2018年05月22日

のみとり侍3

nomitori公式サイト。小松重男原作、鶴橋康夫監督。 阿部寛、寺島しのぶ、豊川悦司、斎藤工、風間杜夫、大竹しのぶ、前田敦子、桂文枝。18世紀半ば、第10代将軍徳川家治の治世。原作者が新潟市生まれからだろうか、越後藩長岡が舞台。
チャンバラ抜きの時代劇は結構難しいものだなと思ってしまう。とうとう不倫がテーマになったような。前田敦子が不倫され役で不倫した豊川悦司をぼかすか叩く叩く。今回は睫毛を薄くして臨んでいるが、何と言うか、前田の演技はいつも新鮮だ。ある種のチャラさも臆せず出している感じだ。
主演の阿部寛は安定の阿部寛。彼自身も寺島しのぶに「下手糞!」と呼ばれてショックを受ける。実は剣を持たせれば天下無敵の武士なのだけれど、今は太平の世で生かす術もない。剣豪が別の“剣”では形無しなのは余計に応えるのだろう。生まれた時代が悪かったと顔で言っているような。
反面、商人出の豊川悦司は色男三昧。そのテクニックに劣等感を持った阿部が商人出の男に教えを乞うのは見た目以上に屈辱的なのだろう。本題は「蚤取り侍」で蚤取り仕事が屈辱的な筈なのだが、そもそも蚤取り=女の相手をする男だから武士としては情けない。世界観が真逆になった時代なのだ。実際、井原西鶴もそんな世界を描いている。
それでもめげずに阿部は豊川に教えを乞う。しかも間近で観察した挙句、最後は男女二組四人が四段重ね(笑)になるとは。本来一番色男の筈の斎藤工が子供たちに勉学を教えて貧困に窮しているというのは逆転し過ぎていて、こんな世は長続きしないだろうことを予感させる。カネ、カネの世の中で実際、田沼意次(桂文枝)がそう言っていたような。
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Posted by y0780121 at 23:01│Comments(0)clip!邦画ヌーノ | ★3