2016年05月19日

「損した」って何なんだ。

「中国人は、何かをするとき、決めるとき、何でも損得で考える」 と中国の人が言っていた。友人をつくるときでさえ、どこかでそういう意識が働くそうだ。それを聞いて、なるほどねと思った。初めて会ったばかりだというのに、プライベートなことまで根掘り葉掘り聞く人が多いのは、そういうことなんだ。そうやって、ざっと値踏みしているらしい。それは無意識だったり、意識的だったりする。いずれにしても、この中国のあらゆることは、損か得かで動いているようだ。

といっても、僕にはぴんとこなくて、少し戸惑う。損得の「得」というのはわかる。この前も労働節セールでエアコンを安く買った。行ったらたまたまセールをやっていたから、それはお得な買い物だったんだろう。でも、その逆の「損」という感覚がよくわからない。もし、セールの前日に買っていたら、人によっては“損をした”って感じるもんなんだろうか。職場に、始業10分前に来るようにと何度言われても、いつも9時ぎりぎりに来る人たちがいる。ここは遅れるのが通常の中国、9時過ぎに来るよりずっといいじゃないか、と思っていた。約束の時間に常に遅れる人は、時間を読む能力がないか、ほかの人を待たせても気にしない自己中人間、あるいはその両方の人、この3タイプだと僕は考えていたんだけれど、なんと、予想外の理由を聞かされた。仕事は9時からなのに10分前に来ると、「損した気分になる」んだそうだ。

なんて斬新な考え方なんだ。 

中国人の同僚にその話を聞いたあと、僕は「損した」って何なんだと、ずーっと考えて、頭が痛くなった。「損」という感情を辞書まで調べて理解しようとしたんだけれど、結局つかめなくて、自分にはその感情が欠落しているのか、と思った。それにしてもこの国が「損得」を基本に動いているなんてな。こんなに長く暮らしていてもつかめないことだらけなわけだ。

想像なんだけれど、損得で物事を考える人って、ストレスたまりそうだな。それこそ「損」な生き方というんじゃないんだろうか。



ちゃんと理解できないのはちょっと残念ではあるが、理解できない方がよさそうだ。そんな感情持ち合わせてなくてよかった、と気分がよくなったところで、僕は近所の市場へ行って、はじき豆をたくさん買った。ただ炒っただけのそら豆だけど、その超素朴な味に、今、はまっているんだ。



 
↑最近はまっている、はじき豆と、しそ梅干。日本式の梅干は輸出用のものをネット(タオバオ)で買っている。




yakmeatball at 22:34|PermalinkComments(0)中国社会・文化 | 生き方・考え方

2016年05月03日

夏の準備。

内陸四川省は亜熱帯から亜寒帯までさまざまな気候に属する、変化に富んだエリアだ。その省都成都は温帯夏雨気候に属していて、温帯夏雨気候は別名“亜熱帯モンスーン気候”とも呼ばれるそうだ。温帯と亜熱帯の境界あたりって感じなんだろうか。その成都に今週、真夏がやってきた。今日の午後の気温は30度。屋上の日向に温度計を置いてみると、あっという間に37度まで上がった。明日から3日間は最高気温32〜33度の予報が出ている。5月になったばかりだというのに真夏だよ。毎年この時期に最初の真夏がやってきて、その後しばらく落ち着き、本格的な夏、猛暑を迎える。1年の半分は夏、というのが僕の印象だ。

そんなわけで僕は労働節の連休に、旅行に出かけることもなく、夏を迎える準備をした。今年引っ越してきた老房子のこの家には、なんとエアコンがないんだ。夏の東京や上海のような強烈な蒸し暑さはないけれど、やっぱり暑いものは暑い。連休初日に近所の国美電器へ行ってみると、ちょうど“労働節セール”みたいなのをやっていて、いくらか安く買うことができた。翌日には荷物が届き、三日目の昨日、安装師傅(取付スタッフ)が二人やってきた。壁の穴開けも必要だったのでめんどくさいかもな、と思っていたけれど、さささっと作業して帰っていった。慣れたもんだ。

これで真夏を過ごす準備は整った。1月から続いていたこの老房子の快適化もとりあえず終了だ。気温がぐっと上がり、庭の植物も成長している。風鈴の音色も心地いい。



 
↑ひまわりも苦瓜もけっこう育ってきた。

 
↑最近はまっている葉っぱはこれ、ヒューケラ。僕は花や実よりも葉っぱが好きなんだ。“矾根(礬根)fangen”という中国語もあるけれど、あまり知られていないようだ。




yakmeatball at 16:02|PermalinkComments(0)季節・祝祭日 

2016年04月20日

ガンゼ・ケサル空港正式着工。

四川省西部、カンゼ・チベット族自治州ガンゼ県(甘孜県)に空港ができる。海抜4086mの高原空港で、格薩爾机場(ケサル空港)というらしい。ガンゼ県は州の名前がついているけれど州都ではなく、州都康定(カンディン/ダルツェムド)から400キロ近くも離れたところにある小さな町だ。成都からは直行バスで十数時間、州都康定経由のバスだと一泊二日という四川省内なのに遠い場所だ。その分チベット色も強く、旅行しがいのあるエリアだ。空港ができると、成都からたった1時間で行けることになる。今月すでに正式着工、来年2017年10月に運用開始らしい。四川省西部のチベットエリア、どんどん開発が進んでいくな。インフラ整備だけならいいんだけれど、中国式開発は、破壊+中華圏化だから、ちょっとイヤではある。それでも、たった1時間で行けるなら乗ってみようと思っている。ガンゼ県には何度か行ったことがあるけれど、長距離バス移動がちょっとおっくうだった。この先ガンゼ県城が味気なくなっていくとしても、その周辺に出かける時には利用価値大だ。



 
↑ガンゼ県の街。




■甘孜格薩爾机場(ガンゼ・ケサル空港)
2016年4月15日正式着工、2017年10月完成予定。
海抜4086m。甘孜県城から約52km、徳格県城から約166km。
康定空港、稲城亜丁空港に続くカンゼ・チベット族自治州3つ目の空港。
成都、重慶、西安、昆明などから就航予定。



yakmeatball at 07:28|PermalinkComments(0)旅と観光《チベット文化圏》 

2016年04月04日

清明節にちょっとチベットテイスト。

おとといから三日間、中国は清明節の連休だ。先祖の墓を参り、草をむしる、日本のお盆のような年中行事だ。いつもなら三日も休みがあれば、どこかへ小旅行に出かけるんだけれど、今回は成都で過ごしている。庭仕事にはまっているからだ。老房子の屋上は、おしゃれなルーフバルコニーなどとは程遠い雰囲気で、“ルーフガーデン”だとか“ガーデニング”なんて言葉は似合わない。“庭仕事”って言いかたがしっくりくる。そんな庭仕事もあらかた終わり、というか植える場所がもうなくなり、あとは芽が出たり葉が伸びるのを待つだけだ。

そんなわけで連休最終日の今日は、久しぶりにチベット人街を歩いてみた。相変わらず治安部隊のような人たちは多い。それでもチベット雑貨の店がさらに増えていてうれしい。僕はリビングにちょっとチベットテイストを加えたいなと思った。そして前からずっと気になっていた天井から吊るす布の飾りをふたつ買った。これがなんというものなのかは知らないんだけれど、色使いが好きなんだ。


 


窓を開けると、風が通り抜け、チベットの飾りがゆっくりと、ゆっくりと回った。



yakmeatball at 17:57|PermalinkComments(0)季節・祝祭日 

2016年04月02日

ネギなんてイヤだ。

久しぶりにIKEAに出かけた。屋上に椅子とテーブルを置こうと思ったんだ。実は玄関の隣の広い屋上は僕個人のスペースではなく、屋上真下の部屋の付属スペースだ。その物件には三人の人たちがルームシェアをして暮らしている。僕んちの真下も別の三人がルームシェアだ。下のふたつの物件の大家は違うんだけれど、親戚同士で、僕は隣の屋上スペースを自由に使っていいという許可をもらっている。そんなわけで屋上は下の階の人たちとの共有スペースということになり、たまにその人たちも上がってくる。中国の人たちは物の扱いが乱暴だし、公共モラルっていうものもあまりないから、椅子を置くとすぐ壊されちゃうかな、とも思ったが、もうすでに下の三人とは知り合いになっているし、いい人たちっぽいから、まあいいや。みんな若いのに 「花や観葉植物より、私はネギのほうがいい」 という人たちで、休みの日に荒れ放題だった屋上を掃除して、ぽいぽい捨てられていたゴミを捨て、花壇の雑草を抜いておいたら、いつの間にか隅っこにネギが植えられていた。僕はちょっとげんなりした。そういえば中国人の同僚にも 「観葉植物なんて植えてもなんの役にも立たない。ネギとかのほうがいいんじゃない?」 と言われたな。

ネギねぇ…。

僕はそんな彼らの意見は無視して、いろんな苗や種を次から次へと買って植えている。バナナやアメリカンチェリーを植えた半月前から、苗木や種を買って植えるという行動が中毒のようになっていて、数日に一度は荷物が届くという自分でもあきれる状況だ。水やり以外の手入れをまめにやるのは面倒くさいから、半分くらい成功してくれればいいやと適当にぽんぽん植えている。緑色と赤色のカエデ、ペパーミントにコスモス、キキョウ、ガザニア、ヒューケラ、クローバー、ヤツデ、スズラン。種まきのものは何をどこに植えたかよく覚えていない。めちゃくちゃである。ここ数日は、ネギ以外ならもう何でもいいやとすら思っている。

今の僕の目的は、この殺風景な屋上を緑いっぱいに変えることだ。そして仕事から帰ったら、そこで珈琲でも飲みながらくつろぐんだ。




 
↑イチョウは失敗したっぽいけれど、アメリカンチェリーはちゃんと葉を出した。花壇のスペースだけじゃ飽き足らず、鉢もたくさん並べた。今はまだ鉢ばっかり目立って殺風景でも、きっと数ヵ月後には葉が茂っているはずだ。テーブルと椅子は壊されてもいいようにIKEAの会員特価で買ったお買得商品。両方で100元ぐらい(約1,700円)だったかな。雨ざらしでもOK。

 
↑ひまわりも芽を出した。下の階の人に 「瓜子(ひまわりの種)、たくさん食べられるね」 とうれしそうに言われたが、そんなことは思いつかなかったよ。夏に黄色い大きなひまわりがあると気持ちいいだろうなあ、そう思って植えたんだ。右の写真は部屋の中。リビングの花壇には日陰でも育つ(と思う)ヤシ系をたくさん置いた。中も外も葉っぱがいっぱいってのが僕の希望である。



yakmeatball at 21:21|PermalinkComments(0)住む | 季節・祝祭日

2016年03月15日

いろいろ植えてみた。

成都に春がやってきた。今年、僕はやりたいことがあって春を待っていた。2か月前に引越して来たここではいろんなものが植えられる。南方へ旅行に行くたびに、この大きな葉っぱがうちにあるといいよなあと思っていた植物、バナナの木を植えてみたかった。ネットで注文した3本の苗木は、この前ベトナム国境に出かけた広西チワン族自治区から数日で届いた。成都は熱帯でも亜熱帯でもないからちゃんと育つのかどうかはわからない。説明には今年実がなると書いてある。背丈まだ40cmほどしかない苗木が、夏にかけてぐんぐん育つってことなんだろうか。実はならなくてもいい。大きなバナナの葉が育ってくれればうれしい。



 
↑このほったらかしの殺風景な屋上も、バナナの葉が茂れば少しは雰囲気出るかな。



インドのポップス、それからチベットの曲を、少し大きめのボリュームで流しながら、他にもいろいろ植えてみた。バナナの次に植えてみたかったもの、アメリカンチェリーの苗木も2本植えた。ついでにイチジクの木と、秋にきれいかなと思いイチョウも3本植えた。引っ越した時から決めていたクワズイモは部屋の外と中の両方に植えた。小さなヤシの木も2本買って植えた。さらにゴーヤ、ひまわり、パクチー、バジルの種まで蒔いた。



 
↑アメリカンチェリーとクワズイモ。

 
↑ヤシの木は鉢植えにしてみた。



数ヵ月後には緑でいっぱいになっているといいな。それも植えたのはみんな僕が好きな植物ばかりだ。都会で緑に囲まれて暮らせるなんて、いいよな。





■淘宝(タオバオ)で買った植物(1元=17.5元計算)
バナナ苗木:40cm丈、1本15元(約260円)×3本+1本おまけ。送料込み。
アメリカンチェリー「車厘子」苗木:5年苗、1本9.5元(約170円)。送料込み。
アメリカンチェリー「馬克蘭」苗木:5年苗、1本9.5元(約170円)。送料込み。
イチジク「波姫紅」苗木:6年苗、80〜110cm丈。1本11元(約190円)。送料込み。
イチョウの木:100〜120cm丈、1本1.4元(約25円)×3本。送料込み。なぜこんなに安い!?
クワズイモ(中): 25cm株3本+小株1本おまけのセット33元(約480円)。送料込み。
クワズイモ(小):8cm株5本+肥料のセット19元(約330円)。送料込み。
ヤシの木苗木:20〜30cm丈、1本12元(約210円)×2本。送料込み。

淘宝(タオバオ) http://www.taobao.com/ で「苗木」で検索すればたくさん出てくる。基本的に苗木は栄養土に包まれて発送されるので輸送に数日かかっても大丈夫。(中国の普通の宅配便<快递>は全然速くない。)




yakmeatball at 17:56|PermalinkComments(0)住む | 季節・祝祭日

2016年02月27日

大連の冬の海。

内蒙古と東北三省列車の旅9●大連→成都

今朝はマイナス10度まで下がっているようだ。昨晩の吹雪とはうって変わり、青空が広がっている。朝食を食べて、海を見に出かけた。帰りのフライトを大連発にし、このホテルを予約したのは、歩いて冬の海を見に行くためだ。海のない内陸四川省に暮らしていると、時々広い海を見たくなるんだ。

寒い。ビルの谷間を吹き抜ける強風で飛ばされそうになる。足元はツルツルだ。気をつけてゆっくり慎重に歩くよりも、小走りで軽く、水の上を歩くような気分で進めば、意外とうまくいった。力を抜いて、風と氷に乗るんだ。慣れてくると結構楽しい。



 
↑冬の大連港とその先の海之韵広場。

 
↑強風は海側から吹いてくるから落ちる心配はたぶんない。日本はこの向こうにあるんだな。




ホテルの前まで戻ったが、まだ時間があるので中には入らず、そのまま反対方向へ歩いた。新しく開発された海辺はやたらと金属的だったが、中山広場が近づくにつれ、古い建物がぽつんぽつんと現れ、通りに深みが出た。



 
↑金属質な沿岸部と中山広場周辺。

 
↑今日は仕事始めのところが多く、ビルの前はどこも雪かき氷けずりをしていた。中国北部では新年最初の仕事がこれなんだな。




朝っぱらから結構歩いて、むき出しの顔が冷えきった。ホテルに戻ってお湯で温めると、じわーっと溶けるようだった。

昼前まで暖かい部屋でのんびりし、空港方面行きの地下鉄に乗った。着くと、大連空港は大混乱だった。昨日の大雪でフライトキャンセルや大幅遅延が続出し、今日もまだ混乱状態なんだ。チェックインカウンターの行列に1時間近く並んでも、自分の番はやってこず、手続クローズ時間直前になってちょっとあせっていると、早口のマイクで、「成都行きの人は前に来て!」 と呼ばれてチェックインできた。1時間も並んだのはなんだったんだろう。そして搭乗時間になると、搭乗口の表示が「遅延」に変わった。たった30分の遅れだし、飛ぶだけましだ。今日が仕事始めの人が多いから、昨日キャンセルになった人は大変だろうな。僕は明日が仕事始めなので問題ない。



 
↑空港はどこも人だらけ。



フライトはさらに遅延したけれど、成都航空の機体は目の前にあるから大丈夫だろう。昨日と今朝の便を振り分けているから離着陸が相当混乱しているんだろうな。結局予定の1時間半後には離陸できた。



 
↑成都行き成都航空。雪かきは人力のようだ。





中露、中朝、「国境を見る旅」の予定だったんだけれど、ちゃんとは見られなくて、さらに極寒の気温更新もできず、あまりインパクトのない旅だったな。まあこいうこともあるさ。長い時間列車に乗って、雪と氷の上をたくさん歩いたぞ、という印象が残っている。あ、あと、あちこちで見たマトリョーシカも。




<大連→成都 春節旅行情報 2016.2>1元=18円計算
■大連空港:地下鉄2号線「机場」駅下車。
■成都航空:大連→(済寧経由)→成都 1,303元(33%OFF)+空港税50元。計1,353元(約24,400円)。所要約5時間。




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2016年02月26日

高速鉄道で一気に1,000キロ移動。

内蒙古と東北三省列車の旅8●琿春→吉林→大連

今日は一日中高速鉄道で移動だ。吉林省延辺朝鮮族自治州東端の琿春から、途中の吉林で列車を乗り換え、遼寧省南端の大連まで行く。1,000キロちょっと、東京から新幹線に乗り、大阪で乗り換え、そして鹿児島まで一気に行く、だいたいそんな感じだ。

列車の発車30分前に到着する琿春駅行きシャトルバスは時間的に微妙だと思い、早めにタクシーを拾った。席はネットで確保してあるけれど、まだ発券していない。駅の自動発券機はパスポートに対応していなくて外国人は窓口に並ぶしかないんだ。そしてその窓口業務はいつも遅い。窓口の人の作業も遅いが、それ以上に切符を買う客があーだこーだとなかなか後ろの人に順番を譲ってくれないんだ。

琿春駅は街から結構外れた双新村にある。なんでこんな遠いところに造るかな。将来的にはこの辺まで市街地を広げるつもりなのかもしれない。今の中国は開発すればするほど不便になっていく。そして味気なくなっていく。

タクシーで来てよかった。バスで来てたら発券窓口に並んでる間に発車しちゃったかもしれない。春節のUターンラッシュがすでに始まっていて、駅はすごい人だ。公的機関や多くの会社は明日が仕事始めなんだ。



 
↑周りに何もない琿春駅。長春と琿春を結ぶこの路線は5ヶ月ほど前に運行開始したばかりだ。

 
↑長春行き高速鉄道。中にはちょっと洒落たカフェもある(ただし見た目だけ)。



窓の外は雪に変わった。かなり降っていて、時折吹雪のようになっている。なのに車内の僕は暑くて少し汗をかいている。乗り換えで降りた吉林駅前は記憶とは違う風景になっていた。以前来たのはまだ高速鉄道が開通していない時だった。



 
↑雪の吉林駅。

 
↑ここも構内はすごい人だ。



今日は一日中移動。高速鉄道は時間が長いと飽きるな。速く移動できるのは便利なんだけど、普通列車や寝台列車のほうが断然旅情ってものがある。



 
↑吹雪く外と雪かき真っ最中大連北駅。



定刻通りに出発した吉林発の高速鉄道は、大連北駅に1時間遅れで到着した。地下鉄乗り場の切符売り場は行列が長くて、販売機は5台ほどあるのに30分も並んだ。今日の大連には大雪と強風の注意報が出ていて、交通機関が大混乱しているそうだ。

海辺の風がすごくて地下鉄駅からホテルまでのわずかな距離が大変だった。ただでさえ道が凍っているのに、台風のような強風が吹いて立っていられないんだ。周りの人を観察すると、風に半分吹き飛ばされながらスケートのように滑りながら移動している。それもすごいスピードで。上手だなあと感心したけれど、なんて恐ろしい方法なんだろう。真似してちょっと試してみたら、やっぱり転んだ。大連に着いたら夜の海を見に行こうなんて考えていたけれど、無理だな、あり得ないや。

バスタブにお湯をためてくつろいだ。





<琿春→吉林→大連 春節旅行情報 2016.2>1元=18円計算
■琿春駅:市街地からかなり外れたところにある。バスターミナル前からシャトルバスが出ていて、高速鉄道発車時間の45分前に発車、30分前に駅到着という時刻表になっている。窓口での発券が必要な場合は、連休などは時間的余裕はない。所要15分、2元。市中心から琿春駅までタクシーで十数分、17元。
■高速鉄道:琿春→吉林 二等座111元(約2,000円),所要2時間23分。
■高速鉄道:吉林→大連北 二等座340.5元(約6,100円),所要4時間13分。

■泊まった宿(大連):大連友誼賓館
大床間(W)1泊155元(約2,800円)。WiFi、有線LAN、バスタブ、ドライヤー、冷蔵庫、結構でかいテレビ(僕は見ないが…)。朝食は西洋式バイキングとなっていたが、実際は中華式+インスタント珈琲で30元。1階に大江戸日本料理という店が入っている。地下鉄2号線「港湾広場」駅の近くで、海まで歩いていける。

 
↑大連友誼賓館。



yakmeatball at 07:00|PermalinkComments(0)旅と観光《中国》 

2016年02月25日

春節の休息。

内蒙古と東北三省列車の旅7●琿春

早起きして6時過ぎにはベッドから出た。雪じゃなく、雨が降っている。今日は市街地から80キロほど南にある防川というところに行く予定だ。中国、北朝鮮、ロシアが、ちょっと不自然な形で一か所で接する三国国境地帯、防川村へ行こうと思っていた。ツアーデスクのあるバスターミナルへ行くと、「今天不能去」とさらっと言われた。気温が上がり雨で道が壊れたそうだ。ひどいぬかるみになったってことなのかな。こんな小雨なのにどんな道路状況なんだろうな。いぜれにせよ、今日は、ない。残念。この琿春に2泊するのは防川へ1日観光するためだった。「明日また来てね」と言われたが、明日はここを離れなきゃいけない。防川村はまた次の機会にしよう。

しょうがないからこの何もない街でだらーんとするしかない。何もないというのは、中国中にある無個性な代わり映えしない通りしかないということだ。本当に何もない大草原とか砂漠とかならうれしいんだけどな。せめて極寒というのなら飽きないものの、今日は3度もある。しかも雪じゃなく、雨だ。

それでも通りを散歩した。大して歩いているわけじゃないのに疲れるのは、きっと道が凍っているからだ。ちょっと気を許すと滑って転んでしまう。




 
↑通りは「春節休息」の店だらけ。

 
↑それでも東市場の中にはそれなりに人がいた。魚介類が多いから海はそう遠くないってことだな。南の防川村まで行くと、天気がよければ遠くに日本海が見えるそうだ。

 
↑誰もいない広場。またマトリョーシカだ。近くの道には「自由、平等、公正、法治」などと夢のようなスローガンが掲げられていた。



散歩しながら、朝鮮料理または韓国料理の店がないか探した。せっかく北朝鮮との国境エリアにいるんだから、冷麺を食べたいなと思ったんだ。通りの店はどこも「春節休息」の紙が貼られている。そして歩き疲れたころ、バスターミナルそばの真新しいショッピングモールのフードコートで、やっと見つけた。残念ながら冷麺を作る人は春節休みでいなかったんだけれど、石焼ビビンバがあった。石焼ビビンバを作れる人は冷麺は作れないってことなのか? よくわからないが、石焼ビビンバも結構好きだからそれでいいや。テーブルに運んできてくれたお姉さんは「しっかり混ぜて食べてね」と言った。ビビンバを食べるときはいつもそう言われる。でも僕はいつも混ぜない。石焼ビビンバは混ぜながら、そして熱く焼けた器に押し付けながら食べるのが正しいようなんだが、ぐちゃぐちゃに混ぜたものはちょっと苦手なんだ。チャーハンのような混ぜ方ならいいんだけれど、混ぜたビビンバは僕にはカレーライスを全部ぐちゃぐちゃに混ぜて食べるのと同じイメージなんだ。なのでいつも混ぜずに食べている。実は納豆も混ぜたものは好きじゃない。全く混ぜずに直接かたまりのまま食べるのが好きだ。



 
↑フードコートの石焼ビビンバ。一番おいしいと思ったのは白菜のキムチ。右の写真は昼間のバスターミナル。





昨日も行った地下スーパーで食料と飲み物を買い、午後は部屋でのんびり、ドラマ「大地の子」を見ることにした。以前見たことがあるんだけど、もう一度見てみたくて、iPadにダウンロードしておいたんだ。ドラマは内モンゴルや東北地方が舞台になっている。東北地方の建物はセントラルヒーティング方式なので、部屋では薄着で過ごすことができる。それが大気汚染の一因にもなっているようなんだけれど、今日はそんなことはおいといて、リラックスしよう。春節の休息だ。





<琿春 春節旅行情報 2016.2>1元=18円計算
■防川風景区
開放時間 8:00〜17:00 門票:40元+観光塔30元+“土”字牌10元、らしい。
バスターミナル内に「防川一日游」のツアーデスクがある。一人150元(門票,交通費,昼食込み)。朝9時半頃バスターミナルを出発し、午後3時頃市内に戻ってくるらしい。ツアーの最少催行人数はたしか4人だと言っていたように思う。

■琿春市内は路線バスもあるが、中心エリアはたいして広くないので、徒歩でもぎりぎりOK。タクシーも結構走っている。

■ドラマ「大地の子」
1995年にNHKで放送されたテレビドラマ。全11話。原作は山崎豊子の小説「大地の子」で、中国残留孤児の半生を描いている。ロケ地の大部分は中国本土、セリフの大部分は中国語、中国人俳優も多い。日中共同制作となっているが、中国では放送されていない。中国内ではネットで見ることができる。20年前の作品なので演出などがちょっと古い感じはするが、いいドラマだと思う。




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2016年02月24日

東の国境の町、図們と琿春。

内蒙古と東北三省列車の旅6●図們→琿春

朝6時半ごろ延吉という町に着いた。外はもう明るくて雪景色だった。寝ている間に吉林省に入り、省の最東端、延辺朝鮮族自治州に来たんだ。その中心、ここ吉延で隣のオヤジもチチハルの青年も降りていった。僕は次の終点、図們まで行く。



 
↑三段ベッドの一番下。昨日までの平原とは変わり、山がたくさんある。




朝8時ごろ、図們駅横のバスターミナルにリュックを預け、北朝鮮の国境を見に行った。この町に来たのはそのためだ。



 
↑図們駅と朝の繁華街。店の看板は中国語と朝鮮語で書かれている。



気温はそれほど低くないはずなんだけれど、それでも道が凍っていて、気をつけないと転んでしまう。図們駅から南東に1.5キロほど、繁華街を通り抜けると川に出る。その川、図們江が北朝鮮との国境だ。



 
↑図們口岸、図們国境大橋。向こうに北朝鮮の建物が見える。



橋の真ん中まで歩いて行けるはずなんだけれど、チケット売り場は閉まっていた。たぶんまだ春節休みなんだろう。川の向こうは北朝鮮。最近核実験やミサイル打ち上げなどを強行して、中国との関係が微妙になっている。

口岸の北側へ歩いていくと、公園があった。川幅はさっきよりずっと狭くなり、凍っているから簡単にどこからでも渡れそうだ。実際にこの図們江を渡って脱北してくる人は多いという。川岸に下りると、川の真ん中あたりまで雪の上に足跡がたくさんある。真ん中まで歩いてみたいなあと思ったが、国境警備員がさっきからちらちらとこっちを見ているので、やめておいた。撃たれでもしたら困る。



 
↑図們江公園から見た北朝鮮。公園にはスケートリンクが造られていた。北朝鮮の山を見ながらスケートだなんてなかなかイカスぞ。が、誰も滑ってはいない。



北朝鮮をしばらく眺めたあと、さらに東の琿春という町へ向かった。琿春市は北朝鮮そしてロシアとも国境を接するところだそうだ。図們を出発したミニバスは国境の図們江沿いに東へ走る。



 
↑どこからでも自由に行き来できそうに見える国境の凍った川。向こうの北朝鮮側に人影はない。



途中で荷物をたくさん持った家族連れが乗り込んでくると、ミニバスの中にキムチの匂いが充満した。キムチの壺でも持ってんのかな。ここは延辺朝鮮族自治州、朝鮮族の人たちが多く暮らす場所だ。そういえばキムチ、しばらく食べてないな。

琿春に着くと、看板にロシア語が加わり、三カ国語表記になった。気温は0度前後で、暖かく感じる。宿に荷物を置いて、どんな街なのかちょっと散歩してみた。



 
↑琿春の中心エリア。地下スーパーの入口には「冬は道が滑る。地下でのショッピングのほうが安全!」なんて書いてある。中には結構人がたくさんいた。

 
↑龍源公園。池がスケートリンクになっている。

 
↑夜の道はツルンツルンしている。右の写真はライトアップされた琿春バスターミナル。




5時半には日が暮れた。早いな。部屋の中は暖房がよく効いていて、Tシャツでも大丈夫なのがいい。内モンゴルを出たあと2日続けて寝台列車だったから、熱いシャワーがうれしい。




<図們→琿春 春節旅行情報 2016.2>1元=18円計算
■図們口岸
開放時間8:00〜16:00 門票:20元 駅から1.5キロ、徒歩約20分。
■図們江公園
開放時間:全天 門票:無料 図們口岸の北側にある。歩いてすぐ。

■バス:図們→琿春 17元(約300円)。所要1時間ちょっと。頻繁に出ているっぽい。図們バスターミナルは図們駅のすぐ横にある。図們バスターミナル荷物預かり所:5元。

■泊まった宿(琿春):琿春聖豪賓館
標準間(T)1泊105元(約1,900円)。WiFi、エアコン、冷蔵庫あり。シャワーのお湯はタンク式。バスターミナルから約1キロ。1階に旅行会社が入っている。普段は5元の簡単な朝食バイキングがあるんだが、春節期間は休みだそうだ。

 
↑よくも悪くもない普通の宿。普段はロシア人客が多いらしい。




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