2018年05月18日

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法3

frolidaproject公式サイト。原題:The Florida Project。ショーン・ベイカー監督。ウィレム・デフォー、ブルックリン・キンバリー・プリンス、ブリア・ヴィネイト、ヴァレリア・コット、クリストファー・リヴェラ、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。アメリカ・フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのゲートまで歩いて行ける安モーテルの物語。
邦題タイトルと舞台から同じフロリダの湿地帯が舞台の「ペーパーボーイ 真夏の引力」を連想してしまう。「ペーパーボーイ」は新聞少年のことで共通項は貧困世帯のことだ。多分邦題もこれを意識して考案されたのかも。1969年時点のフロリダの湿地帯が舞台だったが、その湿地帯に作られたのがディズニー・ワールドだった。原題の“The Florida Project”とはディズニーが地価の安いこの湿地帯に第2のディズニーランドを作るために密かに土地を買い漁った計画のことだ。1971年に開園したが、同時に周辺も含めて「実験的未来都市(EPCOT)」にするつもりだったが、その結果が本作に描かれているようだ。
362655_004モーテルは棟ごとに色とりどりのパステルカラー一色に塗られている。これは本作に出て来る虹と平仄が合う。ちなみに本作で6歳の少女ムーニー(ブルックリン・キンバリー・プリンス)が「虹の端に金の壺がある」と言っているが、一種の慣用句でそのココロは「求めても得られない夢」の意味だ。もちろんムーニー自身はそんな意味で言っていないと思うが、お金が欲しいのだけは正直だ。ディズニーが安値で土地を買い取り、「夢」を売って大儲けしたのだから何か悲しい皮肉がある。
ムーニーの母(ブリア・ヴィネイト)は20歳。14歳でムーニーを産んだことになる。何か「ペーパーボーイ」で股広げたニコール・キッドマンを連想するところもある。実は売春で稼ぎ、万引きもしていたのだけれど、近々放映される「万引き家族」と通底する部分もありそう。
それにしても壮大な夕焼け、倒れた大木がなお生きていて枝葉を伸ばしているシーンは美しい。ワニの話まである。夢はないけれど夢のような土地だ。モーテル管理人のデフォーはかなりうらぶれた雰囲気だが、クソガキであっても子供たちが元気なのは救われる。ラスト、彼女たちは「夢の国」に吶喊したのだろうか。
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Posted by y0780121 at 23:52│Comments(0)clip!洋画フ | ★3