2004年04月04日

公務員の副業・アルバイトについて

 少し前に、女性教師が牛丼店でアルバイトし地方公務員法に違反したとされる件があった。女性教師の言い分は「禁止されているのは分かっていたが、接客をやりたかった」。
 そして今度は、東京杉並区の男性教師が18年間にわたり結婚式の司会を副業にしていたことが発覚した。男性教師が管轄される区教育委員会では「結婚式の司会業は教員の仕事とは全く関係がなく、申請があっても許可できない」とのこと。男性教師の言い分は「いつかはやめなければと思っていたが、新郎新婦の幸せそうな顔を見るのがうれしくて、ずるずる続けてしまった」。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040219-00000079-kyodo-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040403-00000407-yom-soci

 双方なんとも微笑ましく、許してもいいじゃないかというような言い分だが、女性教師は「地方公務員法に違反」していて、男性教師は「教員の仕事とは全く関係がなく許可できない」であるから、これらは許されない。しかし、公務員に民間での労働を体験してみたいというニーズが少なからずあるということは、これらの件から実在すると言える。

 郵政民営化とか道路公団民営化という改革。大枠としての方針はいいとして、実際現場の人間に民間の感覚が備わっているかといえばそれはわからない。わからないからこそ役所は役所仕事と言われ、外務省は伏魔殿と呼ばれる所以となるのではないだろうか。そしてそんな疑問に対するかのように、この二つの件は発覚した。

 もし公務員に民間で働くことを体験したいというニーズがあれば、それは改革に向けた前向きで歓迎すべき現場レベルでのシミュレーションが可能となるニーズである。いやむしろ、これから公務員として生きる方にはぜひ民間を経験していただきたい。民間の人間がどれほどの仕事量をこなし、どれほどのサービス実現のための努力をし、その結果どれほどの報酬を得ているかという現実を経験し、理解していただくために。

 そして同時にするべきことは、民間人も公の職場に、積極的に自由に出向出来る機会を設けること。それは公の職場に民間の感覚を持ち込むことにより刺激を与えることとなり、もちろん公の職場を経験する民間人にも、いろんな意味での発見を促す機会となる。

 教師は教師という仕事を一生するのが当たり前だから教師以外になる機会はない。外務省は外務省であることが当たり前だから伏魔殿にもなり得る。さらに、民間人は民間人として生きることが当たり前だから公務員に対して偏見・コンプレックスを抱く。そういういびつな現状がある。その現状の打開策を、二人の教師の行動から発見したように感じたのである。

 スキルアップのための経験というよりは、もっと無作為のほうがいい。外務省からコンビニ店員、あるいは零細企業から外務省というような。落差が大きいほど改革は現場レベルで活性化する。そんな制度が今、必要である。

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