2018年05月13日

君の名前で僕を呼んで〜レモン色の光の下で4

CMBYN公式サイト。原題:Call Me by Your Name。アンドレ・アシマン原作、ジェームズ・アイヴォリー脚色、ルカ・グァダニーノ監督。ティモシー・シャラメ、アーミー・ハマー、マイケル・スタールバーグ、アミラ・カサール、エステール・ガレル、ヴィクトワール・デュボワ。1983年、北イタリアのひと夏の経験。その美しい光の中で全てが輝くようだ。
その中心に立つのがアプリコットの木とそのジューシーな果実。実際、若い2人、17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)と24歳のオリヴァー(アーミー・ハマー)は横溢する若さを味わうようにアプリコットの実を味わう。さらには実に穴をあけてマスターベーションの道具にしたりもする。太陽の光が黄色ぽいのは、よく言われる自慰をやり過ぎると快い気怠さで世界が黄色に見えるという例の体験の反映だろうか。
彼らは同性愛もするのだけれど、その前にマルシア(エステール・ガレル)との恋も同時進行していた。
同性愛のバックグラウンドにあるのが父のパールマン教授(マイケル・スタールバーグ)の専門がギリシャ・ローマ史だろう。実際、海から揚げられる少年のギリシャ彫刻は少年愛のシンボル。「ベニスに死す」と同じだ。
恋の熱病は「ベニス」ではアフリカから吹く熱風シロッコに乗ってやって来るが、本作ではそこにある夏休みそのもの。言わば日常の中に吹く熱病で、むしろだからこそ特段ドラマ性もなく普通の熱病なのだ。陽光は燦燦と輝くが、それは普通の陽光なのだ。こんな素敵な日常とは。
タイトルになった「君の名前で僕を呼んで」と言ったのはオリヴァーだったか。そうすると、ますます少年愛的趣が増す。かと言ってマルシアとの恋がフェードアウトする訳でもない。陽光の輝くこの世界では普通に共存し、スキャンダルのようなダサいエピソードが入り込む余地もない。妙に悩ましくなることもない。これこそが「君を知るや、南の国」イタリアなのだ。
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Posted by y0780121 at 22:19│Comments(0)clip!洋画キ | ★4