2005年11月05日

インド的中級レストランの基本

262aafed.jpgシディーク 新宿一丁目店
最寄駅:新宿御苑前
料理:インド料理
採点:★★★★★
一人当たりの支払額(税込み):1,000円以下
用途:朝食
 赤坂「モティ」が開店したばかりのことだけど、メニューを開くと、冒頭にバターチキン、続いて、チキンティカマサラ、チキンジャンジリ、チキンドピアザ、ハイドラバーディ、キーマ、サグ、なんかの、今から考えれば正統的な料理名が並んでいた。メニューの説明書きを読むうちに(ソースや辛さのほか、鶏肉の骨付き骨なし、皮の有無まで記述があった)、ちんぷんかんぷんながら、インド料理っていうのはこれから面白くなりそうだ、と漠然と思った。
 でも、あれ以来、何百というインド料理店が店を開いただろうに、この国のインド料理は、かえって停滞したようだ。安価なレストランが横並びに拡散しただけで、メニューを見ても、ほとんどチキン、野菜、マトン、シーフードの4種類。ドピアザ(炒めタマネギをきかせたカレー)、アルゴビー(じゃがいもとカリフラワーのカレー)あたりが日常語として定着するんじゃないか、と期待していたから、私はあまりにも楽観的だった。
 もうそろそろよそう。「日替わりは野菜です」と言われたら、「野菜ってなんですか。サグですか。アルゴビーですか。サンバルっぽいさらっとしたやつですか」と聞こう。「チキンデス」と言われたら、「ティカですか。骨付きですか。キーマですか。ドピアザですか。カラヒですか」と問い返そう。「マトンデス」と言われたら、「ドピアザですか。コルマですか。ララはできませんか」と突っ込もう。
 店側だって、意味のない価格競争はもうこりごりのはず。料理人の方々は作りたい料理を作ればいい。「ベリーホットで!」なんていう客を「デキマセン」と撥ね付けようじゃない。インド人のようなソフィスティケートされた人々が、なんでも辛くする、だなんて野暮な発想を受け入れるわけはないんだから。辛い料理は辛く、マイルドな料理はマイルドに。それが基本。お汁粉に唐辛子を振りかけるわけにはいかないのだ。
 「シディーク新宿1丁目店」は、チェーン店だし、たぶんエスニック通からは何とも思われていないだろうけど、やっぱりなかなかしっかりしている。この店のコンセプトは、開店当初の「モティ」に通じるところがあるような。むしろこの店の水準が下限で、それを上回らなければ、新規のインド料理店はやっていけない、という状況が生まれないものか。そんな意味で、今回ふらりと訪れてディナーを試したのだが、反対にこの店をベンチマークとして活用する手もあるな、と今は考えている。

Posted by yakibushi100g at 02:05