2013年10月19日

人類資金〜史上最大スケールの地雷

僕たちは世界を変えることがでる。 But…
Mfund公式サイト。福井晴敏原作、阪本順治監督。佐藤浩市、香取慎吾、森山未來、観月ありさ、仲代達矢、岸部一徳、オダギリジョー、ユ・ジテ、ヴィンセント・ギャロ、石橋蓮司、豊川悦司、寺島進、三浦誠己。冷静に考えれば、タイトル自体がトンデモ臭プンプンだったが、ダイアナさんを見習って地雷撲滅運動に参加したいくらいだ。その地雷映画ぶりは同監督の「北のカナリアたち」をはるかに凌駕するスケールだ。
どこからつっこめばいいのか迷うくらいワケ分からない。失笑のピークは、やはりカンボジアに擬したらしいカペラ共和国代表石優樹(森山未來)の国連演説だろうか。貧困国用スマホなるものを高々と掲げ、カペラの人々の写真が大型スクリーンに次々映される。スティーブ・ジョブズのプレゼンのつもりかよ。引き上げ出した各国代表が戻って来る。普通、逆でしょう。「コイツ、何やってるんだろう、付き合いきれない」とさらに逃げ足を早める筈だ。思えば、森山未來、「北のカナリアたち」でも思わず引いてしまう叫び声あげていた。目が逝っちゃって、よっぽど引き芸がはまる人だ。石が言う“説教”も中二病丸出し。
大体、本作で石が初めて登場する時は本物のM(香取慎吾)のパシリ姿。パシリから一気に国連代表ってトンデモなく飛び過ぎている。彼がいかに国連代表まであれよあれよという間に駆けあがったのか、そんなに紆余曲折があったわけではない。M資金詐欺師の真舟(佐藤浩市)をM(またの名は笹倉雅彦)と引き合わせるため。なんで偽者のMを本物のMが必要なのか本作では意味不明。なぜかハバロフスク(原作ではサンクトペテルブルクらしい。M資金不足かよ。)に飛び、鵠沼(オダギリジョー)が管轄するM財団(笹倉暢彦理事長=仲代達矢)のヘッジファンドからM資金を奪おうとする。追手が来て失敗、なぜか石と真舟は汚い貨物船に乗っていく。驚くべきことに着いた先が一気にニューヨーク。通関手続きなかったよな。おまけに国連本部に着くまでイエローキャブで一悶着。後で考えたらなんでカペラ国大使が車でお迎えしなかったのか。まあ、善意で考えて貨物船で来るとは思ってなかったのかもしれない。普通飛行機だろうから。
さらにアメリカのミスターM(ヴィンセント・ギャロ)まで登場する。ちなみにMはMankind(人類)のMだそうだけれど、「人類」がタイトルもしくはキャッチコピーに使われるとろくなものじゃない。「プロメテウス3D」もそうだった。本作で言えば、「笹倉」が示すように例の笹川良一がモデルぽい。とすると、本当のMはモーターボートのMじゃないのか。
そしてラストの脱力感は想像を絶する。何気にか「僕セカ」を思わせる雰囲気の中で登場人物本人たちが脱力しているのだから。そう言えば最近、同じように観客の反応を先取りする映画があった。一種の流行なのかと余計なことも考えてしまう。
ちなみに原発の廃炉費用だの日本国債の空売りだのと時事ネタのつまみ食いがトンデモぶりに輪をかけていた。大体、今時時価総額10兆円(日本国債の残高は1000兆円だというのに)ぐらいで「新しい世界をつくる」って香取慎吾だから許されるってもんじゃない。全体的に一昔前、日曜午前中にテレビでやっていたような子供向けサスペンス番組の雰囲気。誰かさんじゃないけれど、こんな映画は作っちゃいけない!
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Posted by y0780121 at 19:25│Comments(0)TrackBack(13)clip!邦画ザ行 | ★0

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