2018年01月24日

花筐/HANAGATAMI3

hanagatami0公式サイト。檀一雄原作、大林宣彦監督。窪塚俊介、満島真之介、長塚圭史、柄本時生、矢作穂香、山崎紘菜、門脇麦、常盤貴子、村田雄浩、武田鉄矢、入江若葉、南原清隆、小野ゆり子、岡本太陽、根岸季衣、池畑慎之介、片岡鶴太郎、白石加代子、高嶋政宏、品川徹。1941年春、日本が戦争へと突き進んでいた頃の青春は死の密度が濃い。
同じ大林監督の「野のなななのか 」とよく似たテイスト。出演者もかなり重複している。学生の割に年食っているという向きもあるかもしれないが、当時の学生は今よりも大人びいていたとすればちょうどいいのかもしれない。「野のなななのか」でも引用されていた中原中也の「山羊の歌」、本作でも「汚れっちまった悲しみに」が引用されている。大林監督はよほど好きなんだろう。
タイトルからか赤い花びらが基調色になっている。それは赤い夕陽、赤い血とヴァリエーションを広げ、最終的には江馬圭子(常盤貴子)の赤いドレスまで続く。どこかしらこの赤い花が「市民ケーン」のラストに出て来る「バラのつぼみ」という橇とイメージが重なるのも「野のなななのか」と共通する。
とにかくいつ死ぬか分からないから恋せよ愛せよ、だ。肉体派の鵜飼(満島真之介)、真っ当な俊彦(窪塚俊介)、皮肉屋の知性派吉良(長塚圭史)。女性陣も江馬美那(矢作穂香)、あきね(山崎紘菜)、千歳(門脇麦)、お互いに明日なき青春なのだ。さらには叔母の圭子まで恋の渦に巻き込まれる。
舞台は佐賀県唐津市。虹ノ松原、名護屋城とロケされている。唐津くんちも出てくるので所謂ご当地映画に見えなくもないがそう感じさせない。ちなみに台形上の印象的な高島が六角形の窓から見えるのが美しい。見方によっては激戦のあった硫黄島の摺鉢山に見えなくもない。
ラストで明かされるが、結核を患った美那はその年の12月8日に亡くなる。真珠湾奇襲の日というのがいまいちよく分からない。日本はそれ以前から中国や東南アジアで戦争していたのに。アメリカの逆鱗に触れなかったら良かったとでも言うのか。大林らしくない。鵜飼も吉良も戦死し、俊彦だけ生き残るのだけれど、何か尻切れトンボな感じは否めない。
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Posted by y0780121 at 22:56│Comments(0)clip!邦画ハ | ★3