2010年08月18日

リング(1998)2

ring鈴木光司原作、中田秀夫監督、松嶋菜々子、真田広之、中谷美紀、沼田曜一、雅子、梶三和子、伴大介、村松克己、大高力也、竹内結子。今はトップ女優として輝いている人たちの初々しい姿を見られるだけで一見の価値がある。つい最近見た「ヤギと男と男と壁と」は米軍の超能力研究をベースにしたものだったが、日本も負けておらず、これは明治末期に研究された千里眼の御船千鶴子の事件をベースにしている。
山村貞子の母、志津子(雅子)は伊豆大島の三原山の噴火を予言して有名になり、記者会見でインチキと決めつけた記者が即死、殺したのは志津子以上の力を持つ貞子の念力。シリーズには必ずマスコミ関係者が登場するが、怨念の根本には所謂マスコミの報道被害が暗示されている。志津子は三原山に身を投げて自殺するのだが、これは40年前、三原山が自殺の名所だったという事実を取り入れている。この自殺の名所化自体もマスコミによる伝播によるものだから意味深ではある。
物語そのものは、特に怖くない。「不幸の手紙」というか死のネズミ講というか、死の規則があるので、いつまでに死ぬはず、というのが定められ、ご丁寧に日付まで出てくるから却って予定調和的で怖さがなくなる。
そもそも40年前、念力で人を殺せるというジョージ・クルーニーばりの貞子、父親に伊豆の貸し別荘キャビンB-4号棟の床下にあった井戸に叩き落とされ封じ込められたというが、父親には念力が効かなかったのかという疑念が残る。40年の怨念がビデオテープの中に念写されるというのだけれど、それまでの8ミリカメラだったら駄目なのかとか、ビデオなら業務放送用のビデオは放送局にあった。なぜVHSが一般化するまで待たなければならなかったのか。そもそも念写は化学的反応である写真のフィルムに焼きつけるのがオリジナルで、磁気テープにも念写できるのなら、それなりの説明があってしかるべきだ。
屁理屈みたいだけれど、どうせなら放送局のビデオアーカイブに念写ビデオが潜伏していて、それがたまたま深夜に放映されて同時多発的に急死者が大量発生した、という筋書きの方がもっと怖くてスケールの大きいパニックムービーになっていたかも。
現実、ラストはテレビのブラウン管から山村貞子が出てくるのだから何もビデオでなくてもいいじゃん、と思えてくる。このシーン、公開当初はかなりショッキングだったらしく、ジャパニーズ・ホラーの最高峰ともてはやされたそうだが、今から見るとむしろおかしくて笑える。今時はこういうのはTVCMでも多用されているし。多分、公開当初も笑った人は笑ったのだろう。
時代からアナログテレビだけれど、今の地上波デジタルやDVDなら同じ技が発揮できるのだろうかとか、余計なことまで考えてしまう。というか現代バージョンで「リング」をもう一度作るとしたら、そういうことも重要なポイントになりそうな気がする。

関連エントリー:「リング2」、「リング0 バースデイ」、「らせん」、「君に届け」、「貞子3D」、「貞子3D2」。
中田秀夫監督の他作品:「怪談」、「L change the WorLd」、「インシテミル 7日間のデス・ゲーム」、「Chatroom/チャットルーム」、「クロユリ団地」、「MONSTERZ モンスターズ」。
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Posted by y0780121 at 21:38│Comments(0)TrackBack(0)clip!邦画ラ,リ | ★2

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