公式サイト。アイルランド映画。原題:The Secret Scripture。セバスチャン・バリー原作、ジム・シェリダン監督。ルーニー・マーラ、ヴァネッサ・レッドグレーヴ、ジャック・レイナー、テオ・ジェームズ、エリック・バナ、エイダン・ターナー。精神病院でもはや余命尽きかけたローズ(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)。その若き日をルーニー・マーラが演じる。アイルランドらしい静謐で薄ら寒い雰囲気が漂う。
舞台は
スライゴ。だいぶ前にここをダブリンから列車で訪れたことがある。とにかく街を流れるギャラボーグ川の美しさに感動した。透明で川底まで見える。
季節は夏でイチローがメジャーデビューした頃だ。イチローの成績が気になって街のネットカフェに入って確認した覚えがある。こじんまりした街なのに結構何でもそろっている。夏なのに涼しくて気持ち良い幸福を絵に描いたような美しい街だった。詩人ウィリアム・バトラー・イェイツが幼少時代過ごした街でもある。冬に訪ればまた印象も違うのだろうが。
ここに精神病院があり、若々しい神父ゴーント(テオ・ジェームズ)。腕っぷしも強い戦う神父。ただの神父でないことは明らかで、神父の前に街の権力者でもある。若いローズ(ルーニー・マーラ)を「色情狂」と決め付けるのだけれど、キリスト教で言うところの悪魔に取り付かれた女ということだろうか。アイルランドなので
アイルランド聖公会だろう。北アイルランドでは特にカトリック系が多いらしい。
時はナチスドイツがフランスを占領、次はイギリスと恫喝していた。ローズと親しくなったマイケル(ジャック・レイナー)はイギリス軍のパイロット不足の募集に応召する。アイルランド人にとっては裏切りだったのだろう。実のところ、日本人である小生にはその微妙な心理メカニズムがよく分からない。
それから30年後に、アポロ11号が人類初の月面着陸に成功し、マイケル・コリンズという月周回軌道で着陸船を待つ宇宙飛行士に言及される。恐らく「マイケル」は本当は帰らぬ人になっていて月まで飛んで行ったと妄想処理されたのだろう。
ローズを診察するグリーン医師(エリック・バナ)は登場した頃から、ははん、この人が息子さんなんだろうなあ、おおよそ察せられた。ローズが赤ちゃんを産んだ浜辺はグリーンが子供の頃よく遊んだ海である。
さて、父親はどちらか。顔から見ると、レイナーとバナはよく似ている。何となく人類初の月面着陸を一番近いところで見ながら自身は月面に降りられなかったマイケル・コリンズを重ねられる。ちなみに「月に人類を送る」と宣言したジョン・F・ケネディ米大統領もアイルランド人の子孫だ。
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Posted by y0780121 at 23:14│
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