慕情(1955)

英題:Love Is a Many-Splendored Thing.ハン・スーイン原作、ヘンリー・キング監督。ジェニファー・ジョーンズ、ウィリアム・ホールデン。  続きを読む

日の名残り(1993)

英題:The Remains of the Day。イギリス映画。カズオ・イシグロ原作、 ジェームズ・アイボリー監督。アンソニー・ホプキンス、エマ・トンプソン、ジェームズ・フォックス、クリストファー・リーヴ、ピーター・ヴォーン、ヒュー・グラント、パトリック・ゴッドフリー、マイケル・ロンズデール、フランク・シェリー。本作のラストの海岸の突堤(←)、同じイシグロ原作の「わたしを離さないで」に出て来る突堤(↓)とほぼ同じだろう。  続きを読む

夕凪の街 桜の国(2007)

佐々部清監督死去を受け再アップ
公式サイト。大田洋子原作、こうの史代漫画原作、佐々部清監督、田中麗奈、麻生久美子、堺正章、藤村志保、吉沢悠、伊崎充則、中越典子、粟田麗、金井勇太、田山涼成。桜と原爆はほとんど関係ないように思われるのだけれど、まことに不思議な組み合わせだ。実は原作の原作の「桜の国」は戦時中に書かれた戦意高揚小説で、中国は黄色、朝鮮は紫、日本は緑豊かな国で春には桜が咲く国と、「桜の国」は日本の優越性を誇示する意味が込められていたという。そのタイトルが現代日本篇のタイトルに使われている意味は何だろうか。（初出2010年4月3日）  続きを読む

「ベニスに死す」(1971)と三島由紀夫

ルキノ・ビスコンティ監督、ダーク・ボガード、ビョルン・アンドレセン、シルヴァーナ・マンガーノ、ロモロ・ヴァリ、マーク・バーンズ、マリサ・ベレンスン。ビスコンティが「技量がつくまで」最後まで温めていたというトーマス・マン原作の映画化。(初出:2006年11月28日)疫病に侵されるベニスと美。  続きを読む

ミッドサマー〜植物たちの反撃

公式サイト。原題:Midsommar。アリ・アスター監督。フローレンス・ピュー、ジャック・レイナー、ウィル・ポールター、ウィリアム・ジャクソン・ハーパー、ヴィルヘルム・ブロングレン、アーチー・マデクウィ、エローラ・トルキア、ビョルン・アンドレセン。タイトルから何故かウィリアム・シェイクスピアの「真夏の夜の夢」(A Midsummer Night's Dream)を連想してしまう。こちらはスウェーデン北部の北極圏で白夜なのだけれど。  続きを読む

名もなき生涯

公式サイト。原題:A Hidden Life。テレンス・マリック監督。アウグスト・ディール、ヴァレリー・パフナー、ブルーノ・ガンツ、マティアス・スーナールツ、マリア・シモン、ミカエル・ニクヴィスト。ナチス・ドイツ下で兵役拒否し、処刑された実在の人物フランツ・イエーガーシュテッターの生涯を描く。流石“テレンス・マジック”、採光の具合が相変わらず美しい。  続きを読む

気狂いピエロ(1965)

＜ゴダール映画祭2010＞原題:Pierrot Le Fou。ライオネル・ホワイト原作、ジャン・リュック・ゴダール監督、ジャン・ポール・ベルモンド、アンナ・カリーナ、グラジェラ・ガルバーニ、レイモン・ドボス。“気狂いピエロ”ことフェルディナン(ジャン・ポール・ベルモンド)の青いペイント顔って、その後の「地獄の黙示録」なんかに影響を与えていそうな気がする。実際、ベトナム戦争への言及もやたら多い。砂浜の海へ車ごと突っ込むというシーンもその後の映画で結構真似されている。(初出:2010年11月27日)  続きを読む

ウトヤ島、7月22日

公式サイト。英題:Utoya:July 22。エリック・ポッペ監督。アンドレア・ベルンツェン、エリ・リアノン・ミュラー・オズボーン、ジェニ・スヴェネヴィク、アレクサンデル・ホルメン、インゲボルグ・エネス、ソロシュ・サダット、ブレーデ・フリスタット、アーダ・アイド、カロリーヌ・シャウ、タマンナ・アグニホートリ、トルケル・ドンマースネス・ソルダル、マグヌス・モエン、マリアンヌ・グジェルスバック、ダニエル・サン・トラン、ソルベイ・コルエン・ビルクラン。まだ記憶に新しい77人が無差別殺人されたノルウェー連続テロ事件の犯人、アンネシュ・ベーリング・ブレイビクは、はっきりとは出て来ない。  続きを読む

バーニング 劇場版〜村上春樹タッチ

公式サイト。韓国映画。英題:Burning。村上春樹原作の「納屋を焼く」がベース。イ・チャンドン監督。ユ・アイン、スティーヴン・ユァン、チョン・ジョンソ。ソウルのNソウルタワーが見下ろすヘミ(チョン・ジョンソ)のマンションの部屋。  続きを読む

シン・ゴジラ「終」後に東京チェルノブイリ化か

公式サイト。庵野秀明総監督、樋口真嗣監督、尾上克郎准監督。長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ。「シン・ゴジラ〜むしろ原発事故パロディ」の追記。

ところで、あのまま固まっても、また眠りから覚めるんだろうなあ。続編の余地も残している。と言うか、その前にあのままあそこに置いておくわけにもいかんだろう。となると高レベル放射性廃棄物みたく中間貯蔵施設、最終処分場どこに作るとかで大もめになるんだろうなあ。

と結んでいたが、今頃になって重大なことに気付いた。そんな暢気なこと言っていていいのか。(初出2016年8月4日、地上波テレビ放映に伴い一部追加。)  続きを読む