2012年02月08日

海天佛国、普陀山。

浙江省の旅3■2012年1月23日 春節

今日は中国の新年。中国にいると西暦の新年はまったく盛り上がらず、かといって旧暦の新年は西暦で生きてきた僕にはぴんとこない。そういうわけで年の変わり目というのがはっきりとは感じられず、ただなんとなく年が過ぎていく。今年は何年かなんてのは重要ではないのだけれど、区切りというのはあったほうがいい。自分の行いを振り返り、満足し、反省し、そして新たな気持ちでまた先へ進んでいく、そういう時というのは必要で、それは春だろうが夏だろうがいつだっていいのだけれど、新年がわかりやすくて手っ取り早いということだ。

といいつつも、今年の抱負などというものは考えもせず、朝、僕は普陀山行きの船に乗った。船で島へ渡るのは久しぶりだ。僕は、昔、小さな船で無人島に渡ったときのことを思い出した。知らない土地へ行くというのは、なんて楽しいんだろう。見るものも、起こることも、何もかもが初めてで、行ってみなければわからない。こんな気持ちいいことはない。


 
↑普陀山行きの高速艇。



普陀山行きの高速艇は満席で、着いた港は人でごった返していた。ここは仏教の島、日本の初詣と同じようなものなんだろう。「海天佛国」と呼ばれる普陀山は観音菩薩を祀る島で、年間数百万人もの客が訪れるという。僕はリュックを預けて、大勢の人の流れに従った。


 
↑普陀山の山門。島内はこのバスで移動できる。

 
↑普済禅寺。唐滅亡後の後梁の時代、916年、日本の僧侶、慧萼egakuが開いたんだそうだ。

 
↑ロープウェイ乗り場。行列がやっと終わったと思ったら、建物の中もずっと行列で、結構へこたれた。待ち時間1時間半。

 
↑山の上の慧済禅寺。

 
↑海天佛国の山頂からは島々が見渡せる。

 
↑本当は歩いて登ったほうがご利益がある。海岸には砂浜もある。



人々の信仰を集める普陀山。今日が春節だというのもあって、観光というよりも、熱心に祈ったり、願い事をしている人ばかりだった。みんな何を願っているんだろうな。ここは霊場で、自分は今、大勢の参拝者の中に立っている。なのに僕は聖地にいるという印象を受けなかった。敬虔な気持ちにも、厳粛な気持ちになることもなかった。気持ちを動かすもの、押し寄せてくる受け止められないほどの何か、そういった感覚もなかった。なぜなんだろう。チベットやインド、ほかの国々の聖地と、何が違うんだろうな。ここは単に何かをお願いする場所で、聖地じゃないんだろうか。それとも中国に対する偏見が自分の目を曇らせているんだろうか。

1日 時間をとっていたけれど、半日で切り上げ、午後、寧波行きの船に乗った。この海には無数の島が浮かんでいて、またここへ来ることがあったら、今度はこの東シナ海の中国最東端に浮かぶという小さな島まで行ってみたい。



 
↑海を渡って寧波へ。



再び海を渡った先の寧波は、古代から港湾都市として栄えてきた人口564万人の町だそうだ。観光マップを見ても魅力を感じなかったので、このまま次の町、紹興へ移動しようかとも思ったけれど、やめてここで1泊することにした。紹興の町へ入る前に、読んでおきたいものがあったんだ。紹興は、日本人には紹興酒の名で有名な町だ。中国国内ではそれよりも魯迅(Lu Xun/ろじん)の故郷として名が通っているようだ。僕は魯迅のことは、中学の教科書に出てきたような気もするが、よくわからなくて、名前しか知らない。酒は飲めないから、せめて魯迅の短編でも読んでおこうと、スマートフォンに入れておいた。

魯迅は、中国では、作家というよりも、中華人民共和国成立の思想的基盤を作った思想家、革命家として高く評価されているようだ。一時期、文革の時代には規制されていたようだが、その後再評価され学校で誰もが学ぶらしい。買ってきたインスタント珈琲を飲みながら、短編を四つほど読んだ。そして僕はちょっと複雑な気分になった。すばらしいと思う気持ちと、驚きと、つかみ所のないすっきりしない感情と、なにやらごちゃごちゃになってしまった。この人の内面は複雑で、少し読んだくらいじゃつかめないと思った。彼は、清朝が終わりを告げ、国が大きく変わろうとする時代に生きた人だ。




<普陀山putuoshan→寧波ningbo 旅行情報 2012.1.23>1元=12.1円
■普陀山:入場料160元(春節などの大型連休は200元)。船着場の建物が入り口になっていて、観光客はチケットを買わないと外へ出られない。 荷物の預かり所あり、10元。島内は徒歩または小型バスで移動。バスは1回数元、目的地によって値段が違う。山頂へのロープウェイ片道30元。■普陀山への船:沈家門埠頭発 高速艇28元、所要10分。空港から直接普陀山へ向かう場合は、無料シャトルバスに乗って蜈蚣峙埠頭から高速艇に乗る。高速船所要5分。上海、寧波などからも船がある。■普陀山からの船:寧波行き、高速艇83元、所要90分。船は寧波大榭埠頭に着き、市内行きのバスに乗り換える。バスは船賃に含まれていて、汽車北站行き。途中好きなところで降りられる。約30分。普陀山からは上海行き、沈家門行き、蜈蚣峙行きなどの船がある。■普陀山へのルートはいろいろな選択肢があるので、時間や好みに合わせて選ぶといいと思う。沈家門からは他の島々へのフェリーも出ている。

■泊まった宿(寧波):銀安賓館
標準間(T)1泊138元(約1700円)。汽車南站の向かいで、長距離バスを利用する人に便利。有線LANは無料だが、公安管理になってから繋がりにくくなったそうで、僕が泊まったときは全く繋がらなかった。春節休みで公安の担当者が休みなんだろうか。

↑設備は古くても エアコンはよく効いた。



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2012年02月07日

東シナ海の群島、舟山。

浙江省の旅2■2012年1月22日

上海の隣、浙江省、東シナ海に浮かぶ1391もの島々からなる舟山市へ飛んだ。ここには中国四大仏教名山のひとつ、普陀山という島があって、どんなところなのかちょっと行ってみようと思ったんだ。本当のところをいうと、普陀山にはたいした興味もなく、それよりも、人の暮らす 島の港町を歩いてみたかった。

上海を飛び立った小さ目の飛行機は、上空へあがり、ミネラルウォーターとお菓子が配られたあと、しばらくするとまた下降しはじめた。たった50分のフライトで、そう遠くはないから、ほとんどの観光客は陸路と船で普陀山へ向かうらしい。僕は小さい飛行機と短距離フライトが好きなので空路を選んだ。空港は普陀山の隣の島にある。友人には無駄遣いだと言われたが、楽しいんだから無駄遣いじゃない。僕の座席は最後尾で隣には客室乗務員が座っていた。彼は疲れ気味のようで、客が横にいるというのに首をうなだれて目をつぶっている。体調も悪そうだ。大晦日だというのに大変だなあと、ちょっとかわいそうになった。すると、急にむすっと立ち上がって隣のトイレへ駆け込んだ。お腹を壊していたのか…。飛行機は着陸態勢に入り、シートベルト着用とトイレ使用禁止のアナウンスが流れた。眼下には冬の海が広がり、浮かぶ島と白い線をひいて走る船が間近に見える。乗務員さん、大丈夫なんだろうか。空港のある朱家尖という島に無事着陸し、客が席を立ち、降り始めても、彼はとうとうトイレから出てこなかった。


 
↑舟山普陀山へのフライト。



空港のある島と新しい橋でつながった舟山本島へタクシーで移動した。空港からは島内にある普陀山行き船着場へは無料バスがあるが、本島行きのエアポートバスはなく、ぼったくり価格の白タクしかなかった。「近いのに高すぎじゃない?」と言うと10元だけ安くなって、それでも50元もした。今日は寒くて、島には小雪が舞っている。ネットで予約しておいたホテル名を告げると、運転手のおやじは「オフシーズンで部屋空いてるんだから、『予約してる』なんて絶対言うんじゃないぞ!」と助言してくれる。おやじは結構いい人のようで、このぼったくり価格は、中国の有名観光地なら普通の相場なんだろう。わざわざ携帯でホテルの値段を調べてくれた。降りる間際、「安くしろってしつこく言えば、このホテルなら300元ぐらいまで値切れるからな」と笑顔で言って走り去った。フロントの表示価格を確認すると、たいしたホテルでもなさそうなのにどの部屋も数百元と書いてある。さすが有名観光地だ。中国の観光地は物価と合っていなくて本当に困る。僕はおやじの助言を無視して「予約してます」と告げた。いい人そうだったので おやじには言わなかったが、オフシーズンのネット特別価格で海側の部屋をもっと安く予約していたんだ。

まだお昼を過ぎたばかりだ。部屋でちょっとくつろいだあと、舟山へ来た一番の目的、港町の散策にでかけた。今日は大晦日だから、漁は休みなんだろう。海辺には漁船がずらっと並んでいる。整備された海岸通りから一歩路地へ入ると、猟師町の細い坂道が裏山へ続く。いい雰囲気だ。僕は夕方まで、のんびりと、路地裏や海鮮市場をぶらついた。



 
↑沈家門漁港。向こうに見えるのが空港のある島。

 
↑路地に入るとこんな感じ。

 
↑港町だけあって魚介類が豊富。

 
↑“海鮮面”という看板があちこちにあったので食べてみたら、これがすごくうまい。四川のまずい麺とは大違いだ。店先に並んだ海鮮食材を選んでトッピングする。写真の麺は具をすでに食べてしまったものなんだけど、運ばれて来たときには上に貝とか魚とかいろいろのっかっていた。いろいろ選んでしまい、たった1杯の麺が35元(約420円)もしてしまった。ちなみに成都の普通のラーメンは1杯7元(約85円)ぐらいだ。でも僕が中国で食べた麺の中で1番と言ってもいいほどのおいしさだったので大満足である。また食べたい。



明日、中国は新年を迎える。船に乗って、仏教の島、普陀山へ渡ろうと思う。



<上海→舟山zhoushan 旅行情報 2012.1.22>1元=12.1円
■上海航空:上海虹橋→舟山普陀山 490元(42%OFF)+空港税/燃油サーチャージ70元。計560元(約6800円)。所要50分。■この空港の利用者はほとんど普陀山行きの観光客らしく、近くの蜈蚣埠頭までの無料シャトルバスのみある。本島までのエアポートバスはなく、タクシー利用(海峡大橋を渡って沈家門まで約15分)、あるいは2、3キロほど歩いたあと路線バスに乗る。
■舟山市は無線LANシティという触れ込みだが、繋いでみると遅い上にアクセス制限も多いようで、使えないと思った。中国では触れ込みと実際が全然違うのは普通のことである。
■泊まった宿:舟山普陀博雅酒店
海側のスタンダード1泊238元(約2900円/オフシーズン特価)。200元以下の質だと思うけど、有名観光地なのでしょうがない。有線LAN無料。普陀山行きの船が出る沈家門埠頭まで徒歩数分。オンシーズンの夜は目の前の海岸に海鮮レストランがずらっとオープンする。
 
↑ちょっと古いが、まあまあ快適。



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2012年02月06日

成都脱出。

浙江省の旅1■2012年1月21日

今回の春節は日本の実家へ帰ることにした。3年ぶりの日本だ。たいぶ昔、若いころ、 「ニューシネマパラダイス」という映画を見て、30年ぶりに故郷へ帰るというのを、いつか経験してみたいと思った。それはきっと、とても親不孝なことなんだろうが、その感覚がどういうものなのか、知りたいと思った。でも僕はすでに十分親不孝者で、残念ながら今のところその感覚を知ることはできそうにない。

とにかく、日本へ帰ることに決め、エアーチケットの予約画面を眺めているうちに、どうせ出かけるなら寄り道してから帰ってもいいなと思うようになり、最終的には浙江省旅行がメインで、日本は、旅行の終わりにちょっと立ち寄る程度のものになってしまった。浙江省を選んだのは、国際線に乗る上海の隣だったからというだけの理由だ。あちこち何度も旅した中国で浙江省を旅先の候補にあげたことは今まで一度もなかった。

2012年1月21日、久しぶりに上海へ降り立った。明日の朝、国内線で“舟山普陀山”というところへ飛ぶ予定だから、本数の多い上海浦東空港ではなく、上海虹橋空港行きのフライトを選んだ。虹橋空港は知らない間に大きくなっていて、地下鉄も2本接続していた。中国の開発は本当に早い。


 
↑あさって、中国の年が明ける。春節の民族大移動はとっくに始まっている。


僕は春節は成都を抜け出すことにしている。花火と爆竹の音がうるさ過ぎるからだ。ここ上海でも春節を迎える花火があがっていた。それでも、場所の関係なのか、規制があるのかどうかは知らないが、成都のアパートよりもホテルのほうが防音がいいというのもあって、うるさくはなかった。数日ぶりに静かな夜を過ごせて、僕はほっとした。成都はずっと、のんびりした街だと言われてきたけれど、本当はうるさい街なんじゃないかと最近僕は思い始めている。春節の花火だけじゃない。あちこちでヒステリックな状況が頻発してるんだ。急速な開発に人の思考がまったく着いてこれなくて、みんなストレスをためているのかもしれない。上海への機内では、成都弁の大きくて甲高い声が、途切れなく響き渡っていた。


スマートフォンをネットに繋いで、静かな音楽を聴いた。明日は初めての浙江省だ。どんなところだろうな。



<成都→上海shanghai 旅行情報 2012.1.21>1元=12.1円計算
■上海航空:成都→上海虹橋 500元(70%OFF)+空港税50元+燃油サーチャージ140元。計690元(約8300円)。所要2時間半。
■泊まった宿:錦江之星(上海虹橋哈密路店)
大床間(W)1泊239元(約2900円)。有線LAN無料。地下鉄1号線「上海動物園」駅から徒歩十数分。虹橋空港第1ターミナルまで1駅、第2ターミナルまで2駅。市中心の人民広場まで地下鉄で40分ほどかかるので、虹橋空港利用の人向け。

↑全国チェーン“錦江之星”は、どこも清潔なビジネスホテルといった感じ。



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2012年01月20日

新年快楽!

中国のお正月、春節休みが始まった。通りのあちこちに花火屋のテントが出現し、夜の花火も始まった。僕は明日、成都を抜け出そうと思う。


 
↑うちのすぐそばにも出現した花火屋テント。日本では法にひっかかる大きな打ち上げ花火も、誰でも気軽に買える。僕にとってはそれが困ったところなんだけど、ここは中国だ。これを書いている今も、窓の横でバンバンと花火が上がっている。そして時折、庭に燃えカスが落ちてくる。春節の風物詩である。



旧暦で新年を迎えるみなさん、新年快楽! xinnian kuaile !
どうぞ よいお年を。


yakmeatball at 22:54|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!季節・祝祭日 

年の暮れの寛窄巷子 kuanzhai xiangzi

久しぶりに寛窄巷子へ行った。寛窄巷子kuanzhai xiangziは清朝時代の街並みを再現した通りで、成都の新しい観光スポットになっている。この辺りは、以前は趣のある静かな老成都だったんだけれど、数年前に観光開発されて(されすぎて)、単なるおしゃれスポットと化した。それでも結構雰囲気はあり、週末や観光シーズンを外せば、珈琲でも飲みながらのんびり過ごすのにいい場所だ。


 
↑夜の寛窄巷子。スターバックスだってこんな門構え。

 
↑僕たちは忘年会を兼ね、昔のままの造りで頑張っている食堂で海鮮料理を食べた。

 
↑子ダコ(子イカかもしれない)の四川風炒め物と、初めて食べた細長い貝(?)。この貝は、味は牡蠣、食感はキノコといった感じで結構おいしい。

 
↑四合院づくりのカフェもあって、のんびりくつろげる。



yakmeatball at 22:51|PermalinkComments(0)この記事をクリップ!旅と観光《成都》 | 食べる

2012年01月18日

ボタンを押すとき。

エアーチケットの予約ボタンを押したとき、旅行は始まる。去年、中国銀行の“網上銀行(オンラインバンク)”を開いてから、僕は再び航空券の予約をネットでするようになった。ネットのほうが手軽で便利だというのもあるんだけれど、そこには店頭では得られないものがあって、それはなんといっても、ボタンを押すときの高揚感だ。並んだフライト表示のなかから、旅行の状況やそのときの気分に合うものを選んで、接続される網上銀行の支払い画面で最後のボタンを押す。緊張感が少しだけ伴った そのときの気持ちの高まりは、ネット予約ならではのもので、そのボタンを押したとき、自分の中のスイッチも入るんだ。

そのスイッチが入ったとたん、旅行とは関係のない日常生活のほかのものにまで、いろいろとスイッチが入り、なんだか昨日までとはちょっと違うものになる。僕は、東京で、「旅行の前になると、仕事がすごく速くなるよね」とよく言われていたのを思い出した。いつも周りの人たちよりも長めの休暇をとっていて、 「これがあると僕はいい仕事ができるんですよ。必要なものなんです」 と言いふらしていたせいか、感性を必要とする職業だったというのもあって、ゆるされていた。中国にいる今はデザインの仕事じゃないけれど、それでも周りの人たちには、僕には旅行が必要で、ないとだめになってしまう、そう思ってもらえているようで、幸運である。

とにかく、ボタンを押して、いろんなスイッチが入った。笑顔も増えているに違いない。
ボタン、ときどき押さなくちゃな。

 



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2012年01月09日

年越しの季節

明けましておめでとうございます。
日本はもうすでに新年を迎え、仕事も始まっているころだけれど、ここ中国はこれから年末を迎える。今年の春節(旧正月)は1月23日で、ちょうど2週間後だ。店先や通りには徐々に赤色が増えてきた。日本の静粛な雰囲気とは違い、中国の春節は真っ赤に染まり、あちこちで爆竹が鳴り響き、一週間以上もの間、毎晩夜中過ぎまで町じゅうで花火があがる。それはもう凄まじい光景で、一度は見てみる価値があるかもしれない。初めてそれを見たときは、思わず「おーーっ!」と叫んだ。成都の街が花火で埋るようで、とても現実とは思えないような光景だったんだ。

ただ、それが毎晩続くのはつらくて、僕は春節の成都脱出計画を考えた。そして久しぶりに帰省することにした。といっても春節休暇10日間のうち日本に滞在するのは3泊だけで、残りは浙江省を訪ねてみようと思う。上海には何度も行ったことがあるけれど、隣の浙江省にはまだ行ったことがないんだ。「春運chunyun」と呼ばれる春節民族大移動は年々増えているようで、今年はのべ31億人以上もの移動が予想されている。移動手段と都市部の宿を早めに確保しておかないとな。



 
↑旅行用に買った無線路由器(無線LAN Wi-Fiルータ)。中国のホテルはほとんど有線LANだけれど、これに繋げば無線LAN環境がつくれ、スマートフォンからも無料でネットにアクセスできるようになる。コンパクトで優れものだと思う。TP-LINK製 110元(約1350円)。



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2011年12月28日

カビ毒入り牛乳。

牛の餌に発生したカビ毒が店で売られる牛乳にまで入り込んだそうである。“黄曲霉毒素M1” 日本語名はアフラトキシンM1。中国最大手の牛乳メーカー「蒙牛」の四川工場だと同僚が教えてくれたので、うちへ帰って冷蔵庫を覗いてみたら、その「蒙牛」だった。問題の牛乳は出荷されずに倉庫に保管されていたので、店頭のものは問題ないという発表であるが、そんなことは誰も信じていない。同じ発癌性物質は福建省の「長富乳品」という会社の牛乳からも見つかったらしい。


 
↑蒙牛の「純牛乳」。賞味期限8ヶ月。


前から思っていたんだけど、中国の牛乳の賞味期限はなんでこうも長いんだろうか。“生牛乳”という表示で、“防腐剤無添加”とも書かれているのに、賞味期限は8ヶ月である。添加物なしでも密閉保存なら長期間もつものなんだろうか。蒙牛の「純牛乳」は時々飲んでいるけれど、まだお腹を壊したことはない。

さて、今冷蔵庫にある牛乳、飲んでみるべきか、飲まざるべきか。


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2011年12月19日

微波炉 weibolu

電子レンジのことを中国語で「微波炉 weibolu/ウェイボォルゥ」と言うんだけれど、僕はこの単語がなかなか正確に覚えられなくて、パイナップルの「ボォルゥォ」、大根の「ルォボゥ」、にんじんの「ホンルォボゥ」、なんかがごちゃ混ぜになってしまい、時々 「あそこのパイナップルで温めれば?」 などとわけのわからないことを言っているらしい。中国語の発音は本当に微妙で難しい。

ところで、うちの “ウェイボォルゥ” は夏に壊れてしまい、すでに半年が過ぎた。水浸しにしてしまったパソコンの時のように、勝手に直ってるんじゃないかと何度かスイッチを入れてみたことがあるけれど、そんなわけはなく、ただ回転するだけで、ちっとも温かくならない。「回転」する動きを見るのは、僕は大好きだ。ただ、回るだけの電子レンジはやっぱり役立たずだと思う。今の家はエレベーターがなくて、重いレンジを抱いて1階まで下りるのもおっくうだし、新しいのを買ったとしても8階まで運ぶのもまた面倒だと思った。「電子レンジ、本当に必要か?」 あると便利だけど、なくても大して困らないんじゃないか、そう思うようになり、電子レンジなしの生活を試してみることにした。

そして6ヶ月が過ぎ、僕の生活上、必需品ではないことが判明した。


 
↑分解して、回転部分だけにして、何かを載せて、ただ くるくる回して眺めるってのはどうだろうなぁ。



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2011年12月13日

手机 shouji

僕はパソコンに関してはたぶん詳しいほうなんだけれど、携帯電話に関してはものすごくうとい。コンパクトで多機能、操作はタッチパネル。こういった繊細な道具をなんとなく避けてきた。乱暴に扱うと簡単に壊れてしまうような道具は、ストレスになるんだ。少々ぶつけても、放り投げたってびくともしない、そんな道具が好きなんだ。デザインという繊細な仕事をしてきておきながら、道具の扱いはものすごく雑だった。繊細なものを作るからこそ、道具にまで神経を使いたくなかったんだと思う。そんなわけで、世の中の携帯電話はすっかり進歩したというのに、僕はずっと旧式のケータイを使っていた。

この前、秋に北京へ出かけたとき、ふと“GPS”があると便利だなと思った。パソコンと同じローマ字入力フルキーボードでメモがとれるといいな、と思った。インターネットでちょこっと調べものができればいいな、そう思った。旅行に持っていってもかさばらない極小ノートパソコンはないものかと調べた末、僕はスマートフォンを買った。驚いたことにこれは、携帯電話というよりも、電話もできるパソコンのようだった。そんなことも知らなかったのかと笑われるかもしれないけれど、それほど、繊細なモバイル機器、とくにタッチパネルにストレスを感じていたんだ。

タッチパネルを触ってみて、驚いた。なんだこの動きは、引っぱったり、つまんだり、広げたり。おもしろいと思った。そして気持ちよかった。スマートフォンを使ってみて一番「おーっ!」と思ったのは、この動きだった。もちろん機能も充実していて、地図にGPS、天気予報に旅行情報、自分に必要ないろんなことができる。これで次の旅行はちょっと便利になるな。



 
↑世代交代した僕の手机 shouji(ケータイ)。



といっても日常生活ではあいかわらず、電話機能と目覚まし時計しか使っておらず、今のところ宝の持ち腐れ状態である。


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