9月日録富島健夫書誌(増補版)未刊行小説「中間小説」②

2018年10月25日

富島健夫書誌(増補版)「未刊行小説(中間小説)」①

   未刊行小説(中間小説)


『十代の狼』(短編小説)「読切倶楽部」昭和34年4月増刊号(画・石原豪人)※異色力作 
初出誌リードに「愛に飢え欲望に踊るモラルなき十代の生態を描く新鋭堂々八十枚の野心作!!」とある。▲筑紫太郎の筆名を使用している。

『夜叉姫剣法』(中編小説)「別冊読切倶楽部」昭和35年4月増刊号(柳柊二・画)※今月の新鋭野心作
初出誌リードに「城を追われた姫と忠臣、老父を打たれた息子がおりなす、非情とスリルの活劇!」とある。▲初の時代小説である。筑紫太郎の筆名を使用している。

『飛び込んできた女』(中編小説)「読切倶楽部」昭和35年12月臨時増刊号(ヘンリィ・本田・画)※官能小説
初出誌リードに「その夜から男二人と女一人の妙な同棲生活が始まつた!」とある。▲筑紫太郎の筆名を使用している。

『少女の実験』(短編小説)「週刊読売」昭和36年10月15日号(絵・御正伸)※新人異色短編小説

『猜疑の渦』(短篇連作)「プリンス」(プリンス自動車販売)昭和37年1月号~6月号(赤坂三好・画)※読切連載
(第一話「マッチの話」・第二話「お礼参り」・第三話「目撃者」・第四話「名声」・第五話「母の秘密」・第六話「源さんの夢」)

『眼』(短編小説)「紳士読本」(白鯨社)昭和37年2月号(え・山本耀也)※M・F読切り 初出誌リードに「最初それが起こったのは友石と会う筈のときであった。思えばあれは…」とある。▲怪奇小説

『婚前初夜』(掌編小説)「女性自身」昭和41年10月30日号(カット・田中満)※連載 婚前初夜② ▲「婚前初夜 その場合あなたならどうする」と副題があり、「レポーター 富島健夫」と署名されている。「婚前初夜①」は昭和44年9月春陽堂書店『恋愛百景』に「婚前初夜」として収録された。

『復讐』(掌編小説)「女性自身」昭和42年9月30日号 ※連載・一分間小説 愛のかたち=8 ▲西洋の絵画やイラストに、ストーリーを想像するという趣向。

『女の十字路』(中編小説)「マドモアゼル」昭和42年10月号(画・片岡真太郎)
初出誌リードに「私が愛しているのは、いったい、どちらの人だろうか?―愛と性の不可思議、微妙な関係を追求した青春文学の佳品」とある。

『晩春のみち』(短編小説)「別冊DELUXE女性自身」昭和43年7月号(絵・山野辺進)※愛の問題小説
初出誌リードに「良子は、なぜ愛を避けるのか! 良子は見たのだ。野獣となった男性を、人生の裏側を―ゆがんだ現代の愛の問題を、するどく追求し、筆者が新分野にいどむ野心作!」とある。

『野望』(短編小説)「勝利」昭和43年9月号(横塚繁・画)※読切心理小説

『新・枕草紙 処女啼泣』(戯曲)「奇譚クラブ」昭和44年6月号・8月号 ▲筑紫太郎名義で発表された。「懸賞入選」とあり、応募原稿の形を取っているが、団鬼六が書かせたものではないかと推測。富島の唯一の戯曲にして唯一の〝SM〟ものといえる。「…口上…これは戯曲でも小説でもない。筋は矛盾に満ち、描写は、同じものの反復に過ぎぬ。閨の座興に、はたまたひとり寐の無聊しのぎに、一巻の枕草紙として扱って頂けばよい。どこから読み、どこでやめてもよい。戯曲めきたる文体をとったのも、この種の読物には本来不必要な説明的部分を少しでも減らさんが為にて、他意なし。」と口上がついた。第一部は「処女啼泣」、第二部は「『処女啼泣』第二部 嬲られる姉妹」として掲載された。

『最初に夢ありき』(長編小説)「アイ」(主婦の友社)昭和45年8月~11月号▲終了月「アイ」新聞広告からの推定。未見。

『帰り道は知らない』(長編小説)「NONNO」昭和46年10月20日~47年3月20日(土居淳男・画)▲全10回

『騒乱の夜―愚連隊と女闘士』(短編小説)昭和47年3月号「問題小説」(長尾みのる・画) 

『黄金の波』(短編小説)昭和47年11月号「小説宝石」(宮下寿紀・画)▲競艇小説。

『花びらの記憶』(短編小説)「週刊プレイボーイ」昭和48年1月2・9日号(上村一夫・画)

『彼女は何を欲したか』(短編小説)「小説宝石」昭和48年3月号(北村脩・画)

『終点と起点』(掌編小説)「南海の叙事詩」(「ホリディ・イン・ニッポン音の旅 長崎・熊本・佐賀・福岡」キングレコード・発売・国文社)昭和48年7月※シリーズ終着駅

『穴を教えた女』(短編小説)「週刊漫画ゴラク」昭和48年8月1日増刊号▲未見 競艇小説

『夜の訪問者』(短編小説)「週刊女性」昭和49年5月10日・17日号(長尾みのる・画)

『見せっこ』(短編小説)「週刊小説」昭和49年6月7日号(え・小林秀美)

『だれがだれを好きか?』(短編小説)「いんなあとりっぷ」昭和49年7月号(長尾みのる・画)

『駆落ち』(短編小説)「週刊小説」昭和49年7月12日号(え・小林秀美)

『少年の夏』(短編小説)「週刊小説」昭和49年8月23日号(え・小林秀美)

『追いかけっこ』(短編小説)「オール讀物」昭和49年10月号(松田譲・画)

『幻のスワップ』(短編小説)「週刊小説」昭和49年10月11日号(え・小林秀美)

『おさななじみ』(短編小説)「小説宝石」昭和49年12月号(小林秀美・画)▲ジュニア小説に同一タイトルあり。
○「小説宝石」平成21年8月号(山口由紀子・画)名作アーカイブス×3に再録。

『さすらいの歌』(短編小説)「オール讀物」昭和50年2月号(濱野彰親・画)

『体験的座談会 第二話』(短篇小説)「週刊大衆」昭和51年2月5日号(え・深井国)※青春シンフォニー
▲第一話は昭和51年8月青樹社『からみあい』に「体験座談会」と改題して収録。

『体験的座談会 第三話』(短篇小説)「週刊大衆」昭和51年3月4日号(え・深井国)※青春シンフォニー

『十七歳の実験』(短篇小説)「小説宝石」昭和51年4月号(山本博通・画)

『十六歳の真実』(短編小説)「小説サンデー毎日」昭和52年4月号(小林秀美・画)

『どっちも好き』(短篇小説)「小説現代」昭和52年8月号(画・中原脩)

『四対八のトリック』(短篇小説)「問題小説」昭和53年6月号(小林秀美・画)※競艇小説

『おとなの世界』(短篇小説)「小説現代」昭和54年2月号(鈴木正・画)



y_arakawa1970 at 20:24│Comments(0)

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