Black Sea 2

俺はお前のかませ犬じゃない。2014

2012年03月

CD棚の隅より、愛を込めて

珍しく2夜連続の更新。何事も継続ですから。

jet












オーストラリアのロックバンド、JETが解散を発表した。特にこのバンドに関して強い思い入れがあったわけではないのだが、なんかちょっと残念な気もする。ファーストで本国と日本を中心に大ブレイク、ipodのCMなんかに使われたり、エアギターで有名になったり、フジロックの常連として(僕ももちろん観ました、いつの年だかのグリーンステージで。良い思い出です)愛されていたバンドだとは思うのだが、ファースト以降のセールスも芳しくなかったらしく、バンドのインタビューなんかを雑誌で観る限りでは相当苦労していたみたい。

今久々にセカンドの『シャイン・オン』を引っ張り出して聴いているが、結構好きなアルバムだ。今の時代これだけストレートなロックンロールを鳴らすバンドってなかなかいないだけあって、惜しいような気がする。なんかちょっと見方を変えればオアシスくらいビッグなバンドになっていた気もしないでもない。でもまあ、良いバンドでした。

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って事でジェットを聴くためにCD棚の奥底をゴソゴソ漁っていたら妙に懐かしい、名前を聴いただけで涙が溢れそうになるバンドのCDが出て来たので今聴きまくっている。良い機会(?)なので、思い出と共に振り返ってみようと思う。


See This Through and Leave












See This Through and Leave/The Cooper Temple Clause
このバンド、どれだけ覚えている人がいるかは微妙だが、個人的に非常に思い入れが強い。ロックンロールリバイバルの嵐が吹き始めていた2002年当時、はっきり言ってストロークス、ストライプス、ミュージックに並ぶくらい好きだったし、デビューアルバムの衝撃度といったらハンパなかった。コイツ等こそ自分たちの時代のバンドだとさえ思った。

デビューアルバム発売日にCD買った人間なんて、たぶん長崎で僕を含め3人くらいだったと思うし、バンドのステッカーを学生カバンに貼っていたのは完全に僕一人だったと思う。そのステッカーをきっかけにタイへーさんと仲良くなったのもよく覚えている。が、残念ながら3作目を出したぐらいで惜しくも、そしてひっそりと解散。フジロック、ガラガラのグリーンステージにて最前列で見た事はいい思い出です。ファースト、今聴いても最高にカッコいい。レッツ・キル・ミュージック。

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raveonettes












Chain Gang Of Love /The Raveonettes
レヴォネッツ、デンマーク出身のまた懐かしいバンド。デビューEPが全てB♭のみで作られ、デビューアルバムが全てB♭メジャーで作られたガレージとシューゲイズをうまく取り入れた(当時)「現代に蘇るジザメリ」と言われた非常にコンセプチュアルなバンド。男女2人組という点でホワイト・ストライプスとよく比較されたように思うが、このバンドも非常に痛快であった。

当時バンドを組んでいた僕は曲を作る際ひたすらコード展開に悩んでいて、日々へんてこりんなコードを作ってはベースの方にダメ出しをくらっていたのだが、このバンドを聴いてからは、「あ、コードなんて一つ、最低3つあればカッコいい曲できるじゃん」という悟りを開いたものでした。僕の高校時代のバンド周りの先輩や友人らの評価も高く、あえてストライプスではなくレヴォネッツを押す事が「通ぶったロックリスナーへの近道」みたいな感があった事を思い出します。最近全く名前を聞かないという事で今活動しているかどうかはわからないのだが、解散はしていないと思うので、密かに復活を願う。

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hundredd reasons












Ideas Above Our Station/Hundred Reasons
クーパー、レヴォネッツはある程度知名度もあったので知っている人もいるであろうが、このハンドレッド・リーズンズ、まあほぼ「忘れられたバンド」として語られるであろう。が、僕は恥ずかしながらこのバンドの密かなフォロワーでもあった。UKのバンドなのにメロディアスでへヴィーなサウンドを鳴らすバンドとしてホンの一瞬だけ雑誌やラジオなどでフィーチャーされたと思うのだが、あえなく光の速さで消えたバンド。

当時SR−71とかレイジング・スピンドホーン(うわ、懐かしのツインバズーカ)とか雑食に聴いていた僕がインキュバスと並んで好きだったバンドがこのハンドレッド・リーズンズ。高校生が聴いて一発で「うわ、かっけー」と思える適度なヘヴィーさと青い疾走感が今聴くとある意味たまんない。こちらも今活動しているのかさえわからないが、改めてじっくり聴いてみると、ユーズドらのスクリーモ勢から、マイケミなんかのエモっぽいロックまで通じるサウンドは、現代のロックシーンに少なからず影響を与えたのではないか、と思ってしまいます。

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ああ、素晴らしき懐かしのバンド達。今こうして聴いてみると、青春時代に聴いたバンドっていうのはどんなに世の中から忘れ去られようとも、当時聴いてきたリスナーの心には、しっかりと残っているモノですね。次に聴くのは、何年後だろう(笑)



今日の1曲 Put Your Money Where Your Mouth Is/JET
ジェットといえばどうしても「アー・ユー・ゴナ〜」となってしまうと思うのだが、ここはあえてセカンドの功績をたたえる意味でもこの曲を。再整数の少なさとお客さんの少なさが寂しさを助長させますが、僕がジェットの中で一番好きな曲はこの曲です。

黒くぬれ(ベタ?)

なかなかブログの更新が出来ないのはご愛敬、またしても期間が空いてしまった(このくだり何回目だよ)。書きたい事、発したい情報は山のようにあるのだが、年度末というこの時期どうしてもゆっくり家にいる時間が取れない。仕事してるか、我を忘れて遊んでいるか、家で爆睡しているかの生活。四月になれば改善されるかは正直自分でもわからないが、こんな生活続けてらんない事は正直な所。自分で打開しないとならん。まあ、なんとかなるっしょ。

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このブログでも何度も書いてきたのだが、改めて。

ここ最近本当にブラック・ミュージックの虜になっている。今月は特に自分でも「ブラック・ミュージック月刊」と名付けたくなるぐらい意識的に聴きまくった。ブラック・ミュージックと言っても非常に広いもの、一言で片付かないジャンルであるのは自分でもわかっているのではあるが、往年のソウルから最新のモノまで幅広く、自分の琴線に引っかかるものを今月はとにかく聴いた。友人らと家で「ブラックを朝まで真剣に聴く会」も開いたし(大盛況、だったと思う。僕はマイケルで力を使い果たし寝たらしいが。。)、ディスコ行って踊り狂ったりもした。今日はこのブラック・ミュージックについて自分なりに書いていきたいと思う。

長ったらしくなると思うが、絶対に外せない「出会い」から書く。

出会いは長崎から東京に越してきた2005年に遡る。国分寺と言う街に引っ越して来て、右も左もわからないままとにかく音楽が聴けるお店を求めて入った店が、今年で7年目を迎えるソウルバー「フューチャー・フライト」という店だった。当時僕はいわゆるロック小僧。テクノやヒップホップもよく聴いていたが、どうしてもソウルミュージックに対して抵抗感があったし、ジャズと一緒で「なかなか聴きにくいジャンルとしての音楽」という印象があった。だが、その店でマスターのDJ YATABEがかけてくれた曲が、僕のソウル童貞をぶち壊してくれたプリンスの『I Wanna Be Your Lover』という曲である。この曲で僕の隠れたブラックへの興味と憧れが一気に花開いた、と言っても過言ではない。ではその曲をまず1曲。イントロを初めて聞いた時点で、僕は「その何か」を掴み取ってしまったのかもしれない。


I Wanna Be Your Lover/Prince

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それ以降プリンスにはまってしまい、プリンスでは当然飽き足らずフューチャーに行ってはお勧めのソウルミュージックを聴かせてもらったし、僕の友人のGG(大のソウル好き)にいろんな音楽をご教授頂いたものだ。ソウルの定番からロック寄りのもの、レアグルーブやジャズっぽいモノまでいろいろ聴いてきた。特にソウルバーでは素晴らしソウルミュージックに出会ってきた。フューチャーしかり、最近だと新宿のソウル・ストリーム。そこで聴く音楽の一つ一つが、僕の興味を幾分にも幅広げてくれた。

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では何故今執拗にブラック・ミュージックを聴いているのかというと、一言で言えば今の僕が音楽に「心地よさ」を求めているからだと思う。心地よさ?そんなもんロックでもテクノでもクラブミュージックでも心地よさはあるだろーが、という意見もあるだろう。だが、今の僕にもっとも心にフィットする音楽がブラック、というかソウルミュージックなのだ。自分の今までの音楽生活になかったリズムやメロディーを聴き漁る事が、とにかく心地よい。サム・クック、ダニー・ハサウェイ、カーティス、テンプテーションズからガイ、ジャネット、アリーヤ、エリカ・バドゥ、アリシア、Rケリー、メアリーJ、ヤマタツまで。まあ今はとにかくブラックがアツい。もちろん僕はロックも好きだからBESやAORも聴くが、ブラック・ミュージックを通ってからロックを聴きなおすと、また違った良さが新たに見えてくるのも面白い。今はベタなモノからではあるが、ソウルやR&Bを聴くことが、非常に刺激になっている事は確かだ。箸休めに毎日聴いている最強のソウル・ミュージックを。泣いたよ。


Reunited/Peaches & Herb

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まあそうなるとどうしても繋がってくのがラリー・レヴァンからのパラダイス・ガラージ、シカゴハウスになってくるのだが、そこはまた次回。今度までにもっと聴き込みまくる。

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もちろん最近の音楽ももちろん聴いていますとも。マウス・オン・マーズの新作も良かったし、ジェームス・イハの新作も素晴らしかった。最近のディスクレビューはまた近々。「ブラックを朝まで真剣に聴く会」はまた是非開きたいと思っているので、勇気ある参加者はいつでもウェルカムです。

追記;前回のブログのコメント欄に「3.11以降の結婚ブームについて」の意見を求められたのですが、そちらについてはコメントの返信欄に書かせていただきました。

Radio Music Society












今日の1枚 Radio Music Society/Esperanza Spalding
以前より気になっていた今年のグラミー賞新人賞も取ったソウル・フィーリングを感じるジャズベーススト、エスペランサの最新作。日本盤発売を我慢できずに今日輸入盤で買ってきた。これは僕にとってジャズと言うより、ソウル・ミュージックそのものです。エリカ・バドゥのような歌い方でありながら、サウンドは「レインボウ・チルドレン」期のプリンスを彷彿させる自由奔放さ。非常にオモシロいです。凄くいい。

チープ・スリルは程ほどに

いつの間にか世は3月。

今年は例年にも増して「もう3月か」という感覚が強いのは昨年の大地震からもう1年、という印象があるからでしょうか。3月11日という日は我々にとって永遠に忘れる事が出来ない1日であると同時に毎回この時期を迎えると、「ああ、あの地震からもう〜年か」と1年の区切りを意識せざるを得ない事になると思います。改めて形だけではない本当の「復興」に向けて、地震があった事を風化させない事、そして未だに辛い思いをしている方々が多くいる、という事を忘れないように心に置いておきたいと思います。なんか大真面目な事を珍しく言っているようで笑われるかもしれませんが、これはマジな話ね。

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3月になったくせに雪は降るし、余震は毎日あるし、僕が応援しているサッカーU22代表は崖っぷちだし、個人的には未だに暴飲暴食は続くし(ついにこの前「デブキャラ」が確立しかけた・・・)、仕事ではテンパるし、週3でカラオケ・オア・ダイなのだが、音楽だけは真面目に聴いております。という事で久々のディスクレビュー。今年発売された作品に絞り、一気に、そして(できれば)簡潔に。

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lana del












Born To Die/Lana Del Rey
「アデルに続け!」、とばかりやたら雑誌やレコード会社が推している(かどうかはわからないが)ニューヨーク出身、今年話題の女性アーティストのファースト。「ボーン・トゥ・ダイ」とはやたらと挑発的なタイトルで、聴く前からやたらとハードルを上げている感は否めないが。

まるで映画のサウンドトラックを聴いているような劇画チックなサウンドと冷ややかでどこか現世とは距離感のあるサウンドが聴きどころではあると思うのだが、僕としては正直うーん、って感じ。アデルのような歌力もないし、フローレンス&ザ・マシーンのような神秘的な魅力も薄い。ひたすらクールな部分にThe XX的な部分を感じたり(僕はXXが苦手なバンドの一つなのです)。好きな人には大ツボだとは思うのだが、僕はうーん。まだケイティ・ペリーの方が聴ける。

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young magic












Melt/Young Magic
ユニオン渋谷店で爆音でかかっていて、そのサウンドに引き込まれるように思わず手にして気付いたらレジへと向かっていたオーストラリア出身のバンド。おそらく日本盤も出ていなく情報も皆無だが、これは凄くカッコいい。

サイケ+チルウェイブをダウンビートでまとめ込んだような、まさに今のトレンド良いとこ取りなんだが、民族楽器のような音が飛び交っていたり、声とも言わぬヴォイスコラージュがいくつも重なりあっていたりと、音作りも斬新。フォスター・ザ・ピープルがMGMTのポップ側を解釈したバンドなら、このバンドはサイケ側を解釈していると思う。化けるバンドかどうかはわからんが、今は最高。では1曲。


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canyons












Keep Your Dreams/Canyons
キャンヨンズ?キャニヨンズ?読み方さえわからんが巨大大仏みたいなジャケットと2曲目のゾウの「パオ〜ン」っていうSEにつられて、全く知らないバンドだったが、1曲視聴して渋谷タワレコでジャケ買い。

トライバルなビートだが妙にリズムの骨格がディスコっぽかったり、サックスを効果的に使っていたりして音もリズムも結構面白い。例えるならばフレンドリー・ファイアーズを変態にさせて2週間アフリカ旅行させたかのよう。んで、何が面白いってちょっと調べたら彼らも出身がオーストラリアらしいって事!え、オーストラリアって今アツいの?気付いてるのもしか俺だけ?なんて一人で宝箱を引き当てたかのようにワクワクしています。オーストラリア・シーン、キテルかも。こちらも1曲。


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galactic












Carnivale electricos/Galactic
がらりと変わって、こちらニューオリンズのジャムバンドの新作。ここ最近の僕の黒いグルーブ好きにはたまらないファンキーなノリが完全にツボ。まさにカーニヴァル、パーティー万歳!って空気をそのままアルバムにまとめたノリノリな作品。

西海岸からカリブへ高跳びして、ブラジルはサンパウロまでたどり着いちゃったけど、「え、みんな結局お祭り好きでしょ?」って言いながらみんなで踊っちゃう感じはまさにフジロック的。そう、彼ら今年のフジロックのラインナップにも入ってましたね。レディへかローゼスと被ってなかったら絶対見ます。でもこういいう時って大体被ってて涙するっていうね・・・

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今回はとりあえずこの4枚。結局長くなってしまいましたがお許しを。40時間くらいまともに寝てないが、テンションだけは高い木曜の深夜。これも一重に素晴らしい音楽のおかげ。早く寝ろって?今日はまだ寝ませんよ。今から怒涛のストーンズ・タイムの予感!


今日の1曲 All For You/Janet Jackson
僕が大好きなジャネット姉さん。でもこの人何かと様々なイメージで損していると思うのは俺だけかな?曲はひたすらカッコいいんだけど。今は奇人みたいになったが(昔はエロい姉ちゃんだったんだよ、たぶん)、ジャネットはいつでもジャネット。
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