2017年03月15日

成都に春が来て、「郁金香」が咲いた。

チューリップのことを中国語では「郁金香(yujinxiang)」という。僕には全くチューリップを連想できない漢字である。「郁金」を辞書で調べてみると“ウコン”と書いてあった。そういえば、「ウコンの力」がどうとかというのを日本で聞いたことがあるな。「ウコン」っていったい何なんだろうな。

とにかく、成都に春がやってきて、昼間はけっこう暖かくなった。庭にある何なのか不明の木には新芽が出、去年植えておいたチューリップに花が咲いた。チューリップを植えるのは子供のとき以来で、花が見たいというよりも、あの球根の、バニラに似たような甘い香りをまた嗅いでみたいなと思って買ったんだ。赤いチューリップは外の通りや公園に並べられるだろうから、白いのをメインに、紫のと、青紫の、そして黄色とオレンジが混ざったのを加えて数十個買った。そして花壇や植木鉢に、花が咲いた時の色のバランスを想像しながら埋めておいた。

冬に芽が出て、春になった3月の今、とうとう花が咲いた。


 


どういうことですかね。赤いチューリップを買った覚えはないんだが……。

中国では、白いものも赤く染まるってことなのか。そんなわけはないだろうから、原因は「淘宝(タオバオ)」で買ったことにあるんだろう。こういうことはよくあるんだ。ショッピングサイト「淘宝」はとても便利でよく使っている。そして相変わらずまがい物や詐欺っぽいもの、いいかげんな店も多い。まあ、中国ではそれは普通のことだ。どの色をどういうふうに並べようかなぁ、なんてけっこう考えた時間はなんだったんだろう、とは思うが、わけのわからない球根じゃなくちゃんとチューリップの球根が届いたというだけで、よしとしよう。赤いチューリップも、チューリップらしくてまんざらでもない。

まだ数本咲いていないものがあって、これが白く咲くかもしれないと、期待している。期待を裏切るのがとても上手な中国だから、期待はちょっとだけだ。誰かや、何かに、全く期待しない、期待できない人間になってしまうのは嫌なので、がっかりする可能性が高くてもやっぱりちょっとは期待するんだ。こうやって僕は、中国に来てからというもの、ずっと、ずっと、ちょっとの期待を裏切られ続けている。それでもかまわない。ちょっとがっかりするだけで、腹が立つほどのことじゃない。その分、自分が、ちょっと期待される人間になればいい。これが、中国で暮らしていくために必要な、バランスの取り方だ。





 
↑去年寒くなってから種を蒔いてみたひまわり。なんと冬の寒さにも耐え、つぼみまでたどり着いた。つぼみの緑が濃すぎるような気もするが、開いてくれるといいなとちょっと期待している。枯れかけのように見えていたヒューケラは春になって新しい芽を出し始めた。ヒューケラは期待を裏切らないようだ。パパイヤは残念ながら死んでしまったが、バナナとマンゴーそしてロンガン(竜眼)はがんばっている。





yakmeatball at 20:54|PermalinkComments(0)CHENGDU LIFE 2017 

2017年03月06日

国境地帯の旅終了。列車で昆明へ。

雲南省南部国境地帯の旅13●河口→昆明→成都

朝食を食べに行ったら、昨日と同じ服務員が今日は、日本語で「おはよー」と言ってくれた。僕は 「おはよう、早上好(ザオシャンハオ)」 と日本語と中国語で返事した。中国人どうしだと朝の挨拶なんてあまりしないんだけれど、挨拶の一言だけで気分良く一日が始まるってもんだ。

身支度をして路線バスで河口北駅へ向かった。国境の川べりにある河口駅は使われていない。満員でぎゅうぎゅう詰めのバスは狭い道を揺れながら走り、山の中に入っていった。いったいどこに行くんだ?と思ってしまう。すると民家も何もない山中に、場違いな感じの新しい駅が建っていた。将来はこの山の中まで開発する予定なのかな。中国ではよくあることだが、不便だよな、街から歩いていけるところにつくって欲しいよ。



 
↑妙にセキュリティの厳しかった河口北駅と、昆明行き列車。



何日も静かなところを旅してきたせいか、列車の中がすごくうるさく感じる。みんなイヤホンなしで携帯でドラマを見たり、ゲームをしたり、でかい声でずーっとしゃべり続けるんだ。団体旅行客もいて、昆明までの5時間半、僕はちょっとやれやれだと思った。これが初めての中国旅行だったら、この元気があってにぎやかな車内を楽しめるんだろうな。でもずっと中国に暮らしている僕にはうるさいだけである。

隣に座った女性がイヤホンつけずにドラマを見続ける。ちょっとつらくて、バッグの中の耳栓を探したが、どうやら忘れてきたようだ。我慢できなくなって、「イヤホンふたつ持ってるからこれ使いなよ。まだ使ってないやつだからきれいだよ」 と言ってみたんだけれど、音を消して見るからいいという。うーん、それじゃつまんないよな。なんか悪いことしちゃったかな。と思ったが、そんな気使いは無用であった。一旦静かになったあと、徐々に、徐々に、音はもとの大きさに戻っていった。隣の人以外にも数人見ていて、いろんなドラマの声がガヤガヤと入り交じる。静かに車窓の風景を眺めるなんて、そんなのはとても贅沢なことで、求めてはいないことである。

たくさんの音が同時にあるなら、音楽のように、きれいに、気持ちよく重なってくれたらなあ。あるいはこの列車、もっと、高速鉄道なみに速度上げてくれないかな。


新しい線路は山岳地帯をまっすぐ突っ切っていて、在来線より時間が短縮された分、トンネルだらけで目が疲れる。トンネルが途切れた時に山の景色がちょこっと見えるって感じだ。山岳地帯を抜けると広い平野が広がっていた。そして、畑の向こうに高層マンション、という最近増えてきた中国独特の景色が続いていった。こんなに広いんだから平屋や2階建てのほうがゆったりとして気持ちいいのにな。みんな高層マンションが好きなのかな、あるいは建設会社の利益率が高いってことなのかな。



 
↑こんな山岳地帯なのに線路はカーブしない。

 
↑田舎の町にも高層マンションが建ち、大きな町昆明の郊外は当然建設ラッシュ。




2週間近く雲南省にいたのに雲南の伝統的過橋米線を食べるのを忘れてた。エアポートバスに乗る前に食べてみると、高い上に美味しくなかった。これなら成都で食べるほうが美味しくて安いじゃないか。1回限りの客が多い駅前の店ってのがいけなかったのかな。今までいろんなところへ行って、中国では本場だからといって美味しいとは限らないというのはわかっている。そもそも中華料理自体、中国本土以外の中華圏または中華街で食べるほうが美味しいと僕は昔から思っている。中国にももちろんおいしい料理はたくさんあるが当たり外れが大きいってことである。



 
↑どどーっと人が出てくる昆明駅出口と、プラスチックの容器が悲しい過橋米線。過橋米線の小皿は陶器でなくっちゃ。



昆明は開発真っ最中で、早くこの町を出てうちへ帰りたくなった。成都行きのフライトは夜便だけれど、明るいうちにエアポートバスに乗った。




<河口→昆明→成都 旅行情報 2017.02>1元=16.5円計算
■鉄道:河口北站→昆明站 硬座54.5元(約900円),所要5時間40分。7:00, 10:00, 17:00, 22:55 の1日4本。22:55発のみ所要7時間48分。夕方と夜便は寝台あり,硬臥113.5元(約1,900円)。
チケットはイミグレーション近くの列車チケット売り場(河口国際公寓)でも買うことができる。ネット購入済みチケットの発券はここではできないので駅で。
河口北駅行きの路線バスはイミグレ近くの川沿い、濱河路(文明街の入口)から出ている。チケット売り場発のバスもあって、それもここを経由していく。距離5キロちょっと、15分ほどで着く。2元。

 
↑河口北駅行きバス。このT字路に停まっている(あるいは通る)。汽車站へ行く5路のバスも同じところ。

■中国東方航空:昆明→成都 400元(63%OFF)+空港税50元。計450元(約7,400円)。所要約1時間半。




■今回の旅で訪れた場所。


もっと自由に行き来できて、世界中どこでも、好きなところで好きなだけ暮らせるといいのにね。生まれる国は選べなくても、自分の生きる場所は自分で選びたい。居心地のいい場所が自国にあるとは限らない。最初から苦難を背負って生まれてくる地域の人たちだっている。だから、みんなに、その選択肢が与えられればいいんだけどね。なかなかそうはうまくいかないもんだ。



yakmeatball at 07:29|PermalinkComments(2)南部少数民族エリア 

2017年03月05日

ベトナム日帰り観光、サパの町とカットカット村。

雲南省南部国境地帯の旅12●河口→ラオカイ→サパ→ラオカイ→河口

ベトナムとの国境だから朝食のビュッフェに珈琲があるもんだと勝手に思っていたけれど、なかった。でもポケットに昨日買ったベトナムのインスタント珈琲が入っている。それを見せると、中国の茶杯じゃなく、西洋風のちゃんとしたコーヒーカップを用意して入れてくれた。

今日は出国してベトナム日帰り観光だ。


出国審査の手前にあった機械にパスポートを入れると、情報を読み取って、名前やパスポートナンバーなどが印刷された出入国カードが出てきた。いつの間にこんな便利なものができたんだ。数日前ラオスに入ったときはなかったように思うんだが、外国人の多いところにだけおいてあるのかな。欲をいえばベトナムのように出入国カード自体不要ならもっと便利だ。

前に並んだおじさんが 「中国出るの初めてなんだよねぇ、緊張するぅ」 なんて言っている。おじさんなのにかわいい。そうだよ、四川省を出たことのない人だってたくさんいるんだから、海外に行ったことのない人なんて数え切れないほどいる。14億もの人口を抱える中国、日本をはじめ世界中に中国人旅行者があふれているけれど、それでもそれはほんの一部の人たちなんだ。

1年ぶりにベトナムに入国した。去年は海辺の村へ行った。今回は山の村へ行ってみる。「サパ」は昔からちょっと気になってはいたんだけれど、ベトナムは南部や中部エリアにばかりに気が向いて、北部には去年のモンカイ国境以外行ったことがない。国境までやって来た今回ちょうどいい機会だから、サパまで足を伸ばしてみようと思う。ラオカイから1時間ほどで行けるようなんだ。



 
↑国境の橋を渡って、ベトナムへ。




道端の闇両替屋で100元だけベトナムドンに替え、サパ行きのバスが確実に出ている駅までは行かず、国境近くの橋を渡った。バス停のマークを見つけてそこに立つと、ちょうど「LAOCAI-SAPA」と大きく書かれたバスがやって来た。数人だけ乗せたバスはラオカイの町を離れ、山道をどんどん登っていく。山間部はあたり一面霧に覆われ、景色はほとんど見えない。1時間ほど走っただろうか、到着したサパの街も真っ白で、近くしか見えなかった。幻想的ではある。うーん、まわりはどんな景色なんだろうな。ここサパはフランス植民地時代に造られた避暑地で、今の住民はベトナム人、建物はフランス風、英語表記だらけで、霧の中からは中国語が聞こえてくる、という国際色豊かな町のようだ。



 
↑ラオカイからのバスが着いたサパの広場とサパ教会。



立ち込めた霧は晴れそうになったかと思えば、目の前はまたすぐ真っ白になる。午後にはきっと全景がみられるだろうと、歩いていける距離にある「Cat Cat村」へ行ってみることにした。キャットキャット村だなんて、かわいい名前だな、猫がたくさんいたりするんだろうかと思ったら、これは「カットカット村」と読むらしい。

地図を見ながらカットカット村の方へ向けて下っていった。次第に霧も晴れてきて視界もよくなった。通りには欧米人(フランス人か?)も多くて、看板や店頭の表示はベトナム語よりも英語のほうが目立つ。こういうところに来るのは久しぶりだな。東南アジアや南アジアのバックパッカー街という雰囲気だ。若いころはわくわくすることもあったんだけれど、もうだいぶ前からこういう通りには興味がなくて、旅先の宿探しもできるだけこういうところは避けてきた。普通の地元の人も泊まるような宿を選んでいる。今はそのほうが楽しめるんだ。それでも、たまに歩くだけならちょっと楽しかったりもする。

それにしても、さっきから物売りがしつこい。民族衣装で気分を盛り上げて、英語をしゃべる。いらないよと言ってもついてくる。やっといなくなったと思ったら、次の人がやって来て、その繰り返しだ。サパの物売りはすごいな。結構長い間ついてくるが、根負けねらいか? これに比べたら中国の物売りはかなりさらっとしてるな。ついてきたりしないし。



 
↑教会裏の土産物通り。

 
↑旅行者向けの宿やレストラン、カフェが並ぶ。




ちょっと道を間違えたりしながら、カットカット村へ下っていく道に出た。村はサパの下の谷間にあるようだ。下のほうは真っ白で何も見えないが、この下には谷があって、村があるんだよなあ。



 
↑霧で何も見えない。シャッター閉まってるけど 「INDIGO CAT」って何の店だろう。すごくいかす名前だぞ。僕はこんなネーミングについつい引き寄せられてしまう。




霧の中をしばらく下っていくと、カットカット村の入口に着いた。なんだか観光地っぽいゲートがあって、進もうとすると横から「 Ticketっ!」と英語で呼びかけられた。村に入るのにお金とるんだ…。「This way」とほかの人に言われ、細い道の入口でチケットの半券をちぎられた。チケットには「CAT CAT DISCOVERING」と書いてある。なんじゃこれ。



 
↑カットカット村の入口。思いっきり観光地だぞ。



のどかで素朴な山の村、なんて勝手に想像してたもんだから、えーっ! と思ったが、なんだか言われるままにチケット買っちゃったし、このまま進むしかないな。



 
↑それっぽい演出がされている。そして、ここにも棚田が。棚田はこういう小さいののほうが雰囲気いいな。

 
↑谷の方へどんどん下りていくと……そこは小さなテーマパークのようになっていた。

 
↑昔風の吊り橋に滝、真新しい水車、いろんなものがコンパクトにまとめられている。機織りや刺繍の実演もある。

 
↑滝のそばの小さな舞台では黒モン族の民俗ショーも見ることができる。ここは黒モン族の村だそうだ。

 
↑竹の筏下りもできるぞ。筏下りじゃなくて筏遊びかな。



うーん。みんなで盛り上げる村おこしって感じか。うーん、びみょう。

そして、谷間の森を歩いた出口にはなんと、僕の苦手なものが待っていた。



 
↑ほとんどの人にはなんてことない吊り橋なんだろうけど、僕には一大事。



なんでこんなの造るかね。揺らして喜んでいる人もいるし、やめてほしいよ。橋のたもとにいた地元の兄ちゃんに 「これ渡るしかないのか?」と聞くと、「渡るか、来た道を引き返すかだ」 と言われた。そうだと思った。引き返すのは結構しんどそうだし、しばらく気持ちを落ち着かせたあと、覚悟を決めて渡ることにした。ありがたいことに兄ちゃんが、僕が渡り終えるまで他の観光客を止めておいてくれる。真ん中で揺らされでもしたら、気絶するか、叫んでしまうよ。吊り橋の、足元の少し前だけを見て、揺れないよう慎重に、かつ可能な限り速く、怖くて変になりそうな気持ちを抑えながら、なんとか渡り終えた。ああ、こういうのはもう二度とごめんだ。なのに最近の観光地ときたら、こういう高所を楽しむようなところがどんどん増えてきてるんだよなあ。


「CAT CAT DISCOVERING」 無事終了である。




入口でくれたツーリストマップを見ると、「 Old village 」 と書かれたところがあった。おおっ、ここに行かなくちゃ。きっとここが素顔の村だ。



 
↑豚だ。棚田だ。田んぼのあぜ道を歩いているのは豚。

 
↑いきなり巨大な動物が現れて一瞬「サイ?」と思った。巨大な黒豚だ。右の写真は村の小学校。


 
↑棚田の上には小さな集落がある。ここにもでかい豚。

 
↑素朴でいい感じだな。そしてこんどは大きな白い豚。


 
↑Old villageの道は入口近くの観光通りに合流。今度は子豚。



観光客などいない静かで素朴な村がそこにはあった。いいな。こういうところを歩きたかったんだ。



サパへ向けて坂道を登ると、今朝は真っ白で見えなかった谷間の村が見渡せた。そしてまたすぐ霧の中に隠れていった。カットカット村は観光地気分と、そうじゃない素朴なままのところ、両方楽しめる村だったな。そして豚だらけの村だった。



 
↑上から見下ろすカットカット村。見渡せたのはほんの少しの時間だった。





山の上のサパに戻ると、霧はすっかり晴れ、朝とは違う雰囲気だ。通りには民族っぽい布製品が並んでいる。雲南省や四川省の観光地でも同じ柄の布を売っているなんてことは気にしない。雰囲気だ、雰囲気。



 
↑霧の晴れた広場とサパ教会。




サパとカットカット村を堪能して、ラオカイへ戻るバスに乗った。来るとき霧に覆われていた谷間には、棚田が広がっていた。僕には元陽の棚田よりきれいに見える。水を張っていないから緑が多いのと、大きすぎず、ほどよい広さだ。そして全然違うのは、棚田の上の集落の色や形で、ここのはもっと自然に溶け込んでいる。自然とともに生き、必要以上には持たない。そういう印象を受ける。ベトナムなんだな、ここは。



 
↑ラオカイ行きのバスと車窓からの眺め。



バスの終点、ラオカイ駅の周辺を散歩して、そのまま国境まで川べりを歩いた。ベトナムの街並みは色使いや並び具合に味があって好きだ。画一化されてなく、それぞれの建物に個性がある。



 
↑ラオカイ駅前通り。



イミグレーション前にはオープンカフェがあって、そこでベトナム式のアイス珈琲を飲みながらくつろいだ。民族衣装を着てスーツケースを引く団体旅行者が出てきたりして、興味深い。国境を移動する人たちを眺めながらまったりしたあと、夕方、再び中国に戻った。入国審査の係官は日本語で 「こんにちは」 と言い、中国語でいくつか質問したあと、また日本語で 「さようなら」 と笑顔で言った。最近、中国の入国審査は愛想のいい人が増えているように思う。


 


日帰りベトナム旅行、結構楽しかった。





<河口→ラオカイ→サパ→河口 旅行情報 2017.02>1000 VND(ベトナムドン)=5円計算
■国境イミグレーション
通過できるのは中国時間8;00〜23:00,ベトナム時間7;00〜22:00。時差1時間。

 
↑中国側国境ゲート。中国側は味気ないが、ベトナム側のイミグレーション前にはオープンカフェがある。

■両替
ベトナムドンがちょっと必要なだけだった僕は、レートなど気にせず道端の両替屋で替えたけれど、たくさん必要な人はちゃんと銀行で両替したほうがいいんじゃないかと思う。銀行はイミグレーションの近くにある。ラオカイ市街地やサパにももちろんある。もし休みだった場合は道端で。闇両替屋は中国側にもいる。道端で替える場合、向こうから声かけて来る人じゃなく、座っている人を選んだほうがいいと僕は思う。

■ラオカイ→サパ 所要約1時間,26,000 VND(約130円)。1時間に1本ほどらしい。
ラオカイ駅前から出ている。国境近くのCoc Leu橋を通って市街地を抜けたあとサパへ向かう。僕は国境から歩いてCoc Leu橋を渡った先のバス停(ロータリーそば)から乗った。バス停でなくてもどこででも乗り降りできるっぽい。フロントガラスに「LAOCAI-SAPA」とどでかく書いてあるからわかりやすい。サパの広場横(サパ教会のそば)に着く。ラオカイへの戻りはその逆コース、ルートも発着場所も同じ。霧に覆われてなければ車窓からの眺めがとてもよくて、谷間がよく見える座席は、サパ行きは左側、戻りは右側。

■カットカット村 Cat Cat village
入村料 50,000 VND(約250円)。サパから西へ約2キロ、30分ほど坂を下ればすぐ着く。サパ市街から最も近い少数民族の村だそうだ。気軽に行けるところなのでわざわざトレッキングツアーに参加する必要もない。チケットといっしょに観光マップもついてくる。サパへの戻り、上り坂を歩くのがしんどいようだったら、メイン観光コース最後の吊り橋を渡ったところや、村の入口にバイタクがいる。50,000ドンとか60,000ドンって言ってたような気がする。村内の食べ物などは思いっきり観光地値段なのでサパから持っていったほうがいいかもしれない。ただサパ自体観光地なのでほかの町より物価は高いらしい。

■泊まった宿(中国河口):河口華旭商務酒店(2泊目)




yakmeatball at 07:30|PermalinkComments(0)南部少数民族エリア | 成都から出かける外国

2017年03月04日

ベトナムとの国境の町、河口。

雲南省南部国境地帯の旅11●元陽→河口

朝7時半発の河口行きバスは観光旅行者で埋まった。そして元陽南沙で僕以外は全員降りていった。ここで1時間客待ちをしたあと、バスの乗客はみんな地元民に入れ替わった。人だけじゃなく、生きた鶏や魚も乗ってきた。 



 
↑元陽南沙のバスターミナル前で客待ち中の河口行きバス。

 
↑南国だけあってバナナが安い(3本1元)。食堂の前ではオヤジたちがでかい筒でタバコを吸っている。ゴールデントライアングルが近いけれどさすがにタバコだよな。先日のミャンマー国境付近で吸ってた人たちのはタバコじゃないのもあるかもしれない。



バスは紅河に沿って南下する。雲南省中部、大理ペー族自治州を発した紅河の水は、ここ紅河州を流れたあと、国境の町河口とベトナムのラオカイ、そしてハノイを通過したあとトンキン湾、南シナ海へ注ぐ。



 
↑結構大きな川だ。鉄分で赤くなるから紅河と呼ばれるらしいんだが、今日は全然赤くない。

 
↑通り過ぎる村や町では南国の果物がたくさん売られている。




バスは南沙から約4時間で河口に着いた。今日は検問を2度通過したが、身分証のチェックもなく車内をちらっと覗いただけだった。予約しておいた宿に荷物を置いて、国境の街を歩いてみた。川の向こう岸はもうベトナムだ。



 
↑河口の繁華街。

 
↑ベトナムへの国際列車は今は走っていない。河口駅も使われていない。

 
↑川幅の狭いところの川べりにはこんな看板が立っていた。「違法出入国厳禁、国境違法犯罪には厳しく打撃を与える(攻撃する)」みたいなすごい表現で書かれている。右の写真は閉ざされた列車の鉄橋。

 
↑鉄橋付近の川べりはこれから再開発するようだ。廃墟の建物から昔は雰囲気あったんだろうなと想像できる。

 
↑国境ではふたつの川が合流していて、大きいほうの川べりはきれいに整備され、だだっ広くて味気ない。こっちの川の対岸もベトナム。



去年行ったベトナムとの別の国境、東興の街は、裏通りや川べりはちょっと怪しげで、密入国も平気でやっていたけれど、同じ国境の町でもここ河口にはそんな怪しげな雰囲気や、異国情緒たっぷりなんてのはほとんどない。開発される前は怪しげだったのかもしれない。今はとてもさらっとしている。もうちょっとがやがや感があってもいいんだけどなあ。



 
↑明日越える予定の国境ゲート。

 
↑山側に歩くと地元民用の市場もあった。

 
↑ホテルの近くの通り。この路地の屋台でベトナム式珈琲が飲める。安くておいしい具だくさんの米線(ライスヌードル)もあった。




明日の朝は中国を出て、ベトナム日帰り観光だ。対岸の町ラオカイからそう遠くない「サパ」まで行ってみようと思う。




<元陽→河口 旅行情報 2017.02>1元=16.5円計算
■元陽新街鎮→河口行き、7:30, 10:10の1日2本。60元(990円)。196キロ。元陽南沙まで1時間、汽車客運中心で1時間停車後、南沙を発車(固定)。新街鎮から河口まで所要合計6時間、元陽南沙からだと4時間。
河口客運站は口岸から4キロほど離れている。ターミナル前の道を5路のバスが通るのでそれを止めて乗る。バス停はない。1元。イミグレーションの近く、濱河路(文明街入口のT字路)が終点(発着点)。


↑この緑色のが5路のバス。

■泊まった宿(河口):河口華旭商務酒店
標準間(T)朝食付きネット予約価格158元(約2,600円)。Wi-Fi、エアコン、ドライヤー。チェックアウトタイム13:00。イミグレーションまで徒歩数分。泊まった6階の角部屋からは建物越しにベトナム側が見えた。

 
↑清潔で結構快適。

※国境の橋とベトナムをちゃんと見渡せるホテルに泊まりたければ、河口国際公寓の「観景標準間」「観景単間」という「観景」の文字がついた部屋がよさそう。国境紹介写真の多くはここから撮ってるっぽい。この日は値段がとても高かったのでやめたが、普段は160〜230元くらい。朝食サービスなし。「観景」じゃない部屋は100元前後で泊まれる。ホテルの1階前には列車のチケット売り場もあって、イミグレーションのすぐ近く。




yakmeatball at 07:00|PermalinkComments(0)南部少数民族エリア 

2017年03月03日

元陽棚田景区で棚田ざんまい。

雲南省南部国境地帯の旅10●元陽

今日は「元陽棚田景区」に行ってみる。バスターミナルの前ではいろんな村へ行くミニバンが客引きをしていた。ちょうど一番人気の多依樹棚田に用があるというドライバーがいて、客を集めずにすぐ出発してくれた。「風景区のチケット買う? どうする?」 と聞かれた。買わなくてもいいのか!? 100元のチケットを買うと、整備された観光用展望台から見られるそうだ。でも、近くに無料の展望台もあるし、道端からでも見られるという。うーん、どうしたもんだろう。100元もとるなら何かいいことがあるのかもしれないし、でも、中国式観光開発は雰囲気ぶち壊しってのが多いよな。

僕は風景区のチケット売り場を素通りしてもらった。

運ちゃんが、見所だとか、移動の仕方、無料展望台の場所なんかをいろいろ教えてくれたから、これでOKだ。全く商売っけのない、いい運ちゃんだった。

世界最大規模の棚田群、世界遺産「紅河ハニ棚田」。1300年もの長い時間をかけてこつこつとつくられてきた棚田。ハニ族だけのものではなく、イ族など他の民族も棚田をつくっていて、名称にハニの名がついているのは政治的なものが働いた、らしい。今や世界中世界遺産だらけで、すっかりビジネスの道具と化している感がある。中国に関して言えば、登録されないほうがずっといいんじゃないかと思う場所も多い。それでも「発展」の掛け声のもと、破壊され、消滅してしまう、あるいは偽物になってしまうよりはましなのかもしれない。



 
↑多依樹棚田景観台。僕はチケットがないので入れない。なんかだ、大掛かりな開発をしようとしている。



ここは日の出の景色が一番いいと言われているそうだ。新街鎮じゃなく、ここに泊まって日の出の棚田を見ようかとちょっと迷ったんだけれど、僕はやっぱり青い空と緑のきれいな田園のほうが好きだから、昼間見て回ることにした。国内のネット旅行情報の書き込みを見ると、「すっごーくきれい!」というのもたくさんがあるが、「霧で何にも見えなかったぞ」 とか 「黒っぽくて全然きれいじゃない、がっかり!」 とか 「ガイドブックの写真はうそっぱち!、Photo shopで修正しまくり」 なんてのもたくさんあった。そして、いいのも悪いのも、どの意見も正しいんだろうと思う。


多依樹棚田景観台から数百メートルだけ離れた「黄草鈴」というところの景観台から眺めた。谷間を覆っていた雲がしだいに薄れ、晴れ間が広がっていく。多依樹の棚田はすごくスケールの大きいものだった。



 
↑黄草鈴から眺める多依樹棚田。



今度は有料景観台をはさんで反対側にある「老寨」という村から眺めてみる。老寨はちょっと観光地化されて小奇麗になっていた。


 
↑村の通りには中国語と英語で観光案内がある。

 
↑英語名マッシュルームハウス。その前ではおじいさんがでかい筒のパイプでタバコを吸っている。



村の細道を下っていくと、さっき上から見下ろした棚田が、目の前に広がった。うーん、いい眺めだ。この坂道戻るの大変かなあと時々振り返りながら、僕はもうちょっとだけ、とあぜ道をどんどん下った。ここの棚田は下っても下っても終わらない。ずーっと向こうの谷の下のほうまで続いている。



 
↑村の広場からの眺め。整備された観光用遊歩道の終わりはゴミが散乱していた。観光客が捨てていったんだろう。すごいことするな。

 
↑遊歩道から更に下りていくとゴミはなくなり、きれいな田園風景が広がる。

 
↑結構下りてきちゃったな。振り返ると村が上のほうにある。

 
↑ここ元陽独特の味付けだという米線(ライスヌードル)はスープにこくがあっておいしい。




お腹もいっぱいになって、宿で作って持ってきた珈琲を飲みながら、風景区の地図を眺めた。どうしようかな。来た時の運ちゃんは、午後は夕日の映える老虎嘴棚田に行くといいよと言っていたが、棚田ももうおなかいっぱいって感じだ。行くのはやめて、新街鎮方向へゆっくり戻っていこうと思う。道端に出るとちょうどミニバンがやってきた。それに乗って、数キロ先にある「勝村」という村の入口で降ろしてもらった。




 
↑入口は村っぽかったけど、歩き進むとだんだん町のようになってきた。

 
↑廃墟になった人民会堂がある。そして最後は観光ホテルが並ぶ新しい通りに変わった。街は更に拡大中だ。ちょっと違和感あるな。



町に変わりつつある勝村を抜けて、次の村まで歩いてみようと思う。



 
↑こういう小さな棚田のほうが味があったりする。道端にはボロボロの観光地図がある。

 
↑ここは倮馬点というところらしい。

 
↑さらに歩いて霸達棚田景区の有料景観台の入口を通り過ぎ、さらに進むと「麻栗寨」という景観台に着いた。ここにも大きな棚田が広がっている。麻栗寨から眺める霸達棚田らしい。



もう大きな棚田はいいや。すごいとは思うがほっとしない。そう思ったので帰ることにし、道端に立ってミニバンが通るのを待った。が、いくら待っても来なかった。しかたないので、また棚田を横に見ながら「全福庄小寨」という小さな村までてくてく歩いた。歩きすぎてもうへとへとだ。村の入り口に座って、いつかは来るだろうと気長に待った。もうどれが乗合バンなのかよくわからなくて、ミニバンタイプの車が通るたびにかたっぱしから座ったまま手をあげていると、止まってくれた、乗合バンが。


今日は8時間くらいかけて、ふたつの大きな棚田景区とその周辺の小さな棚田と村を見て回った。棚田ざんまいだ。そして、飽きた。景観台から見る棚田に飽きたというほうが正しいかな。観光用にセッティングされた景観台から眺めるよりも、村を散歩してその下に広がる棚田に足を踏み入れ、あぜ道を、足を踏み外さないよう気をつけながら歩いてみるほうが、ずっと楽しいと僕は思う。


二日間でたくさん見た棚田の中で一番いいなと思ったのは、昨日歩いて行った景区外の「龍樹覇」だった。きっとそれは棚田がよかったというよりも、棚田のある村と村人がよかったんだと思う。





<元陽 旅行情報 2017.02>1元=16.5円計算
■元陽棚田景区
公式サイト http://www.yyhntt.com/
門票:100元(約1,700円)。箐口,霸達,多依樹,老虎嘴の四つの棚田風景区に造られた観景台から棚田を眺めることができる。+ 箐口景区そばの民俗村(観光用に造った村)。チケットは新街鎮を出てしばらく行ったところ、風景区入口の「旅客集散中心」で買う。

風景区にはチケットがないと入れないわけではない。有料観景台の近くには無料の観景台があるし、道端からでも見ることができる。見える角度が違うというだけだ。それに4つの棚田景区が特に大きいというだけで、この辺一体はどこも棚田だらけである。棚田のあぜ道を歩きたい場合は、どこからでも下りていけるし、チケットなんていらない。有料観景台の敷地内にはお土産屋などがあるのかもしれない(入ってないのでわからない)。

交通:景区内のビューポイントは広範囲に渡って点在しているので、ほとんどの人は車をチャーターして効率よく見て回るらしい。僕の場合はチケットも買わず、チャーターもせず、村々を回るミニバンをつかまえて移動した。ミニバンがすぐつかまるかどうかは時間帯にもよるし運次第だろう。4つの観景台をつなぐ観光シャトルは今のところないが、今、観光開発中なのでそのうちできるんじゃないかと思う。

各村へ行くミニバンは新街客運站の前で客引きしている。戻りや、村と村の移動時は道端でつかまえる。
<僕の移動ルート>
新街鎮→多依樹(老寨):23キロ,ミニバン所要50分,15元(約250円)。
多依樹→勝村:4.5キロ,ミニバン所要十数分,5元(約80円)。
勝村→倮馬点→霸達:3.5キロ,(徒歩)。
霸達→全福庄小寨:3キロ,(徒歩)。
全福庄小寨→新街鎮:12キロ,ミニバン所要30分,5元(約80円)。

■泊まった宿(元陽新街鎮):元陽金茂公寓(2泊目)
2泊したが客はほかに誰もいないようだった。
新街鎮には安宿から高いものまで宿はたくさんある。また、棚田景区内にもホテルやゲストハウスが結構あるので、宿に困ることはない。




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2017年03月02日

棚田の広がるのどかな村、龍樹覇。

雲南省南部国境地帯の旅9●緑春→元陽

今朝は10度くらいまで気温が下がってちょっと寒い。緯度はかなり南でも、ここは山岳地帯なので冬の朝晩は半袖では寒すぎる。7時半のバスに乗るために早起きして、まだ暗いバルコニーに出ると、鶏があちこちで鳴いている。今まで考えたこともなかったんだけれど、鶏は毎日卵を産んで、たった1日であんな硬い殻を作るなんてすごいよなと思った。

元陽へ向かう道は、昨日までとは違い、広くていい道だった。トンネルもいくつかできている。谷間を覆い隠す雲海を眺めながら、バスは山を下っていく。もうすでに世界遺産「紅河ハニ棚田」のエリア内にいる。



 
↑トンネルを抜けた先の谷間には雲海に覆われていた。

 
↑下にはバナナ畑が広がっている。右の写真は元陽南沙の通り。




実は僕は棚田にそれほど関心はない。棚田のあるのどかな風景は好きだけれど、これといって特別なものではないんだ。コメが主食のアジアの山地ならどこにでもあって、日本の田舎にもたくさんある。祖母の家の周りにもあった。今回この元陽に来たのは、東へ移動するルート上だからだ。高速道路も走る交通の便がいい景洪〜プーアル〜建水を通過するルート上には興味をひかれるところがなくて、それなら国境付近の山岳地帯を移動してみようと思った。そしてその途中に聞き覚えのある名前、「ハニ棚田」があるのを知ったというわけだ。世界遺産に登録されているのは以前から知っていても、旅先の候補に入れたことはなく、具体的にどのへんにあるのか調べたこともなかった。中国南部にあるということだけ知っていた。いい機会だ、棚田のスケールが半端じゃないというので、ひと目見ておくことにした。

元陽南沙でバスを乗り換えて、棚田観光の起点、元陽新街鎮についた時には昼を過ぎていた。「元陽棚田景区」という観光地は広範囲に渡っていて時間がかかりそうだから明日行くことにして、今日は近場の村まで歩いて行ってみようと思う。地図を見ると新街鎮から3キロ弱、田舎の道を往復6キロなら歩けない距離じゃない。

未舗装のガタガタ道を村へ向かって歩いた。



 
↑市街地の3キロは疲れるが、こんな道なら大丈夫だ。谷側を見ると焼き畑をしている。




しばらくするとバイクが通りかかって「どこまで行くんだ?」と声をかけてきた。僕は村の名前を覚えていなくて、「棚田がきれいな村」 と答えた。彼は 「棚田だったら龍樹覇のことだろう?」 と言うが、わからなくて 「たぶんそう」 と答えた。こんな返事じゃ変に思っただろうな。そして、「後ろに乗りな」 という。僕はてっきりバイタクのオヤジだと思って、値段を聞いたら、そんなのいらないという。「龍樹覇は俺の村だから、乗りな」 というので後ろにまたがった。道ががたがたすぎて振り落とされそうだ。そんなことはお構いなしに 「俺の村の棚田は最高にきれいだぞ」 なんて嬉しそうに話してくれる。村の少し手前で彼はバイクを止め、棚田全体を見渡せるところへ行ける道じゃないような山道を教えてくれた。この細い道をどんどん登ったら大きな木があるから、そこから右の方へあぜ道を歩いて、そして向こうの方から村に下りてくるんだよ、と何度か確認しながら教えてくれる。そしてたっぷり眺めたあと、来た道をのんびり歩きながら町へ戻ればいいよ、そう言って去っていった。なんて親切なんだろう。値段を聞いてしまったことがちょっと恥ずかしくなった。なんでもお金を取ろうとする中国(漢族中華圏)に暮らしていると、ぼったくりや詐欺に引っかからないよう動いてしまうんだ。嫌だなあ、もう。

昨日の緑春でも思ったけれど、このあたりの人は「金、金、金」っていうのがなく、心が安らぐ。本来はこれが普通のはずなのに、中国はそうじゃない人が多いんだよな。もっとたくさんこういうところへ来て、バランス取らなくちゃな。



 
↑教えてもらった道。…ほんとに道か? これは。

 
↑棚田は下からと上からじゃ眺めがまるで違う。



靴をどろどろにしながら登った上からの眺めはいい感じだった。



 
↑冬も水を張ったままの田んぼには魚がいるんだそうだ。赤い水草を取って田植えの準備をする人もいる。



田んぼのあぜ道は細くて、気を抜くと足が水の中に落ちてしまう。たっぷり見たから村へ下りようとあぜ道を歩き進むんだけれど、なかなか下りられず、どんどん横にずれていく。どういうことだ。遠くの方にいたおじいさんが 「おーい」 と何度か叫びながら近づいて来て 「どこへ行くんだ?」 と聞く。「村まで下りたいんだけど、なんでか下りられないんです」 と言うと、笑っていた。「これじゃあっちのほうに行っちゃうぞ、おれについてきな」 と途中まで案内してくれた。おじいさんの歩く道は、田んぼのあぜとぱっと見同じなんだけれど、よーく見るとちょっとだけ違う。「これと同じ感じの道を下りていくんだよ」 と見送られた。しばらく行くとよくわからなくなり、左はあぜのようだし、まっすぐだとぬかるんでるし水が流れてるし、どっちかなと立ち止まっていると、上の方から 「まっすぐ、まっすぐ!」 という大きな声が聞こえた。おじいさん、ちゃんと下りられるか上から見てくれていたようだ。



 
↑山の斜面は全部棚田。こんなにも広がる棚田は初めて見た。下の方に見えるのが龍樹覇の集落。




村まで下りて、建物の間の細い道をどっちだ? と思いながらちょっと歩くと、さっきのバイクのオヤジが座っていた。おおーっ、僕はなんとなくホッとしたような気持ちになった。オヤジは魚を捕る網を作っていた。田んぼの中の魚をすくうんだろうな。

うん、いい村だな。この村、自慢していいと思う。こんな人たちばかりだといいのにな。




 
↑村の入口。村の下のほうまで棚田はずっと続いている。




この村は風景区から外れていて、観光客もほとんどこないそうだ。大型観光バスが通るような道もなく、全く観光地化されていない。のどかな、いい村だった。こんな村に、ガヤガヤとうるさい団体客が来てしまったら、台無しになってしまう。

涼しい木陰に座ってしばらく眺めたあと、新街鎮の街までのんびり、だらだらと坂道を歩いた。



 
↑帰り道にある隣の村、「老峰賽」の棚田。

 
↑ここの田んぼでは子供たちがザリガニをとっていた。食べるとおいしいそうだ。

 
↑このへんの村には山水を引いた水汲み場があって、農作業後の泥だらけの体や服、野菜なんかを洗うことができる。





新街鎮に戻り、夏服に着替えて通りを散歩した。新街鎮は坂道しかない小さな町で、民族衣装を着た人たちが道端で野菜や果物を売っている。観光地という雰囲気はほとんどなく、いい感じだ。



 
↑この街も山の上にあって、立体感がある。

 
↑露店や市場だけじゃなくスーパーも2軒あるので大抵のものは手に入る。




かなり充実したいい一日だったな。

宿のおばちゃんは寒くないと言っていたけど、日が暮れると結構寒い。ベッドに毛布がおいてあってよかった。シャワーはぬるすぎて風邪をひきそうだから、明日、棚田景区から戻ってきたあと、日が暮れる前の気温の高いうちに浴びよう。





<緑春→元陽 旅行情報 2017.02>1元=16.5円計算
■緑春→元陽南沙(元陽南沙汽車客運中心) 117キロ、所要約2時間、46元(約760円)。元陽行きは12:30と13:30の1日2本のようだが、建水行きが元陽を経由するのでそれを利用できる。06:15, 06:50, 07:30, 08:00, 10:40, 16:00。
※バスは元陽県の県城「南沙」に着く。棚田景区の拠点はそこから1時間ほどの「新街鎮」というところにある。

 
↑南沙経由建水行きのバスと元陽南沙汽車客運中心。

■元陽南沙→新街鎮
元陽南沙汽車客運中心から客が集まり次第出発。約30キロ、所要1時間、15元(約250円)。客の集まりが悪い場合は汽車站外で客引きしているミニバンに乗ったほうが早いかもしれない。バスは、緑春からの道を十数キロ戻り、分岐点からくねくね道を上っていく。

 
↑新街鎮行きのバスと元陽新街客運站。

■龍樹覇(龙树坝)
新街鎮から3キロ弱。途中に老峰賽という村があって、そこから龍樹覇にかけて棚田が広がっている。

■泊まった宿(元陽新街鎮):元陽金茂公寓
標準間(T)60元(約990円)。Wi-Fi、テレビ、ぬるいシャワー。エアコンはない。バスターミナル近くにある家族経営の民宿みたいなところ。

 
↑広いことと、テーブルセットがあるのはいいが、シャワーがぬるすぎるので冬の朝晩はちょっと…。エアコンもない。なのに、面倒くさくて2泊もしてしまったよ。

 
↑窓から遠くの山と谷が見える。朝の谷間には雲海が広がる。




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2017年03月01日

山の上のきもちいい町、緑春。

雲南省南部国境地帯の旅8●江城→緑春

江城から緑春までは170キロとそう遠くないのに、昨日チケットを買ったとき、順調なら6時間ぐらいだと言われた。この距離を6時間だなんて、今日もボロバスで山のくねくね道ってことなのかな。

9時過ぎに汽車站へ行くと、やってきたのは昨日とはまるで違ういいバスだった。横にボロいのもあったから両方走っているんだろう。乗客は数人しかいない。今日向かう緑春は紅河ハニ族イ族自治州の西部、緑春県の県城だ。そこからさらに東へ行ったところには元陽という棚田で有名な場所がある。世界遺産「紅河ハニ棚田」は元陽県が一番名が通っているようだが、緑春県、紅河県、金平県など紅河自治州内の広範囲にわたる棚田群として登録されている。江城から一気に元陽まで移動するのは疲れそうだから、途中の緑春で一泊休憩することにした。

江城を出てしばらくすると、今日も軍の検問所があった。自然豊かな山の景色を眺めていると国境のことなんて忘れてしまうんだけれど、こうも毎日検問があると、ここは国境地帯なんだよなと思い出す。そして、どこまでも続いていそうなこの山々の途中に線が引かれているなんて不自然だよな、なんて思う。 

バスの中に軍人が乗り込んできて今日も身分証チェックだ。若い軍人は、「え!? 外国人? ちょっと待って、聞いてくるから」 とパスポートを持って降りていった。みんなは車内でのチェックだけなのに、僕だけは荷物を持って降ろされ、中身をチェック。そして、どこからどこへ行く? 国境を越えたか? などといろいろ聞かれた。密入国してくる人たちを警戒しているんだろうか。雲南省南部の国境地帯は反政府活動家たちの移動ルートだと聞いたことがある。何も問題ないのはわかっているけれど、銃を抱えた軍人が目の前にいると、ちょっと緊張するよな。上司の軍人さんは、いかつい顔のまま最後に 「お手間をかけました。いい旅を。」 と言った。こんなこと言ってくれるんだな。にこっとしてくれればもっといいのに。


空はまだ曇っているけれど、今日は時おり雲に小さな穴が空き、日が差すこともある。谷間には茶畑にバナナ畑、時々棚田も現れる。



 
↑いい眺めだ。
 
↑この景色なら長時間のバス移動でも飽きることはない。



ダムで広くなったっぽい川にかかる橋のたもとで、分岐の反対方向からやってくるバスの客待ちをした。バスに乗りっぱなしは疲れるから、たまにこういうのがあると助かる。そしてまた、山を上っていく。



 
↑分岐点と、結構広い河。

 
↑未舗装のがたがた道になったりもする。時間がかかるわけだ。



途中の小さな町でお昼休憩をとったりしながら、5時間半で緑春に着いた。緑春の街は山の上に細長く続いていて、おーっ!と思った。空が青くなったてのもあって、すがすがしい気持ちのいい街だと思った。宿も、広いバルコニーのあるところにチェックインできて気分がいい。



 
↑山の上の細長い緑春。この写真だとわかりにくいが、向こうの山の上に建物が長く長く並んでいる。




通りを散歩した。民族衣装を着たおばさんやおばあさんが時々歩いている。ここ緑春は総人口の90%近くをハニ族が占め、少数民族が99%を占めるそうだ。緑春県の南側はもうベトナムだ。



 
↑バスターミナルそばの妙にだだっ広い広場とその横を通るメイン通り。

 
↑路地に入ると、建物の間の隙間でアヒルが飼われてたりする。

 
↑日暮れ時になると広場には人が集まってくる。もちろん広場ダンスも始まる。



緑春市街には観光名所などといったものはなく、周りに自然が広がっているだけだ。町の中心は新しく造り直されてはいても、嫌な感じはしない。中国の新市街は歩く人用に造られていないことが多い。車だと便利でも、歩く人には優しくなくて、疲れさせる。でもここはそうじゃなかった。山の上に建っているから街に立体感があるのもいい。人ものんびりしていて、ぎすぎすしたところがないように感じた。ハニ族の人たちは心に余裕のある人が多いんだろうなと想像できる。居心地のいい街だ。


夜、バルコニーから空を見上げると星がたくさん出ていた。
いいよな、ちゃんと星が見えるところは。





<江城→緑春luchun 旅行情報 2017.02>1元=16.5円計算
■江城→緑春
緑春行きのバスは江城客運站の100mほど北にあるもうひとつのバスターミナルから出ている。1日数本あるっぽい。確認したのは7:30, 9:30の2本。所要5時半〜6時間。39元(約640円)。緑春行きのチケットはどちらのバスターミナルでも買うことができる。


↑真新しい緑春汽車客運站。

■泊まった宿(緑春):梯田時光酒店
バルコニー付きツイン 100元(約1,700円)。本当は128元のところを、「この部屋が一番気持ちいい、気に入った!」 と喜んで言ったら、値切ってもないのに100元にしてくれた。どの部屋も新しくて清潔(70元〜)。バスターミナルから500m, 広場から300m。エアコンはないので真夏はどうだかわからないが、緑春は一年中春だと言われているらしい。6階建でエレベーターなし。見晴らしのいい上階の部屋は荷物の少ない身軽な旅行者向け。

 
↑広いバルコニー付きはこのひと部屋のみ(5階)。狭いバルコニーの部屋ならほかにもあった。

 
↑椅子は好きに動かしてと言われたので外に出した。ひさしがあるので雨が降っても大丈夫。せっかくのバルコニー、僕ならもっと快適な空間にするな。右の写真はここからの眺め。

 
↑隣の部屋との間には通路があって壁が接しない静かな設計になっていた。




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2017年02月28日

見えないけれど、三つの国が接するところ。

雲南省南部国境地帯の旅7●モンラー→江城

江城までの道路状況がよくわからないから、6時半じゃ早すぎだよと思いながらも、昨日そのチケットを買っておいた。チケットに印字された座席番号は1番。初めての町だと乗客が多いのか少ないのか見当もつかなくて、1日1〜2本しか走っていない路線ではなるべく前日に買っておくようにしている。でもここでは必要なかったようだ。座席は半分も埋まらず、みんな番号なんて無視して好きなところに座っている。バスの終点「江城」はプーアル茶で有名なプーアル市に属してはいるけれど、市区とはかなり離れていて、中国、ラオス、ベトナムの三国が接するところにある山岳地帯、江城ハニ族イ族自治県の県城だそうだ。

外はまだ暗くて、見上げると月と星が出ている。今日は晴れるのかな。ああ、でもモンラーが晴れても僕には関係ない。240キロ北の江城の天気予報は小雨だ。

バスは山中のくねくね道をひたすら走る。ときおり村が現れ、また山の中へ入っていく。山のドライブは結構好きだ。



 
↑暗いうちに出発したボロいバス。



途中の小さな村で軍の検問があった。全員身分証をチェックされる。若い軍人がパスポートのページをめくったあと 「どうやって入国したんだ?」 とちょっとだけ怖い顔つきで僕に聞く。意味がわからない。どういうことかと聞き返すと、入国スタンプがないと言うんだ。そんなばかな。まさか密入国を疑ってんのか? 昨日ちゃんと入国審査を受けたぞ。この辺りはどっからでも国境を越えてこられそうではある。入国時にスタンプの確認はしなかったけど、押す音は聞いたよな。彼は 「まあいいや、ちょっと待って」 そういってパスポートを持っていった。その軍人さんは、銃を抱えた同僚に「僕の中国語なまってるかなぁ?」 なんて聞いている。ちがうちがう、なまりは関係ないしそんなことどうでもいい。ちょっとおっちょこちょいなところが問題だと思うぞ。銃を持っていい仕事の人なんだから、おっちょこちょいでは困ります。もっとちゃんとページをめくって、よく見てくれなくちゃ。

GPSで位置を確認してみると、ラオス国境と1キロも離れていないようだ。この山をちょこっと登ればラオスなんだな。


バスは再びくねくね道を上ったり下ったりしながら山の道を走った。谷間にはバナナ畑が広がり、進むにつれて山肌には茶畑も増えてきた。ボロいバスに馬力はなくて、上りはいつもローギアかセコンド。すごい音をたてながらゆっくりゆっくり走る。いくらなんでも遅すぎじゃないかな。そんな調子で、モンラーを出てから7時間後、やっと江城に着いた。いい車ならもっともっと早く着くと思う。



 
↑工事で歩かされるのも、長い乗車に変化がついていい。





江城には予報通り小雨が降っていて、ちょっと寒い。今夜は寒くなりそうだというので、エアコン付きの部屋にチェックインした。昨日まではエアコンを冷房にしてたのに、今度は暖房だよ。


江城は「一城連三国」と紹介されてはいるが、その接点は山の向こうのほうで、町からは見えない。地図に車道はなく国境も開かれてはいないようだ。きっと山奥の道もない村の人たちが行き来しているくらいなんだろう。たぶん。車をチャーターして南のどこかの山の頂上まで行くと、三国が接する国境が眺められる、らしい。 

県城の通りはなんの変哲もない中国の街だった。「民族街」と書かれた通りも全然民族っぽくなく普通だ。ここは観光客が立ち止まるような場所でもなく、僕がここで1泊するのは、1回の移動時間を短くするため、ただそれだけだ。



 
↑普通。(中国に暮らす僕には普通)

 
↑市場も普通。いや、普通より人が少ない。

 
↑町のはずれにダムがあって、そこから町が見渡せた。ダムの前は湿地公園として整備されている。寂れてた。




明日は紅河ハニ族イ族自治州へ移動する。




<モンラー→江城jiangcheng 旅行情報 2017.02>1元=16.5円計算
■モンラー(勐臘)→江城
勐臘汽車客運站から6:30, 10:30の1日2本。73元(約1,200円)。距離240km, 所要約7時間。

 
↑江城客運站。大部分のバスはここ発着だけど、緑春行きなど一部のバスは100mほど北にあるもうひとつのバスターミナルから出ている。右の写真がもうひとつの汽車站。名前は書いてなかった。

■泊まった宿(江城):新輝賓館
標準間(T)80元(約1,300円)。Wi-Fi。エアコン付き。江城客運站の向かいにある。エアコンなしの部屋は70元。

 
↑江城客運站のすぐ向かいにあって便利。

 
↑丸いテーブルの上にはお茶っ葉。この県と接しているのはラオスとベトナムなのに、スーパーに並ぶのはなぜかタイの商品。買ってみたのたのは「泰国特産COFFEE MILK CANDY」。ほんとか? おいしいが、包み紙をはがすのがちょっとたいへん。




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2017年02月27日

シーサンパンナ勐臘(モンラー)散歩。

雲南省南部国境地帯の旅6●ボーデン→モーハン→モンラー

国境を越えて、再び中国に戻ってきた。昨日と何も変わらない。曇り空の天気まで変わらない。ミニバスに乗って国境モーハンの隣の町、モンラーまで移動した。


 
↑今朝の両国イミグレーション。
 


手っ取り早く汽車站すぐ横の宿にチェックインし、「快餐kuaican」と書かれたところでぶっかけご飯を食べた。「快餐」というのは「ファストフード」とも訳せるが、漢字のとおり、ささっと食べられる簡単な食堂だ。ささっと食べられるならスタイルは問わず、普通に注文する食堂だったりもする。一番多いのはすでに出来上がっているいろんなおかずの中から食べたいものを数種類選ぶタイプで、在来線の駅前やバスターミナルにはだいたいある。街なかにもよくあって、テイクアウトしていく人も多い。見た目や雰囲気はともかく、個人旅行者には便利なものだと思う。ここ雲南省は小分けされたトレーのようなものではなく、丼ぶりにご飯を入れて、その上におかずを数種類のっけちゃう「ぶっかけご飯」スタイルが主流のようだ。中国に来たころはこういうのは苦手で、できれば食べたくないなと思っていた。でも長く暮らせば慣れるもんで、今はわりと平気だ (混ぜさえしなければ)。

地図を見ると、「曼蚌佛塔」というのがあるので歩いて行ってみることにした。朝は肌寒かったのに、日が昇ると夏だ。汗を拭きながら丘の上まで行くと、小さな寺と金色の仏塔があった。門は閉まっていて、そばにいた人たちに聞くと今日は僧侶がいないという。彼らは一昨日ラオスからやってきたラオス人で、この辺の寺を見て回っているそうだ。20年前の戦いで亡くなった僧侶を祀っている、というふうなことを片言の中国語で説明してくれたが、よくはわからない。



 
↑曼蚌佛塔と付近からの眺める旧市街。




旧市街は南国らしくヤシの木の並木が続く。ヤシの木以外はぱっと見普通の中国の通りだ。モンラーの観光スポットは北の郊外二十数キロのところにある望天樹というところで、あまり開発されていない頃に行ったことがあるのでパスする。亜熱帯雨林の高さ30メートルのところに細い吊橋(空中回廊)がたくさん張り巡らされていた。道がないころはこれを渡ってジャングル内を移動していたそうだ。観光客はその一部を渡って体験することができる。僕は怖くてすぐ引き返したが、下から渡っている人たちを見上げるだけでも楽しかった。今はかなり観光開発されているようで、なんと門票と吊橋代で200元近くもするらしい。



 
↑旧市街の通り。

 
↑竹筒に入ったもち米がおいしかった。ここのはピーナッツが入っていて素朴な味だ。竹筒ご飯は成都の錦里でも売っているが、成都のには肉と山椒が入っていて舌がちょっとしびれる。

 
↑口岸市場。「口岸」となっているけど中は普通の市場。表通りにタイ製品を扱う店がちらほらある。ここはラオスとの国境近くなんだけれど、農業国ラオスには商売になるものがたいしてないんだろう。

 
↑スーパーと、そこで買ってみた雲南珈琲。挽いた豆が入ってると思ったら、中はインスタント珈琲だった。味は、普通。



暇なので新市街の丘の上にも登ってみると、そこには政府の建物が町を見おろすようにででーんと建っていた。上から全部見てるぞ!って感じだな。



 
↑この写真の真向かいの丘の上に政府の建物がある。

 
↑建物は大げさだが上からの見晴らしはいい。官庁を見上げる階段の下は「雨林広場」という市民の憩いの場。




ミャンマー、そしてラオスと接するシーサンパンナ・タイ族自治州の旅はこれで終了だ。明日は思いっきり早起きして6時半発のバスに乗る。バスの終点はプーアル市の西端にある 「江城ハニ族イ族自治県」 というところだ。

早く寝なきゃ。




<ボーデン→モーハン(磨憨)→モンラー(勐臘) 旅行情報 2017.02>1元=16.5円計算
■モーハン→モンラー
磨憨客運站から朝7:10から夕方18:00まで20分に1本(ミニバス)。52キロ,17元(約280円),所要約1時間。好きなところで乗り降りできる。南の新市街、モンラー(勐臘)汽車客運站に着く。旧市街にあった汽車北站はもうなくなったようだ。(路線バスには「汽車北站」というバス停がある)


↑モンラー汽車客運站。ここからもラオス行き国際バスが出ている。

■モンラー新市街から旧市街へは1路または2路のバスで移動できる。バースターミナル前の広場にも停まる。2.5キロの距離なので歩けなくはないがちょっと疲れる。バイタクもたくさんいる。

■曼蚌佛塔
新市街と旧市街の中間あたりの丘の上にある。バスターミナルから約1.5キロ。路線バスに乗るなら1路または2路「曼崩塔」下車。

■泊まった宿(モンラー新市街):新亜州商務賓館
標準間(T)98元(約1,600円)。Wi-Fi、エアコン。トイレはしゃがむタイプ。バスターミナルのすぐ横にあって便利。コンセントは多めで必要なところにちゃんとある。少しだけ値段の高いパソコン有りの部屋もある。

 
↑商務賓館というから狭いかと思ったら意外と広かった。




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2017年02月26日

1泊だけラオス。

雲南省南部国境地帯の旅5●モーハン《中国》→ボーテン《ラオス》

朝、昨日見た国境ゲートを通過した。中国の団体観光客がたくさんいて今日はにぎやかだ。国境は9年前とはずいぶんと変わっている。以前はうっそうとした森の中を歩いたように思うんだけれど、山がいくらか切り崩され、道も広くなっているように思う。両国ゲート間の距離も短くなっていた。



 
↑出国後の中国側ゲート。そして国境の石碑。

 
↑中国側とは全く違う趣のラオス側ゲート。こっちのほうがわくわくするな。



入国審査の入口でパスポートチェックがあり 「ジャパン、ノービザ」 と言われた。入国カードに記入するだけでささっと入国できる日本のパスポートは便利だ。ラオスと中国、どちらも社会主義国家仲間なのに中国人へのビザ免除はないようで、みんなアライバルビザ取得のところに列をつくっている。中国内だと中国籍の方が旅行には便利なんだけれど、ノービザで入れる国はほとんどない。それでも海外へ出かける人が増えた今、到着時のアライバルビザで入国できる国は少しずつ増えているようだ。



 
↑ボーテンは再開発中。



国境の町ボーテンの通りは開発真っ最中だった。中国への貨物トラック以外にも土砂を積んだトラックが頻繁に行き交い、土埃がすごい。昔来た時は通り過ぎただけだったのでよく覚えていなんだけれど、そのころのここは「ボーテン経済特区」、中国式の町が造られ、中国人相手のカジノで栄えていたらしい。その後、殺人事件が増えたりもろもろの理由でカジノは禁止、中国人へのビザ免除も廃止され、一気にゴーストタウン化したそうだ。そして今再び中国企業の手で再開発が始まった。



 
↑時々観光バスがやってくる免税購物中心。廃墟だったらしき場所の多くは更地にされ、再建設が始まっている。



ラオスっぽいのは国境ゲートだけで、ボーテンはまるで中国だ。通りの表示も話す言葉も中国語。店や宿の支払いは中国元。中国移動(チャイナモバイル)のスマホだって使える。僕は町外れまで歩いてみることにした。ラオスの村があるかもしれないと思ったんだ。街を外れてもずーっと先まで赤土の更地になっている。畑や林だったはずのところもみんな緑はなくなり、広範囲にわたって建設用地と化していた。自然破壊にしか見えない光景だ。



 
↑数年後はどうなってるんだろう。首都ビエンチャンよりもビルの多い街になってたりするかもな。




しばらくして村をあきらめかけたころ、道端に民族衣装のおばあさんがぽつんと座っていた。声をかけてみると中国語が話せる。山の向こうの村から3時間歩いて来たそうだ。「新ボーテンは遠いの?」と聞くと、歩いて2時間ぐらいだという。新ボーテンは、もともとボーテンに住んでいた人たちが移住した(させられた)村だ。おばあさんの足で2時間だったら、自分なら1時間ぐらいってところか。それでも遠いな。彼女は中国の開発にあまりいい印象を持っていないようで、ボーテンの方を指差して「あそこは中国よ」、反対側を指差して「こっちがラオス」と言っている。市場のある村まで買い物に行くそうだ。

おばあさんのつかまえたミニバンに一緒に乗った。車内は箱がいっぱいで、その上に座った。なんかちょっと臭うなと思って箱の表示を見ると 「新鮮鶏肉」 って書いてある。地元の車だからなのかカスタムチェックポイントをチェックなしで通り過ぎ、しばらく走った先に村が現れた。ここは新ボーテンじゃないようだけど、おばあさんも降りるというし、中国っぽくない村のようなので僕もここで車を降りた。MAPS.MEの地図には「Ban Bo Piat」と表示されている。やっとラオスっぽい景色になったな。



 
↑チェックポイントを越えてひとつ目の村。

 
↑鉄筋のビルがないってのは、心がなごむ。

 
↑谷間の村から上の道への近道を教えてもらったらこんなだった。



地図を見ると、1キロほど先にも村があるようなので行ってみた。



 
↑二つ目の村には「Ultural village」と小さく英語表記もあった。歩いてもすぐ終わる小さな村だ。

 
↑にぎやかな音楽が聞こえるほうに歩いていくと結婚式をやっていた。




ラオス気分をいくらか味わえたので、車をつかまえてボーテンに戻った。

再開発中のボーテンには廃墟の建物もまだいくらか残っている。ゴミの散乱する建物には 「危険廃棄物 期限切れ有毒食品 食べないでください」 という内容の紙が中国語だけで貼ってある。こんなの誰も食べないだろうよ。なんでここに大量に捨てる? というのはおいといて、ドクロマーク付きのこんな紙ぺたぺた貼らずに、ちゃんとゴミ処理すればいいじゃないかと思うんだが、どうなんだろう。中国企業は儲からないことにはカネは出さんということか。



 
↑廃墟ビル。

 
↑中国。



開発計画の看板を見ると数キロの広範囲に渡って観光開発されるようだ。伝統村、象飼育エリア、ゴルフ場なんかも予定されている。広範囲に渡って赤土の更地になっているから、新しく造るラオスっぽい中国式テーマパークになるんだろう。ここはラオス領なのにだ。中国には伝統村とか古鎮などとうたった観光地がそこら中にあるけれど、完全な偽物か、修復しすぎてほぼ偽物のようなところが多い。そんなつまらないピカピカの街を、自国内だけにしとけばいいのに、隣の国にまで造ろうとしているわけだ。おばあさんが 「ボーテンは中国よ」 と言ったように、その内本当に中国領になってしまうんじゃないかと思ってしまうほど中国化されている。現代版チャイナタウンでもあり、侵略のようでもある。経済的に中国に頼っているラオスは経済援助か何かと引き換えに受け入れているんだろうな。でもこれはやり過ぎだ。

 


僕は普段テレビを見ないんだけれど、ラオスではどんな番組やってるかなとスイッチを入れてみると、いきなりダライ・ラマが映って驚いた。旧式のテレビは音が出なくて、試しに何度か叩いてみたら、音が出た。叩くと直るってのは本当なんだな。テレビから出てきた音はチベット語で、どうやらRFA TVのチベット語放送のようだ。目と鼻の先の国境の向こう側でも受信できるんだろうか。チャンネルを送るとNHK world でミャンマーでの日本式サービスのタクシードライバーを紹介している。中国のCCTVでは安倍首相とトランプ大統領が握手している。ヴォイス・オブ・アメリカ(VOA)中国語放送では国内では放送できないこともやっている。習主席とトランプ大統領の電話会談「中国が譲歩したのか? アメリカが屈服したのか?」という番組を長々とやっている。

テレビではRFAやVOAも見られるボーテンだけれど、部屋のWi-Fiでは、ネット版VOAもGoogleも中国国内同様ブロックされた。チャイナモバイルが普通に使えるということは、ネット回線は中国のなのかもな。


ここボーテンは、ほぼ中国だ。時計の針を1時間戻すのも、忘れていた。



 
↑ラオス国内テレビ局の番組。






<モーハン→ボーテン(ラオス) 旅行情報 2017.02>1元=16.5円=1,170kip(LAK)計算
■ラオス入国
日本国籍の場合はノービザで入国できる。15日間。パスポートの残存有効期間が6ヶ月以上必要。ノービザ入国の場合、ラオス国内での滞在延長手続きはできない。16日以上滞在する場合は1ヶ月有効のアライバルビザを取得。ここボーデンのイミグレーションでも取得できる。値段はしらない。

■ボーテン → ラオスカスタムチェックポイントを越えた先の村(Ban Bo Piat)
道端でつかまえたミニバン おばあちゃんの連れだと思われて5元(約80円)、約5キロ。戻りは一人でつかまえたら20元(330円)もした(外国人あるいは中国人用ふっかけ値段)。
■Ban Bo Piat → Ultural村 約1キロ。ちょっと歩いたら着く。

■泊まった宿(ボーテン):大衆賓館
標準間(T)80元(約1,300円)。Wi-Fi、エアコンあり。大型免税店の向かいにある。中国語OK,中国元,ラオスKipどちらもOK。

 
↑大衆賓館。

 
↑免税店裏の大きな「黄金大酒店」は黄金ホテルだけどピンク色。標準間200元。見せてもらったら大した部屋でもなかったので安い大衆賓館に泊まった。通りには食堂や商店もそれなりに営業している。

※ゴーストタウンを見たいなんて人は中国のほかの町へ。たくさんあるらしい。
※ラオスを見たい人はボーテンから先へ進もう。ルアンナムターやウドムサイはそんなに遠くない。




yakmeatball at 06:25|PermalinkComments(0)南部少数民族エリア | 成都から出かける外国