2018年08月23日

ゴジラ(1954)〜追悼菅井きんさん3

godzilla公式サイト。香山滋原作、本多猪四郎・円谷英二監督。宝田明、河内桃子、平田昭彦、志村喬、村上冬樹、堺左千夫、小川虎之助、山本廉、林幹、恩田清二郎、笈川武夫、榊田敬二、鈴木豊明、高堂國典、菅井きん、藤木悠。60年前の元祖怪獣映画。その後の続編は数本見ているのだけれど、オリジナルは実は今回が初見。(初出2014年06月11日)
設定の背景で押さえておくべき事件。1954年3月1日の第五福竜丸被曝事件と1952年から始まった明神礁の噴火。最初の異変は水素爆弾の爆発のように閃光でスクリーンが真っ白になる。
ゴジラの顔が結構可愛らしいと言うか、顔として成熟していないと言うか。やがて足跡に三葉虫の化石やストロンチウム90など放射能が測定されて「200万年前に恐竜が活動していたジュラ紀」となるのだけれど、えぇぇぇ!!!。ジュラ紀って1億5000万年前ですがな。2桁も違うがな。その後も2度ばかり「200万年前」と言っていたから聞き間違いじゃない。そもそも三葉虫だって古生代の2億500万年前に絶滅しているのでゴジラが偶然古生代の地層に迷い込んだことになる。こういうのは60年前まで知られていなかった話じゃない。単純に調査不足だろう。
さらに押さえておくべき歴史。1954年7月1日、自衛隊設立。できたてのほやほや。航空自衛隊のF-86戦闘機がゴジラに立ち向かうのだけれど、現実にF-86が自衛隊に配備されたのは翌年らしい。他にも陸上自衛隊の戦車も出て来て、ある意味、自衛隊の認知には大いに役立ったのかも。ちなみになぜか米軍は出て来ない。旧日米安保条約は1952年に発効しているので出動していていい筈だが、原因がアメリカの水爆実験じゃ出にくかったのだろう。それにしてもゴジラが出現したのは伊豆諸島の筈でビキニ環礁とは離れ過ぎだろ。
映像は当時としてはかなりリアル。テレビ塔からGHKが実況中継するシーン、東京タワーかと思ったら、まだその当時東京タワーはできていなかった。「皆さんさようなら」の台詞、後の映画でも結構応用されたと思う。

godzilla1954ところで、女優・菅井きんさん死去 92歳 「必殺」シリーズなどという訃報。
本作の国会シーンでは、国会議員役の菅井きんが往時の土井たか子社会党委員長の「駄目なものは駄目なんです」ばりに「水爆実験が原因」ということを隠そうとする政府を「事実は事実」と追及する場面がある。当時28歳ぐらいで凄い迫力だった。米国に遠慮は当時からあったらしい。それにしても晩年のきんさんとおたかさん、顔立ちもよく似ている。
菅井きんの他の出演映画⇒「瞬 またたき」、「春との旅

最終的にゴジラはオキシジェン・デストロイヤーという酸素成分をまるごと抜き、魚をまるごと溶かして骨だけにするという秘密兵器でやっつけられるのだけれど、この秘密兵器、一昔前にあった一錠コップの水に漬けると、ソーダ水に早変わりというインスタント清涼飲料水によく似ていた。それにしても、骨だけになったゴジラ、7月のアメリカ映画「GODZILLA ゴジラ(2014)」でも骨だけになったゴジラが登場するらしい。
シン・ゴジラ
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Posted by y0780121 at 23:30│Comments(5)clip!邦画ガ行 | ★3
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この記事へのコメント
>それにしてもゴジラが出現したのは伊豆諸島の筈でビキニ環礁とは離れ過ぎだろ。

元々ゴジラは、ビキニ環礁近くの海底洞窟で暮らしていたのですが、水爆実験で住処を失い、新天地を求めて移動した結果、たまたま日本に現れたのでしょう。
因みに夜の東京を襲ったのは、都市の光が水爆の光を思い起こさせたからだとか。

>まるごと溶かして骨だけにするという秘密兵器
>骨だけになったゴジラ

違います。魚もゴジラも骨も残さず溶けてしまっています。
この作用はおそらく微小化水素が分子間に入り込んで物質を破壊する「水素脆化」が酸素に置き換わったものに近いのでは?と言われていますね。

>7月のアメリカ映画でも骨だけになったゴジラが登場するらしい。

今回のハリウッド版はゴジラシリーズの中では珍しく、初代とは繋がりの無い世界観なので、あの骨は初代ゴジラでは無いようです。
Posted by janjira at 2014年06月11日 23:18
> 因みに夜の東京を襲ったのは、都市の光が水爆の光を思い起こさせたからだとか。

それにしては当時の東京明くるくなかった。

> 違います。魚もゴジラも骨も残さず溶けてしまっています。

いや、映像では骨は溶けてなかった。

> 今回のハリウッド版はゴジラシリーズの中では珍しく、初代とは繋がりの無い世界観なので、あの骨は初代ゴジラでは無いようです。

予告編によりますと、古代に生息していた神のような恐竜とか。骨は初代へのオマージュでしょう。果たしてハリウッド版も「200万年前」のトンデモを踏襲するか定かじゃないですが。
Posted by 佐藤秀 at 2014年06月11日 23:38
>いや、映像では骨は溶けてなかった。

残念ながら溶けてますよ。骨になった後は消滅しています。

>古代に生息していた神のような恐竜とか。骨は初代へのオマージュでしょう。果たしてハリウッド版も「200万年前」のトンデモを踏襲するか定かじゃないですが。

初代は「海棲爬虫類から陸上獣類へ進化する過程の動物」と言っていましたから、正確には恐竜では無いんですけどね。
勘違いしてる人が非常に多いのですが、実はプレシオサウルスやプテラノドンって恐竜じゃないんですよ?

あとハリウッド版はある意味もっとトンデモ設定です(笑)
それは、「恐竜が栄える遥か昔の古生代ペルム紀(2億7000万年以上前)の地球は実は怪獣王国だった!」というもので、今回のゴジラはその末裔とのこと。
当時は地上に放射能が満ち溢れていたことで、それを取り込んでエネルギーとする怪獣達が大繁栄していましたが、放射能濃度が下がってくるにつれその勢いは衰え、深海や地下深くのマントルに生息圏を移したのだとか。
それから永い時が経ち、人類によって自然では有り得ないレベルの放射能が撒き散らされたことで(広島・長崎の原爆)、それを感知した怪獣達が再び地上にやって来た…というのが、今回のハリウッド版の前日譚にあたる「GODZILLA awakening」という日本では発売未定のアメコミ(公式)で明かされた情報です。
Posted by janjira at 2014年06月12日 01:02
awakeningのネタバレ、ゴジラ60周年の特別予告編でもやってまして、その話、知ってますよ。古生代ペルム紀設定って、ひょっとしてオリジナルの三葉虫のトンデモの再利用修正なのかな、とも。
Posted by 佐藤秀 at 2014年06月12日 08:26
>ゴジラ60周年の特別予告編でもやってまして

私も観たので知ってますが、ここまで詳細には説明していなかったでしょう?

>古生代ペルム紀設定って、ひょっとしてオリジナルの三葉虫のトンデモの再利用修正なのかな

どうなんでしょう?この作品は一応初代リスペクトな作品ですからそうなのかもしれませんし、単に続編を出しやすいような設定にしたかっただけなのかもしれませんね。
Posted by janjira at 2014年06月12日 10:10