2018年06月01日

海を駆ける〜津波と戦争3

umikake公式サイト。日本・フランス・インドネシア。「淵に立つ」の深田晃司監督。ディーン・フジオカ、太賀、阿部純子、アディパティ・ドルケン、セカール・サリ、鶴田真由。インドネシアの海岸に打ち上げられた主人公の日本人らしき謎の男(ディーン・フジオカ)が謎のまんま終わるのは群馬県の山間部を舞台にした小栗康平監督「眠る男(1996)」以来。 クリスティン・ハキムというインドネシア女優が出演していたことも何かの縁を感じる。
インドネシアのスマトラ島北部のアチェ。ひところ独立運動でニュースになったが、2004年のスマトラ島沖地震の大津波で壊滅的な被害を受け、独立は諦めざるを得なかったような。海岸に丸裸で打ち上げられた男が日本人と言うのも2011年の東日本大震災絡みなんだろう。輪廻転生ならぬ津波転生? 思えば、インドネシア映画でも3.11の津波を引用した「鏡は嘘をつかない(2011)」もあった。結構縁があるものだ。
umikake2男は人さらいする津波のメタファーぽい。思えば、2004年、2011年と巨大津波が起きたが、7年間隔なら今年の2018年は“厄年”になる。世界のどこかで巨大津波が今年中に起きるのかも知れんのう。NGOで滞在している貴子(鶴田真由)も突然魔法にかけられたように農園で崩れ落ちる。男は善悪の彼岸に生きているのか。
反面、高熱にうならせるサチコ(阿部純子)を治癒したり、挙句は本当に海上を駆ける。なんかオウム真理教の若き日の麻原彰晃尊師の宣伝映画ぽくないか。
津波ばかりか太平洋戦争という社会的津波まで触手を伸ばし、日本軍が作ったトーチカまで出て来る。そうなると、男は時空を超えてやって来た戦死して海の藻屑となった日本兵なのかと想像力を羽ばたかせてしまう。
ちょっとがっかりしたのは海そのものはそれほど美しく見えなかったこと。阿部純子の瑞々しい演技が収穫だった。「2つ目の窓」での海中の演技が印象的だったが、そっち方面の期待は肩透かしに終わったけれど。
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Posted by y0780121 at 21:38│Comments(0)clip!邦画ウ、エ | ★3