2006年09月26日

小林薫被告と心にナイフをしのばせて

心にナイフをlivedoor ニュース:小林薫被告に死刑判決 裁判長は30歳を過ぎてもう更正(矯正)の可能性はないと判決理由を述べたという。更正にも正社員同様、適齢期とか年齢制限があるらしい。一方では立派に更正し過ぎたために却って年齢不問でメディアにバッシングされる人もいる。
小林薫被告の場合、更正する自信がないので死刑希望を自己申告しているようなので、異例の極刑で妥当なのかもしれない。しかし、更正に年齢制限を設けるような判決は言語道断の思い込みに過ぎない。もし小林被告が死刑を希望せず、更正を望んでいたのなら、司法による人間の可能性の否定だ。加害者には加害者たらしめる背景がある。これは被害者保護と別個の問題だ。更正に年齢制限などとんでもない話だ。しかも、ここでも「30歳以上」とは!念のために付け加えれば、小林被告の場合、更正の可能性云々にかかわらず、事件の残虐性から見て極刑が妥当とは思うが、判決理由に余計な年齢のことを言うべきでない。
一方、1969年4月、川崎市で起きた少年の首切り殺人事件の場合、本人が更正したにもかかわらず、その事件のスキャンダル性からマスメディアという司法外でのバッシングが年齢不問で行われる。
この事件をリアルタイムで覚えている。今ほどマスメディアがセンセーショナルでなかったのでショッキングな猟奇殺人事件として扱われても、それ以上の扱いではなかったと思う。1997年の神戸の少年A事件が起きた時の騒ぎに比べればむしろ粛々としたものだったと思う。
しかし、神戸の事件が起きたために当時、川崎市の事件の犯人がルポライターに追い回されることになり、月刊雑誌に書かれた。そのルポも当時、リアルタイムで読んだが、弁護士になってその地の名士になっているという“告発”調だった。よくやるよ、と思った。「首切り/少年」という共通項だけで追い掛け回す理由ってあるんだろか、と。
その人にとって神戸の事件は悪夢だったに相違ない。養子になって名前を変え、もう過去と決別したのに、そのセンセーショナリズム故にメディアは時効も関係なく追いかけてくる。
もし、彼が弁護士という社会的地位を獲得していなかったらメディアの餌食にならなかったろうに。宮崎哲弥の「何になったと思います? 弁護士ですよ!」by YouTubeの台詞がよく言い表している。ルポライターも神戸の事件がなかったら、雑誌に寄稿することもなかったし、本を書くこともなかったろう。
これは一種の報道被害だ。YouTubeのビデオによると、この人は謝罪もしていないし、十分な賠償もしていないという。そりゃそうだろう。そんなこと下手にしたら更に火に油を注ぎ、メディアの餌食になるだけだ。
彼にカミングアウトする義務はない。宮崎哲弥は何をどうしろ、と言いたいのか。もう清算したことなのに、弁護士になって金もたまったろう、なんて余計なお世話だ。被害者家族のその後の悲惨さに対する補償は国の問題であり、彼の問題ではない。ましてやこのルポライターに攻撃する権利などない。
恐ろしいのは時効も何もないメディア報道だ。
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Posted by y0780121 at 19:43│Comments(13)TrackBack(14)clip! 

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この記事へのコメント
ネタでつか?ならOK
でもマジなら怒りモードですよ
Posted by マルセル at 2006年09月26日 20:46
↑何のこと?
Posted by 佐藤秀 at 2006年09月26日 20:59
ネタを提供して議論をして貰おうというなら大賛成でつ
Posted by マルセル at 2006年09月26日 21:14
このエントリーの内容のことならマジですよ、もちろん。そちらに書いたコメントはネタですけど。
Posted by 佐藤秀 at 2006年09月26日 21:49
秀さん、書評を読んだだけだから知らなかったけど、マスコミで取り上げられているのね。彼の名前も取りざたされている?そうなるとそれはそれでかなりの問題だけど、それとは別に、>被害者家族のその後の悲惨さに対する補償は国の問題<ではなく、彼の問題だと思う。彼が行ったことの結果なのだから、すべて忘れて良いと言うことにはならないでしょう。自分の良心にとって時効の壁はないはず。
Posted by さなえ at 2006年09月26日 22:35
>自分の良心にとって時効の壁はないはず。

それは本人の問題で第三者がとやかく言う問題ではないと。ことの性質上、本人が言い分を述べること自体、本人の不利益になり、それを強要できるもんじゃないでしょう。当事者同士ならともかく、それをネタにかなり一方的と思われるルポを書く神経が分からんです。
マスコミでは書評以外正面から取り上げられていないと思います。
Posted by 佐藤秀 at 2006年09月26日 22:59
>それを強要できるもんじゃないでしょう<秀さんのいうとおりなんだけど、贖罪の心があれば、他の弁護士を通じてとかいくらでも謝罪する方法があるでしょう。それを一切謝罪も、弁済もないというのは、やはりおかしいと思いますね。まあ現物を読みもしないでとやかくいうわけにはいかないから、そのルポを読んでみようと思うけど、恐がりだし、暗い本を読むと体調が悪くなるからどうしようかしら。
ただそのルポが売名行為と結びつくようなものだったり、加害者少年の人権問題に結びつくようなものだったら、またマスコミの被害者が増えることになりかねないわね。
Posted by さなえ at 2006年09月27日 06:42
1
慰謝料を支払うと約束しておきながら約束を破り、事件をしでかした本人は被害者家族からの手紙を無視、やっと電話に
出たかと思うと「金化して欲しいの?」
こんな無神経な子という奴が反省してると思えない
親が慰謝料払えなかったんだから本人が払うべき
Posted by まさ at 2007年05月25日 20:00

秀さん、自分の家族がこの件と同じ状況で被害にあわれたとして弁済も謝罪も無し、むしろ秀さんを厄介者扱い。相手が更正しているというだけで許す事が出来ますか?
第三者云々と言われていますが世間が今、加害者にしている態度事態が加害者の事件から今までの対応への結果が招いたものだと思いまよ、特に法律という秩序の中で働く弁護士であるなら尚更理解した上で被害者家族に謝罪なり弁済するべきではないかと。
当たり前の事が出来ているなら世間はこんなに騒いでいないんですよ、極論ですが秀さんのメッセージは更正するなら殺人してもいいとの発言にみえましたよ。
Posted by ココア’ at 2007年05月30日 04:11
そもそも更正ってなんでしょうね。
立派に更正し過ぎたって言葉には違和感を感じます。
弁護士になったら更正したってことになるんですか?

じゃあ好奇心で人を殺しました!たまたま見かけた幼児をレイプしました!

って人が、「弁護士になる」って言ったら更正の意思があるってことになるのかな?
「おーこの子は立派だ!更正の意思が強い!」って?

法律云々、清算(?)云々より、
人を殺しても謝罪しない人間が「立派な更正」と評される国がとても怖い。
Posted by ロブ at 2007年06月04日 09:46
>立派に更正し過ぎたって言葉には違和感を感じます。
弁護士になったら更正したってことになるんですか?

あれこれ言う前に文章のレトリックから勉強しなおしたら?
Posted by 佐藤秀 at 2007年06月04日 23:18
まあまあ。そう怒らずに。
泣かないで頑張ってくださいね!
Posted by   at 2007年06月05日 02:45
>泣かないで頑張ってくださいね!

泣きはせんけど泣きたくなるよ。
Posted by 佐藤秀 at 2007年06月05日 23:28