2006年08月23日

長期投資はハイリスク?

net trade小幡績氏の「ネット株の心理学」に、「長期投資はリスクが高い」といきなり第一章から出て来る。対して「デイトレは最もリスクが低い投資手法」なのだという。常識を覆すような話だが、やっぱり両方とも間違っていると思う。
小幡氏は5年間の長期投資だと「24時間365日リスクにさらされることを5年間続けなければならない」という。対してデイトレは「リスクにさらされるのはその数分間だけです。リスクにさらされている時間が断然短い分、デイトレのほうもリスクの量が断然小さくなるのです」という。
仮に1日の営業時間270分として90回、1回当たり3分、1年の営業日を200日として5年間、デイトレに励んだとする。リスクをrとすると、デイトレーダーのリスクの総量Rは、
R=3分×90×200×5=270000分r
対して1銘柄を5年間、長期投資した人は、株価波乱要因となる営業時間以外の時間を含めて、
R=60分×24×365×5=2628000分r
となり、リスク量はデイトレ<<<<長期投資となる。
しかし、営業時間内に限れば、1回3分であろうが、5年であろうが、単位当たりのリスクは同じだ。回数増やせば、チャンスも多いがリスクも多くなる。わずかなリターンで売却するスカルピングばかりやっても、ロスカットばかりやっても、気が付いたら、塵も積もれば何とやらも正の方向にも負の方向にも働くので同じだ。
つまり、長期投資はハイリスク・ハイリターン×1、デイトレはローリスク・ローリターン×nであり、結局同じじゃないか。
考え方の違いは株価下値要因が発生しても、自分ではどうにもならない時間帯に株を持たないということだけだ。とすると、やはりデイトレ有利に見えるが、実はそんな根拠何もない。なぜなら、リスクとリターンは常に一対で公平に未来に存在し、どの方法でも、この戒律は微動だにせず公平に与えられているということだ。
リターン=持たないリスク
リスク=持たないリターン
となる。実は株を全くやらない人も、このリスクとリターンの可能性に常に曝されている。
では著者の言うように長期投資は、長期の経済見通しを研究せねばならないから大変だ、というのは正解だろうか。いや、デイトレも常に短期の波乱要因に神経をとがらせなければならないので、結局、頭への負荷はデイトレの方が高い。経済見通しの研究なら、1日それほどの時間を割く必要はないからだ。第一、毎日のニュースでパニくって方針転換に悩むようじゃ長期投資じゃない。
圧倒的に違うのは、デイトレは確実に営業時間内は拘束されているということ。労働負荷の面では圧倒的にデイトレ>>>>長期投資だ。
となると、長期投資の方が楽でいいじゃないかという結論になりそうだ。確かに楽だが、反面、デイトレは日々反復練習して技術を磨くスポーツ選手のようなところがあり、地合いを読む訓練ができる。もし、デイトレが有利としたら、3分間しかリスクに曝さないことではなく、このような勘を養うのに都合がいいとしか言い様がない。
そして、だからと言って、デイトレ有利という根拠にはならない。人生は時間に支配されているので、たとえ長期投資より金額ベースそのもので儲けられても、費やされた時間を控除しないと本当に儲けたのかどうか分からないということだ。
結局、
どっちが有利か考えるは休むに似たり
なんて結論になっちゃうような気配だorz
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Posted by y0780121 at 17:10│Comments(1)TrackBack(0)clip! 

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この記事へのコメント
コメントありがとうございます。
そうですね。実は、考えていることは似ているのかもしれません。私の言いたいのは、短期でも長期でも、それに応じたリスクがあるので、長期ならリスクが低くて安心、というのは間違いだ、ということを言いたいのです。
短期は、ポジションを持っている時間が短い分リスクの総量が小さい、ということと、リスクをとっている間は、短期なら相場をウォッチで来ますが、長期の場合は、仕事などでうまく見られないので、無防備なままリスクにさらされる分、リスクが高いと思っています。
これからも忌憚ないご意見よろしくお願いします。
Posted by 小幡績 at 2006年09月04日 17:36