2018年09月25日

コーヒーが冷めないうちに〜トイレに行く女4

coffee公式サイト。川口俊和原作、塚原あゆ子監督。有村架純、伊藤健太郎、波瑠、林遣都、深水元基、松本若菜、薬師丸ひろ子、吉田羊、松重豊、石田ゆり子。コーヒーを飲む。コーヒーに含まれるカフェインには利尿作用がある。よって「謎の女」(石田ゆり子)は頻繁にトイレに立つ。
実際、女がトイレに立っている間に物語が動く、ある意味変な物語。建前上の主演は有村架純だが、彼女はウエイトレスでそれ以上の存在にはならない。ただ、「時田数」という役名の通り「多数の時間」を持っていることを暗示している。
喫茶店の名前「フニクリ・フニクラ」はイタリアの歌謡で、ヴェスヴィオ山のケーブルカーのことで、男性が女性への熱い愛と結婚への思いを歌い上げるものだが、ケーブルカー自体は噴火で破壊されてしまった。もちろん、ヴェスヴィオ山は古代ローマ時代からの遺跡が堆積している。
最後のどんでん返しはあるのだけれど、実質の主演は「謎の女」石田ゆり子だろう。この石田が座る席こそ今はないフニクリ・フニクラだろう。だから熱い思いの男子がやって来る。
もう一つ、カフェインは脳を興奮させ精神を亢進させることで眠気と疲労感を除去する。ずっと本を読み続けている「女」は読書に集中できるのだ。実際、この女の席は特別席らしく、過去とつながっているらしい。カフェインは現実に過ぎ去った過去を蘇らす薬のようにも思える。普通に考えれば本の世界は普通に過去の世界。予め近未来小説やSFの類は排除されている。
しかし、石田の読書は度を越えていてトイレに行く以外周りを気にしない。まるで読書で過去の思い出を“飲み”、それをトイレに行って放出している感じすらある。見方を変えれば猥褻なイメージすら喚起させる。放尿と噴火とか(笑)
実は石田は幽霊なのである。もう死んでいる有村の姉なのだ。有村が姉にコーヒーを飲ませ、コーヒーが冷めないうちに姉が放尿する。成仏ならぬ浄水なのだ。姉が席を立って放尿している間だけ他の人たちが過去に戻れるのだ。過去を浄化させるために。
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Posted by y0780121 at 21:38│Comments(0)clip!邦画コ | ★4