2006年03月25日

新書はストックなのかフローなのか

クローズアップ現代によると、最近のベストセラー「国家の品格」は著者の数回の講演記録を編集者が文字化してまとめ、著者藤原正彦氏は最後にちょこちょこと加筆して一丁上がりだそうだ。最初から著者に依頼して書き下ろしてもらったら時間がかかり、売れるタイミングを逸してしまうからだという。
まあ今ではというか、珍しくない手法なのだとは思うし、昔から雑誌が初出で、連載のみならず、あちこちの雑誌に書いた雑文をまとめてもっともらしいタイトルで本にするというのもありふれたことだ。
しかし新書って、もともとフロー(浮浪)で軽いもんだと思っていたし、軽い分、著者がさらさらと書き下ろすもんだと思っていた。それがまあ、講演をまとめて一丁上がりだなんて、ネット検索してurlを並べるのとどこが違うのかと思ってしまう。いまや新書=グーグルなんかって。ましてや、講演をまとめたような本が売れているからといって、中身がどうのって侃々諤々論じること自体販売部数を増やすことだけに貢献しそうで。
ちなみに連載小説ってフローのようでフローでない、最初からストックにすることを前提にストックの小出しと解釈すべきなのだから。もちろん小出しの過程で構想が変わることはあるけれど。
そのでんでいくと、「口寂しいからチョコレートのように読む」(同番組に出ていた若い女性)という最近の新書の読まれ方というのは、ストックのようでストックでない、最初からフローで消費されることを前提にストックの束売りをしているということか。
これを本がネットの模倣をしているというのは・・・考え過ぎなんだろうなあ。
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Posted by y0780121 at 20:32│Comments(1)TrackBack(1)clip! 

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刺身(広告)のつま(原稿)【佐藤秀の徒然\{?。?}/ワカリマシェン】at 2006年06月15日 18:06
この記事へのコメント
 今の新書は昔よりフロー寄りになってる気がします。あと、雑誌の連載を集めるのはどうも「日本的」らしいです。
 ただ、それでもグーグル(ネット検索)は新書よりも編集力が足りていません。それは『「へんな会社」のつくり方』と『ウェブ進化論』の違いでもあります。
 このあたりはまとめたいと思ってるのですが……。

Posted by asakura-t at 2006年03月25日 22:49