2017年09月14日

ダンケルク〜責任感じた爺ちゃん頑張った4

dunkirk公式サイト。原題:Dunkirk。クリストファー・ノーラン監督。フィオン・ホワイトヘッド、トム・グリン=カーニー、ジャック・ロウデン、ハリー・スタイルズ、アナイリン・バーナード、ジェームズ・ダーシー、バリー・コーガン、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィ、マーク・ライランス、トム・ハーディ。「史上最大の作戦」 の逆バージョン風展開。ドーヴァー海峡を挟んだフランスのダンケルクにナチスドイツ軍に追い詰められた英仏兵40万人救出作戦に民間人の船も参加する。
小さな民間船を操ってダンケルクに向かう初老のドーソン(マーク・ライランス)は途中で沈没寸前の船にへばりついていた兵士(キリアン・マーフィ)を救う。恐怖に駆られて「ダンケルクに行くな、死ぬ!」と叫ぶ。しかし、「ドーヴァー海峡超えられたらイギリス本国もおしまいだ」と断固拒否。兵士よりも民間人の方がしっかりしている、というよりこのドーソンは見なくてもエンジン音だけで味方のスピットファイア戦闘機と識別できる元兵士。若い頃、第一次大戦に参加し、「自分たちが今度の戦争を産み出した」ことに責任を感じていたのだ。
歴史的にもこの爺ちゃんの判断は正しいと思う。イギリスやフランスは先にアフリカやアジアを植民地化して美味しい目をした。先んじられたドイツは挽回しようと大戦を仕掛けて敗れ、ヴェルサイユ条約で過酷な債務を強いられ、結果的にヒトラーのナチスを産み出してしまった。日本だって、先の大戦で中国や半島に散々恨み買っているから他人事じゃない。ただの戦場映画と見ていると、ついつい映像の迫力に圧倒されてさりげない台詞を見逃してしまう。
本作ではドイツという言葉が出てこない。敵という言葉しか使われず、わずかにメッサーシュミットというドイツの戦闘機名が出て来るだけだ。ここにもドーソンと同じ罪悪感がこもっているような気配はする。そもそも本作は敵と戦うよりも敵から逃れることに重きを置いているのも、そのためだろう。
このため、あえて主演を一人選ぶとすれば、マーク・ライランスだろう。戦闘機で避難を支援するパイロット役のトム・ハーディは本来、主演を張ってもいい俳優だが、ダンケルクの海岸に不時着し、敵に降参してしまう。ヒーローはあくまで民間人なのだ。
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Posted by y0780121 at 22:11│Comments(0)clip!洋画ダ | ★4