2014年06月16日

ホドロフスキーのDUNE〜宇宙丸呑みの野望4

JODOROWSKY公式サイト。原題:Jodorowsky's Dune。フランク・パヴィッチ監督アレハンドロ・ホドロフスキー、ミシェル・セドゥ、H・R・ギーガー、クリス・フォス、ニコラス・ウィンディング・レフン、ダン・オバノン、ジャン・ジロー(メビウス)。84歳になった「エル・トポ(1970)」の監督が40年近く前、流産したSF映画「DUNE」の脚本に基づいた回顧録。後にデイヴィッド・リンチ監督が「デューン 砂の惑星(1984)」が映画化しているのだけれど。
監督の来歴を見ると、生まれはボリビア国境近くのチリ。その後、首都サンチアゴ。アタカマ砂漠とか、荒涼とした高地とか、“砂の惑星”そのもののようなエリアだなあ、と思う。生まれ故郷自体がポストアポカリプス的と言うか。よっぽどの奇人なのかと思いきや、今年85歳の老人は朗らかで嬉しそうによくしゃべり、矍鑠としている。
札束など中には何もなく、空っぽだとのたまうのだけれど、その割にサルバドール・ダリ、オーソン・ウェルズ、ミック・ジャガーなど目の玉が飛び出そうな出演料必定の極超一級の面々にオファーする。音楽も、ピンク・フロイド、マグマ。世界大、いや、宇宙大の変化を生む映画を作るのだから俳優もそれにふさわしい者でなければならない。かなりの有名人病でもあるようだが。
JODOROWSKY2そもそも、ホドロフスキーの夢は、世界解釈というか、宇宙解釈。LSDに頼らず、映像でその宇宙を変容させようというもの。オーソン・ウェルズの超メタボな晩年の体が出て来るが、これにも意味があって、ホドロフスキーは宇宙そのものを想像力のグルメ料理として平らげる算段なのだろう。宇宙の中にいる自分、自分は宇宙を呑み込むウロボロス、故に自分が死んでも自分は宇宙の果てまで遍く。これがホドロフスキー流曼荼羅。
死んだら天国に行きたい、なんてものじゃない。死んでも宇宙として自分は存在する。言い換えれば、ホドロフスキーの夢も結局、死の恐怖の産物、「永遠に生きたい」だろう。本人は300歳まで希望だそうだ。見た目、100歳までは生きそうだが。
自分の腕を斬るシーンの構想もあるのだけれど、これがまたホドロフスキーが傾倒する禅の達磨の弟子にしてもらうために腕を斬り落としたという慧可のエピソードからきているらしい。
脚本をそのまま映像化していたら14時間になるらしい。当時なら無謀かもしれないが、影響を与えた「スターウォーズ」などのようにシリーズ化すればできないことはない。けれど、シリーズ化するにはヒットを見込めないことには。ちなみに、リンチ版は駄作過ぎて嬉しくなったとか。
ちなみにコメンテーターのニコラス・ウィンディング・レフンは「オンリー・ゴッド」の監督。思い起こすと、なるほどなあ、という作品だった。
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Posted by y0780121 at 21:12│Comments(0)TrackBack(4)clip!ドキュメント洋画ナ-ワ | ★4

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