「アニメのレビューは原則やらない」と宣言していますが、プリキュア映画については記事がシリーズ化しているからやらなくちゃいけないのだ。
「映画 プリキュアオールスターズ F(エフ)」。オールスターズは2018年以来、もう5年近く空いている。この「F」にはFight、Friend、Future、First、Forever、Festival、Final(えっ?)…いろんな意味が込められているようですが、Frontierはないみたいw。
前日の未明、就寝前にふと思い出し、プリキュア映画なんて夜でもやってるんだろうか…と調べたら、19:00の回があった。水曜だから安いぞ!今しかない!と即ポチ。上映17時間前のことである。18:00に会社が終ってから難波に行くとちょうどいい時間なのだ。
場内の客はまばらで、俺みたいに仕事帰りと思しきおっさんも何人かいた。もちろん大学生ぐらいのお兄ちゃんも。女子がやっぱり一番多くて一人で来たり友達と来たりという感じだったが、若い男女カップルもいた。一組だけ小学生の女の子を連れた家族もいたよ。
シアター前の電光看板を女子たちが順番に撮ってたからマネして僕も撮った。ミラクルライトはもらえなかったが、この透き通ったカードをもらった。ステッカーでもないし使い途がわからないが、キレイだからいいや。はぐプリってことはきっといろんなパターンがあるのかな、と公式サイトを見たら20種類あるようだ。また行こうかな…。
一応、観た人にしかわからない程度に内容を。
(なんだ、公式サイト見たら結構ネタバレしてんじゃないか)
冒頭、美しくも不穏な場面から始まり、一転、定番の激しいバトル。動く動く、疾走感とともにぐるぐる動くカメラアングル。さすが映画版、作画もいつもとは気合いの入り方が違う。
そういえばTVの主題歌がかからない映画版って今まであった? スタッフ本気だよ…。
今回、最初からずっと冒険の旅というパターンも良かった。チーム分けの人選もよく考えられてた。あのキャラとあのキャラが突然出会ったらどんな絡みをするんだろうというのはファンの夢で、その化学反応の面白さは今までの映画よりも多彩で、相手の言動に呆れたり感心したり、普段の口癖みたいな決まり文句がソラちゃんをハッとさせたり。どのチームも全部ドリームチーム。そして集結するとハイパードリームチームになるのだ。それがオールスターズ。楽しくて、テンション下がるヒマなかったよ。
今まで(映画だけのポッと出のくせに)ここまで恐ろしくとんでもない破格の敵がいただろうか。一度地球が滅びるようなことはあった気がするけど、いくらなんでも。ここまで救いのない話にしてどうするんだ、と心穏やかじゃなかったが、「プリキュアだからなんとかなる!」と自分に言い聞かせて信じるしかなかった。そう、プリキュアの映画だから僕らはいつも安心して観られるのだ。
終盤近くのアレはズルい。ズルい。次から次と延々と泣かせにかかってくる。心が追いつかなくて涙しか出てこないじゃないか。さらにファンにとって反則みたいなことを惜しげもなくぶち込んでくる。アレたちが一斉にアレ化したり。突然センターにキュアエコーがいたり。ラストバトルはおなじみの火力インフレ。だけじゃなく、でんきタイプの共闘、人魚タイプの共闘、お菓子チーム、お花チーム、この胸アツバトルは一応やらなくちゃね。そして…えええーっ!?あの展開だよ。
…で、最後に彼女らは敵をどうしたか。プリキュアだからわかるよね。
ストーリーは比較的シンプルで、むしろ歴代キャラの魅力を次々と見せてファンを涙目にさせる映画。20周年だとどうしてもそういうつくり方になるんだけど、だからズルいというのだ。いや、それが見たくて行くのだけれど。誰かが言ってた、これは「たった73分の映画」じゃなく、「20年と73分の映画」なのだ。製作陣はこれを本当の本当に最後のオールスターズにするつもりのFinalかも知れない。そう思わせるだけの気迫を感じた。劇伴の音楽も全部良かったし、いきものがかりの主題歌も素晴らしい。この曲、後でフルコーラスをじっくり聞いたら涙出てきた。DVDが出たら買おうかともう今から考えている。はぁ~、やっぱりプリキュアはいいぞ!