いました
三木谷さんもそのあたりのビミョーな感覚を持っているかもしれませんネ
ま、接続会員だけが財産で内部に楽天市場みたいなものを持たないAOLはお荷物になり、いまや事業売却の対象とか...
Posted by マルセル at 2005年10月18日 20:51
半期で売上350億円の企業の時価総額が1兆円・・・。
期待株価は未実現利益ですなぁ。
Posted by rakuraku at 2005年10月18日 22:09