2015年12月13日

orange-オレンジ-〜後悔並び立たず3

orange公式サイト。高野苺原作、橋本光二郎監督。土屋太鳳、山崎賢人、竜星涼、山崎紘菜、桜田通、清水くるみ、鶴見辰吾、真野恵里菜、森口瑤子、草村礼子。SFテイストと青春恋愛を混ぜ合わせたドラマと言えば、「アバウト・タイム 愛おしい時間について」や「時をかける少女」に少し同系統な感じ。そもそも転校生・成瀬翔=かける(山崎賢人)自身が「時を翔る少年」だ。高宮菜穂(土屋太鳳)のかすれ気味に叫ぶような声が「愛おしい時間」を却ってボリュームアップする。
長野県松本市の高校。10年の時の隔たり。色々なタラレバやイフが錯綜し、過去は簡略化される。そこには文化祭、体育大会など甘酸っぱい青春の思い出がオレンジの香りのように漂う。16歳の大の仲良しグループ6人でも、本当は仲間同士色々な葛藤や悩みがあった筈なのだけれど、どうしても拭えない、取り返しのつかない悲劇がそのようなものを吹き飛ばして却って浄化させる。
目の前にいた時はその悲劇がぼんやりとしていて悲劇であることすら分からない。全ては後悔先に立たず、パラレルワールドを願っても後悔並び立たずになってしまう。パラレルワールドは授業中に先生(鶴見辰吾)が抗議するのは「岸辺の旅」にもあって、定番化した感じ。
ラストで夕日が綺麗で空がオレンジ色に染まる丘に立つ仲良しグループは後姿で出て来る。最初6人に見えたものが5人で、誰が欠けているのかは俄かに分からない。高校時代の制服は緑色、そして今はオレンジ色の夕日に包まれているというツートンカラーの対称。このシーンなぜか同じ仲良しグループ6人組の物語であるアニメの「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」を思わせる。あのアニメも実はそういう話だった。
主演の土屋太鳳は15年前くらい前の竹内結子を思わせるような大らかな美しさ。思えば「鈴木先生」の頃から注目していたが、あの時は中学生役、今回は高校生役なのだけれど、髪を短めに切り、むしろ若返った感じすらある。
東宝系映画館でお馴染みの山崎紘菜は「どっかで見た顔だな」と思っていたら、エンドクレジットを見て上映前に既に登場していたことが分かった(笑)。10年間の落差を一番際立たせているのは村坂あずさ役の清水くるみだろう。10年前は一番幼そうというかキャピ系だったのが10年後は一番大人になって落ち着いている感じ。それだけ演技力に幅がある気がする。萩田朔(桜田通)の名はどう見ても詩人の萩原朔太郎からの借用だろう。

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Posted by y0780121 at 19:59│Comments(2)TrackBack(8)clip!邦画N-Z | ★3

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【概略】 高校2年生の春、高宮菜穂に10年後の自分から手紙が届く。その手紙には、転校生の翔を好きになること、そして翔が1年後に死んでしまうことが綴られていた。 青春・ラブストーリー あなたに見せたい未来がある。もしも10年後の自分から手紙が届いたら、あな
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この記事へのコメント
この映画は決して見ないと思うのでレビューを興味深く読ませていただきました。
主役の2人がダメ。これはある朝ドラの後遺症ですね。
原作はマンガだそうですが、そちらはかなり面白いとのこと。でもそれも読むことはないと思います。
清水くるみさんはちょっとチェックします。ありがとうございました。
Posted by ミス・マープル at 2015年12月14日 12:12
見てないのに主役の2人がダメですか。ああそうですか。
Posted by 佐藤秀 at 2015年12月14日 14:58