2008年06月10日

任せるなら、ミスして怒るな

「すいませーん、レポート提出したいんですけど」

フラスコの部屋は講師が数人同居する大所帯。
こんな風に声をかけられても、誰に話しているのかわかりません。

「出せばー?」

投げやりな返事をしたのは、体育の先生。
すばらしく、無責任です。

「R先生のレポートなんですけど…」

けど…で終わる話し方は、学生の得意技です。
毎回、毎回、だからどうした?と言いたくなります。

続く内容として予測できるのは、
本命「遅れたけど、どうすればいいか?」
対抗「わからないけれど、どうすればいいか?」
単穴「提出したいけれど、どうすればいいか?」
ってなところ。

英語のR先生は、本日非常勤で不在と教室の入り口に掲示されています。
レポート入れも用意されていませんので、提出方法なんかも不明です。
ということで、どれがきても対応できません。

しかし今回は単穴の同枠が激走してきました。

「レポート提出したいので、預かってもらえませんか?」

なんですとー。

「R先生に渡してほしいってこと?」
フラスコ、とりあえず確認してみます。

「はい、お願いします。」

いや、しかしね。

すると、体育の先生が勢いよくこたえました。

「いいけど、忘れてもいい?」

「え?」
学生もキョトンとしましたが、フラスコもびっくり。
いきなり何を言い出すのかしら?

「俺が預かってもいいけど、明日は非常勤だからR先生に会わないんだ。明後日以降になったら、忘れちゃうかもしれないけどいい?」

「いえ、それは…」

困りますぐらい、省略しないで話そうぜ。

「そうか、じゃ、失敗されて困るようなことは、任せちゃだめだよ。信じるってのは、成功も失敗も含めて信じるだからね」

お、体育の先生、いいこと言った。

学生は、大事なことを学んで帰っていったようです。



実際、他人に任せたと言いつつ、成功以外許さない人たちがいます。
成功しない人間に仕事をふったという責任をとらずに、怒鳴り散らす方々がいます。
おそらく、一般企業にもたくさんいらっしゃるでしょうが、大学にもそんな人がいらっしゃるわけです。

だったら、最初から自分でやれよ、と思ったりします。

うまく仕事をふりわける、という能力と、その結果を受け止めるという度量が、上役には必要なんじゃないかと考えさせられる一言でした。

もっと拡張すれば、育児にもつながる心構えなのかもしれませんね。



で、そんなことを体育の先生に伝えてみると、

「フラスコさん、いろいろよく考えるねーw 俺は自分がフィールダー(サッカー選手のことこう言うの?)だったとき、シュート外してむかつく相手にはパスしなかっただけなんだけどさぁw」

との、お返事。

なるほどねぇw

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任せると、任せられる。【大学教員の日常・非日常】at 2008年06月27日 10:20
この記事へのコメント
ひねくれた性格の先生ですね。
生徒からみれば、同室にいる講師同士のつながりで目的の講師に伝言等で預けることができるはずです。
また、生徒は講師の部屋ということで、好き勝手に置いといたりすることも遠慮してはばかるもの。

確かにおっしゃることはもっともですが、講師と生徒という立場上、生徒のほうが弱いものです。
レポートを受け取り、仮に受け渡すのを忘れ、問題になったとしても、その生徒をかばうような人が講師でいてほしいものです。

大学というところは研究機関でありながら教育機関である施設です。
もし、研究が目的で講師をしているのであれば、是非、職を辞すべきですね。
大学教員というのは、まず教育者であり、かつ研究者である人がなるべきだと思います。
Posted by ケロット軍曹 at 2008年06月11日 00:06
甘い顔して受け取るのと厳しい社会のしきたりを気づかせるのと、どちらが真の教育かということでしょうね。
Posted by 一言 at 2008年06月11日 00:39
最近では、平等の観点から「うるさく」言われます。
この場合、レポート提出期限が過ぎて「レポートボックスがない」と
いうことであれば、「受け取らない」のが平等という言う意味では正しい
と思います。他にもレポートを提出しようとした人で提出できなかった
人がいたら不公平となります。
Posted by やす at 2008年06月11日 00:52
文中の学生の要を得ない話し方はもちろん問題があると思いますが、体育の先生の学生に対する応答もいかがなものかと。簡潔に「私に預けても、R先生に提出されるわけではない or 提出に対して責任を持てない」とだけ言えば良いと思うのですが。

学生は身近な大人が職場で 「出せばー?」 「いいけど、忘れてもいい?」 と話しているのを見て社会人の話し方を学んでいってしまうのだと思いますが。
Posted by 一言 at 2008年06月11日 05:23
私はこの体育の先生、好きですけど。「忘れてもいい?」の対応は学生を大人として扱っているから出た言葉でしょう。小学生にはこんな反応しないでしょうから
Posted by 7746 at 2008年06月11日 05:48
ちなみに、正しい提出先は教務課で、期限は過ぎていたそうです。

丁寧にコメントしている時間がありませんので、とりいそぎ。
Posted by フラスコ at 2008年06月11日 08:27
面白く読ませていただきました。
結局は期限に出せばよかったのでしょうね。
個人的には・・
高等教育を受けている身(学生)に期待をするのは、
既に考える力を持っており、そこに知識が伴っていてほしいということです。
社会に出ればもっと驚き、理不尽に感じることも多いので、この体育の先生は(意識せずして?)よい事をしたのでしょうね。

最後に持論ですが・・
この世の中が公平であるという前提は間違っています。
全ては不公平の上に成り立っていると思いますよ。
ちなみに、そう考えれば心は広くなります(^^)。
Posted by ふと感じた人 at 2008年06月11日 09:58
学生の立場だったら「ひねくれたこと言ってないで黙って預かってくれよ」と思うかも知れませんけど、社会に出たらそれじゃ通用しませんからね。
甘い顔して預かったり、にべもなく突き返したりするより、ずっとナイスな対応だと思います。
Posted by うえぽん at 2008年06月11日 10:48
昨今のこんなケースでは、ママゴンand/orパパゴンがピンチヒッターで登場、ってことも考えられますよ。「どうしてうちの娘のレポートを受け取れないんですか!意地悪もいい加減にしてください。あなたはそれでも教育者ですかっ!」とか何とかいって。きゃーっ!体育の先生が何人いても足りないかも。
Posted by すずむし at 2008年06月11日 11:36
>>ちなみに、正しい提出先は教務課で、期限は過ぎていたそうです。

まさか、こんなオチがあるとは。正直、同じ学生として「間違った提出先に、しかも期限後に提出するつもりであった」という文中の学生の神経を疑います。

仮に、この手の学生が多いと仮定するならば、体育の先生の対応や口ぶりにも納得できます。
Posted by 2008年06月11日 05:23に投稿した「一言」です at 2008年06月11日 13:33
私だったら、しょうがないなぁとか言いながら受け取っちゃってたかな?
それでもこの体育の先生、あっさりしていて私は好きですね。
厳しくするのが教育だと思って、無駄に叱りつける教員も多い中
ユーモアがある対応だと思います
Posted by シリンジ at 2008年06月11日 18:11
たとえ5分でもレポートボックスが閉まれば、提出遅れとされて「遅」のハンコと遅刻減点(10点満点のマイナス1点)。研究室の机周りを見れば大学の先生、しかも別の先生にレポートを託すなんて怖くてできないんですが…。
Posted by まりも at 2008年06月11日 19:47
>ケロット軍曹さま
「生徒」ではなく「学生」ですよ
それが何を意味するのかを察すれば、どのような対応を取るのがよいのか自ずと見えてこようと思うのですが

まあ精神が中学生から成長していない大学生も珍しくないですけどね・・・
Posted by ななし at 2008年06月11日 21:09
>ちなみに、正しい提出先は教務課で、期限は過ぎていたそうです。

フラスコさんのこの言葉から、いえることはただ一つ。
自分で担当の先生に直接会って、遅れたことを真摯に侘びてレポートを受け取ってもらえるように頼む。
提出が遅れた以上、そう行動するのが当然です。
他の教員はもし預かるなら、今後の対応(指導や呼び出し)にまで協力するぐらいの気持ちでないといけないのではないと思います。

学生に伝わったかどうかは別として、体育先生の言い方はキャラクターがあって、許される範囲の一つの指導だったと思いました。代わりに受け取らなくてよかったと思います。
もし受け取っていたら、「提出が遅れても他の先生が預かってくれる」と学生は軽く考えてしまうことになると思います。
Posted by たらり at 2008年06月12日 09:12
個人的には
> フラスコの部屋は講師が数人同居する大所帯。
がそもそもおかしいと思います。
Posted by とーりすがり at 2008年06月12日 12:46
この学生には、ネット上で人の揚げ足取りする人間にはなって欲しくないな。
Posted by s774 at 2008年06月12日 19:50
> フラスコの部屋は講師が数人同居する大所帯。
おかしいですかね?私もそんなおかしい環境で研究&教育していますけれど・・・。
Posted by 7746 at 2008年06月12日 22:47
そういう事情があったんですか。
とすると、まぁ、いろいろ考えられますね、学生の下心などが・・・。
学生は色んな方法でレポート提出を認めさせようとしますよ。
だって、それが学生が目的ですもん。

にしても、体育の講師の方は受け取るのが親切ではありますよね。
どちらにしろ目的の講師の方から学生に受取不可を言い渡されれば言い訳ですし、体育の講師の方は渡したということで非は無いですから。

>世の中不公平なのは・・・
というのには共感します。
でもそれは機会の公平であって結果の平等ではないということですよね。
Posted by ケロット軍曹 at 2008年06月13日 03:30
>でもそれは機会の公平であって結果の平等ではないということですよね。
全てにおいてと考えています。
もちろん職によって大小の違いはありますが、機会であれ、過程・結果であれ公平で平等な立場であることはほぼありません。
人間社会ですから。あとは努力で自分に有利な不公平にするだけですよ。
公平で平等な社会がベストとは言われ、みんな期待をしますが、歴史上ことごとく失敗をしているということからも「全ての状況において」でしょうね。
Posted by ふと感じた人 at 2008年06月13日 10:24
なんか・・・このコメント欄を見てると世も末と感じてしまいました。勝手な話ですけどね。
Posted by 匿名 at 2008年06月13日 22:13
レポートの締め切りに間に合わないのに堂々と
「間に合わなかったけど明日出すので『優』くれ」とか。
最近こういう学生をよく目にします。

根は同じですねw

Posted by toshiy at 2008年06月14日 00:32
初めてカキコミさせて頂きます。

うちの大学(看護系)ではレポート提出をしそびれた学生は直接担当教員に
直談判し、結構受け取ってもらえることが多い。
また、教授自らがレポート未提出の学生に対し提出を仰ぐ教員がいる。
しかも教授に多い。まその教員の教育方針なのでしょう・・・
確かに提出できなかった学生にとってはありがたいことでしょう。

こんな風に教育者が甘いから、「なんとかしてくれる」という甘い学生が育つ。
なんの為の、レポート提出期限なんだか・・・;
将来、人の命と関わる看護師を育てていく教育の現場が
こんなんでいいのか?いう疑問を抱きますね。
Posted by ハルタ at 2008年06月15日 08:09
学生も教授も敬語を知らないのか、使いたくないのか、わかりませんが話し方を知らない人が多すぎると思います。
どっちもどっちのような気がします。
ところで、提出期限の一日前にならないとレポートボックスを設置しない、休講情報を掲示しない、座席指定なのに座る場所がない、などこんな教授がいる大学って・・・
Posted by 未歩 at 2008年06月15日 12:55
やー、ズルイ学生ですねー。
先生が相手だと「締め切りすぎてるよ」って
つきかえしにくいもんねー。ズルイのは仕方ない面もあるけど人を巻き込むところが卑怯でいやですねー。
レポートは預からないという原則を申し合わせたらどうでしょう。
あと大学の先生を一律に講師というのは学生を生徒というのと同じく変というツッコミもよろしく。
Posted by nofuture at 2008年06月15日 22:10
今晩は。初めて書き込みさせていただきます。
この記事に関して共感する部分が多かったので、トラックバックさせていただきました。
これからも楽しみに拝見させていただきます。
Posted by piaopeng at 2008年06月16日 21:48
すいません、一部にコメントさせていただきます。

>ハルタさん
看護の方は、過保護だと思うこと多いです。お察しします。

>未歩さん
提出期限前日からって…。ひどい教授もいたもんですね。

>nofutureさん
今回の学生はそこまで計算だかくありません。
教務課で締切になってて、直接だったらいいかなと思ったら本人がいなくて、いなかったからその場の思いつきで先生に預けようと思ったんでしょう。
うちの部屋にいるのは一律講師です。
Posted by フラスコ at 2008年07月07日 23:35
いやー、体育講師のナイスなコメントですねー。
学生さんが真意を理解してくれれば良いのですが。
Posted by 元社会人大学院生 at 2009年01月27日 18:26
おそらく、理解してくれてると思います。
ええ。
Posted by フラスコ at 2009年01月29日 01:51