2017年11月28日

火花〜世間から取り残された感3

hibana公式サイト。又吉直樹原作、板尾創路監督、板尾創路、豊田利晃脚本。菅田将暉、桐谷健太、木村文乃、川谷修士、三浦誠己、加藤諒、高橋努、日野陽仁、山崎樹範。徳永(菅田将暉)と神谷(桐谷健太)が漫才コンビを組むのだと思ったら、最後までそうはならなかった。2人そのものよりも2人の周りの風景の変化で見せている感じだ。
神谷の最初の同棲相手の女性真樹(木村文乃)はやんちゃそうな茶髪美人。大体、お笑い系はモテる。親しみやすいから近寄ってくれる。人気が続く限り。
ところが、途中で男がスイッチされ、真樹の部屋には不愛想な、多分、喧嘩の強そうな男がいる。すごすごと荷物まとめて出ていくしかない。本当はこんな怖そうな兄ちゃんではなかったのかもしれないが、神谷や荷物出しの手伝いに来た徳永にはそう見えたのだろう。何か世間から馬鹿にされている感がそうさせるのだろう。
10年後、吉祥寺公園で出会った真樹は既に2人の子供の母親。幸せそうな超絶美人になっている。ここにも痛切な取り残された感がある。それが住みたい町ナンバー1の吉祥寺だからなおのこと。それに引き換え神谷の第2の女性と来たら…悪くはないけれど生活感がこもり過ぎているというか…。
思えばオープニングのシーンは熱海海岸。神谷が砂浜に首まで埋まって女の子に面白がられるのは受け狙いの妄想なんだろうけれど、とにかく面白いアイデアが浮かべば何でもやる神谷を物語る。
徳永はお客さんが漫才師が真剣に面白がらせようとしているがために漫才師そのものは心底から面白がることができないという“矛盾”を冷静に分析する理論家。ラストでも「面白くないよ」と言い続ける。ある意味笑わせることの哲学を語っている。
その意味でこの2人はいいコンビだったのだろう。ただ、それでも面白がらなければどうしようもない。お笑いの物語なのに何故かもの哀しさが残る。ラストも熱海で火花から大輪の花火が咲くのだけれど。
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Posted by y0780121 at 21:33│Comments(4)clip!邦画ヒ | ★3
この記事へのコメント

<10年後、吉祥寺公園で出会った真樹は既に2人の子供の母親。
<幸せそうな超絶美人に

この瞬間って、主人公の取り残された感、の極みなシーンでしたね!

真樹役のキャスティングをあとでシリ、そのうまさに唸りました。
Posted by onscreen at 2017年12月09日 09:17
木村文乃が若いときに茶髪で思い切り突っ張っていたのが後で効いて来るんですね。
Posted by 佐藤秀 at 2017年12月09日 17:37
今晩は。
本作は、おっしゃるように、「お笑いの物語なのに何故かもの哀しさが残る」作品でした。
ところで、幸せそうな真樹を井の頭公園で見て徳永は「痛切な取り残された感」を覚えたことについて、「“住みたい”町ナンバー1の吉祥寺だからなおのこと」と指摘されています。
確かに、下記,竜事によれば、「住みたい街ランキングで吉祥寺が1位に返り咲き」ました。
ですが、下記△竜事によれば、「ARUHI presents “本当に住みやすい”街大賞 2017」の「ランキング1位を獲得したのは「南阿佐ヶ谷」(丸の内線)」であり、「吉祥寺」は登場しません。
もしかしたら、徳永は、偽のイメージに囚われているからこそ、逆に「痛切な取り残された感」を覚えたのかもしれません。

http://suumo.jp/journal/2017/03/07/129231/
http://suumo.jp/journal/2017/12/07/146255/

Posted by クマネズミ at 2017年12月22日 18:28
すみません、何おっしゃりたいのか分かりません。「偽のイメージに囚われている」ってどういう意味ですか? ランキング変わると偽になるんですか? そもそも映画の徳永の思いとランキング関係ありません。
Posted by 佐藤秀 at 2017年12月25日 13:17