2017年09月02日

エル Elle〜被害者と加害者の狭間3

elle公式サイト。フィリップ・ディジャン原作、ポール・ヴァーホーヴェン監督。イザベル・ユペール、ロラン・ラフィット、アンヌ・コンシニ、シャルル・ベルリング、ヴィルジニー・エフィラ、ジョナ・ブロケ。オープニングのレイプも衝撃的だが、その彼女(elle)ミシェルが社長のゲームソフト制作会社のゲームも衝撃的。
あの、タコ足のような化け物の触手系のエロ・グロなゲームって、ついこの前に見た「東京喰種」にも出てきていたような。さらにその化け物とミシェルが合体して…。
レイプされたミシェルがそもそも怪物ならレイプされて傷つくどころか、ある意味、何かに火を点けたんじゃないかと。
39年前の、ミシェル10歳の時が少しフラッシュバックれ、父親が大量殺人事件の犯人だったことが分かる。ファザコンのミシェルの現実感覚が変化し、元の現実感との違和感がゲームのキャラになった風だ。現実問題として、30人も殺した殺人犯の娘が会社を立ち上げて成功するというのはなかなか難しいとは思うのだけれど。
実は直近に見た「パターソン」と何か共通点を感じる。パターソンは犬だったが、こっちは猫。まるで猫がレイプ犯を導き入れているような雰囲気がある。パターソンの詩とこっちのゲームソフト。パターソンの双子とこちらの旺盛な性欲。
あの交通事故さえ、レイプ事件のトラウマが生んだレイプのリピートのように見えてしまう。飛び出した来た鹿と飛び入ってきた猫。実際、猫はミシェルの行動のきっかけを作るかのような行動をする。
タコ足と言えば、ミシェルの脚がやたら強調される。レイプされている時のピンヒールごと開いた脚。階段から降りて来る時の脚。そして交通事故でもミシェルは脚を怪我してしまう。
タコ足は総じて性欲の化け物のように描かれるのは古今東西共通している気がする。あちこちで淫乱が飛び火している感じだ。と言うか、周りの人間が淫乱になった訳ではなく、ミシェルの目を通して淫乱化したというか。父親の大量殺人は娘の大量淫乱を作ってしまったと言うか。
ラストでミシェルは刑務所の中にいる父親に初めて会いに行くが、それを知った父親は自殺してしまうのはどういう訳だろう。父親はミシェルの本質を知って恐ろしくなったのか。
ミシェルは帰りに墓地を訪れるが、実はその墓地に入っているのは父親に殺されたのではなく、ミシェルに殺されたのではないのかとさえ勘繰りたくなる。全部父親が身代わりになり、ミシェルは被害者を装う天才だったのかと。「警察に通報しない」とはそういう意味なのかと。
Clickで救えるblogがある⇒人気blogランキングにほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ


Posted by y0780121 at 21:13│Comments(2)clip!洋画エ | ★3
この記事へのコメント
色々な解釈ができる面白い映画でした。
佐藤秀さんの解釈も斬新ですね(笑)
ぴあの初日満足度最下位に沈んだのには笑いました。
Posted by まっつぁんこ at 2017年09月14日 13:14
斬新と言われましてもねえ、もう斬新に解釈するしか立つ瀬がない映画ですよ、これって。解釈もこっちで勝手にするしかない(笑)
Posted by 佐藤秀 at 2017年09月14日 13:39