2009年01月27日

レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで4

revolutionary road公式サイト。サム・メンデス監督、レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット、マイケル・シャノン、キャスリン・ハーン、デヴィッド・ハーバー、キャシー・ベイツ。「タイタニック」はヨーロッパからアメリカへ、そして今度はアメリカからヨーロッパへ、逆タイタニック。沈むのも今度はケイト・ウィンスレット。邦題「燃え尽きるまで」は実体と合ってない。燃え尽きられなかった悲劇だというのに。
1950年代のアメリカ。お互いに特別な存在と思い結ばれるフランクとエイプリル。父親のような平凡なサラリーマンになりたくないと思っていたフランクは気が付けば父親と同じ会社に勤め、一種の戦争後遺症で戦争で体験したような身震いするような実感のある幸福を求めている。エイプリルは女優をあきらめ、曖昧な形のない「栄光」を求める。「パリ」はその自堕落な記号でしかない。
revolutionary  road2そして、この人ジョン(マイケル・シャノン→)。天使の囁きなのか悪魔の囁きなのか、2人の無意識の欲望を体現したようなこの人は、数学の俊才だったのだが、電気ショック療法で数学の知識を奪われた、夢を奪われた抜け殻のような存在。「午後の曳航」の栄光を捨てた大人を憎む少年がそのまま大人になったような人だ。この人の存在で映画はサイコホラーの気配さえ帯びる。
エイプリルのエイプリルフールも、一瞬ホラーなのかと思わせてしまうほど際どい表現。彼女の夢と同様、彼女の悲劇すら夢の中の世界の如しだ。よくぞまあ、精神の陥没を表現したものだ。
フランクの勤めるKnox Business Machinesって、どう考えてもInternational Business Machines(IBM)のもじりだろう。映画では真空管と語られていたけれど、同時期にトランジスターのコンピュータを発売、コンピュータ業界の巨人となる足がかりを得ている。
ということは、2人のストレスはその後の(恐らく実感の幸福が希薄な)コンピュータ社会への拒絶反応としても見える。実は未来社会に適応できたのは、地に足が着いた隣人たちで、挫折したエイプリルも、一人取り残されてニューヨークで暮らす寂しそうなフランクも不適応組だった。
レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレットのコンビの成長ぶりも見事だけれど、脇を固める俳優陣も彼らを凌ぐぐらいの秀逸で、最初から最後まで映像が引き締まり、気が抜く暇もない。実はラストを飾るのはキャシー・ベイツの演じる不動産屋のおしゃべりで、夫はウンザリして補聴器のボリュームを低くすることで終わる。別の人が言っていた様に「もう2人の夢は忘れよう」と言わんばかりに。そういえばこの映画を通して愚痴が通奏低音のように鳴り響いていた。
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Posted by y0780121 at 22:13│Comments(1)TrackBack(33)clip!洋画ル-ロ | ★4

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    Happyで美しい恋愛ドラマかと思っていたら・・・・。 1月30日、MOVX京都にて鑑賞。 「エレジー」とはまったく反対のドラマでした。あの「タイタニック」の美男・美女カップルが11年目に再度タッグを組んだ作品です。ケイト・ウィンスレットはこの作品で...
レボリューショナリー・ロード◎燃え尽きるまで【銅版画制作の日々】at 2009年02月05日 09:57
レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットの共演と聞けば、誰しも97年の超大ヒット作を思い浮かべるでしょうが、小生その映画を観に行かなくて変人扱いされましたっけ。周囲には劇場で複数回観た人(4回観たツワモノもいた)も珍しくなかったのになんでだろう。...
『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで 』【音次郎の夏炉冬扇】at 2009年02月05日 22:06
この映画は全編にわたり緊迫感に支配されている。主人公の二人もほとんど幸福感ややすらぎといった状況に置かれることはない。たまにそのような状況が描かれるが、それは次に起きる波乱の前触れであったり、虚飾のそれであったりというものだ。そうした緊迫感のピークがラ...
レボリューショナリー・ロード燃え尽きるまで■最も怖い朝食シーン【映画と出会う・世界が変わる】at 2009年02月06日 11:49
今週の平日休みは話題作2本を「TOHOシネマズ・ららぽーと横浜」で。 その2本目。
★「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」【★☆ひらりん的映画ブログ☆★】at 2009年02月09日 03:08
この映画の予告編を見て、1979年の「クレイマーVSクレイマー」を思い出しました。 当時若かった私は、 メリル・ストリープ演じる妻に「この母親、なんなんだ〜?」と憤りを感じたのでした。 同じ路線か?と多少躊躇したものの、最近とみに男振りが上がり貫禄の付いてきた...
レボリューショナリーロード 燃え尽きるまで【映画の話でコーヒーブレイク】at 2009年02月11日 17:34
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レボリューショナリー・ロード / 燃え尽きるまで【週末映画!】at 2009年02月11日 22:42
『レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで』を観ました1950年代半ばのアメリカの郊外の街で、夢と希望に人生を懸けようとする若い夫婦の葛藤と運命を描く感動作です>>『レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで』関連原題: REVOLUTIONARYROADジャンル: ...
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レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで【Memoirs_of_dai】at 2009年02月17日 14:43
どもトリガーです。 この映画観ようと 嫁さまと日々思って いたのですが・・・ 公開してる期間が こんなに短いとは 近場の映画館での公開は先日全て終了してしまって おりました・・・レボリューショナリーロード(☆Д☆) なのでちょいと車を走らせて モラージュ....
レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで。【HEYHEY BONBON】at 2009年02月23日 01:00
期待値: 96% デヴィット・フィンチャー監督,ブラッド・ピット主演のファンタジーロードムービー 出
ベンジャミン・バトン 数奇な人生【週末映画!】at 2009年02月24日 22:32
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オスカー受賞作「アメリカン・ビューティ」や、「ロード・トゥ・パーディション」 などの作品で知られる英国出身の米映画監督、サム・メンデスがリチャード・イェーツの小説「家族の終わりに」を映画化したヒューマン・ドラマ「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるま...
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レオナルド・ディカプリオ&ケイト・ウィンスレット、『タイタニック』以来11年ぶりの再共演☆ レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで スペシャル・エディション [DVD] ¥2,250 Amazon.co.jp あなたの最愛の人は あなたを愛していますか? レボリューシ...
レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで/REVOLUTIONARY ROAD(映画)【ロックなパパさんギタリストの『映画と音楽で生きてます』】at 2009年08月27日 02:02
☆☆☆(6点/10点満点中) 2008年アメリカ映画 監督サム・メンデス ネタバレあり
映画評「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」【プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]】at 2010年02月12日 13:38
あらすじ高度成長期を迎えた50年代アメリカ郊外の新興住宅地“レボリューショナリー・ロード"にある美しい住宅に住む結婚7年目のフランクとエイプリル。理想の夫婦に見えるふたりだが、夫は退屈な仕事に疲れ果て妻はそんな夫への愛を、見失いつつあった・・・。感想『...
『レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで』'08・米・英【虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映画 ブログ】at 2010年02月27日 22:42
この記事へのコメント
フランクとエイプリルのような夫婦は特別なのかも知れませんが、隣家や住宅仲介さんなどは日本でも似たような人がたくさんいますよね。
どこか特別で、どこか日常にもある。そんな不思議な感覚のする映画でした。
Posted by にゃむばなな at 2009年01月28日 16:15