2009年11月13日

小泉さん、これが本当の最後の御勤めですよ(その四)

リーダーの欠如と優秀な労働者の問題は、企業レベルでも同じことが言えるようで、日産を立て直したゴーン氏がかつて述べたことがあります。

「いろんな国で、いろんな会社を立て直したが、日産のケースが一番簡単だった。なぜなら、中間管理職以下の優秀さは世界一なので、経営者が良い戦略を考え出し、リーダーシップを発揮すればすぐに再建できる。」

経営者の方が「現場重視」と言われるのをよく耳にします。日本は「ものづくり大国」だとも。しかし、現場の人やものを作る職人さんは確かに優秀で立派な人が多いのですが、彼らの仕事は「今」やっている範囲のことをいかに良くするかということです。その現場を重視しても”i-phone”は絶対産まれないでしょう。今あるものを組み合わせて全く新しいものをつくり、新しい需要を作り出すのは経営者の仕事です。

「大量規格生産」に適した人材を作るための日本の教育は、エリート、リーダーをつくりだすには不向きなのです。
優秀な経営者の欠如、これがかつて世界を席巻した日本の電機業界の惨状の原因の一つでしょう。自動車業界もそうなるのでは、と少し危惧しています。

トヨタのF1離脱は、海外では鳩山首相のCO2削減25%宣言よりも大きく報道されました。やはりレクサスはメルセデスやBMWにはなれないようです。F1はただの広告宣伝ではありません。また技術を磨くだけの場でもありません。「ブランド」そのものなのです。「ブランド」が人をわくわくさせ、喜ばせ、楽しませるのです。機能だけではありません。いくらトヨタがレクサスは高級車と気張っても「違いのわかる人」はそうは思いません。カローラよりも少し大きく、少し機能が良く、随分値段が高いといいうだけです。そうした車とメルセデス、BMWやフェラーリとは越え難い深い河で隔たれています。ですから、メルセデスの社長のインタビューを聞いても、競争相手としてトヨタの名前が挙がったことはありません。

トヨタの経営者は「コストの削減」と「エコカー」のためにF1を切ったようです。はっきり言えば考えが「セコイ」、ここの経営者も大量規格生産用労働者の代表に過ぎないようです。「カイゼン」運動でちまちまとコストを下げ、改良を続けていくことで相当期間トヨタは「大きい」会社で生き残ると思いますが、インドのタタや、ポルシェを手に入れた大衆車メーカーのVWなどの大きな発想を持つ競争相手や、ひょっとしたら広大な中国のどこかににいるまだ見ぬメーカーと戦って勝てるのか、興味は尽きません。

続く




yakabori at 19:13│Comments(0)TrackBack(0)日本衰弱の原因 | 日本は買い

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