目が覚めたら人が消えていた目が覚めたら人が消えていた

2007年01月07日

目が覚めたら人が消えていた

 交差点に近づくと、何かが燃える匂い、ガソリンの匂いが強くなってくる。
 交差点の中央に三台の車が重なるように止まっていて、ボンネットから黒い煙が溢れ出していた。
 道の向こう側には、電信柱に正面からぶつかっている車が、交差点の出口でひっくり返っている車もあった。
 あまりにひどい光景にとても現実とは思えなくて、一瞬呆然としていた。
我に返った俺はひっくり返っている車まで走り運転席の中を覗き込んだ。
 ――誰もいない。
 電信柱にぶつかった車にも、誰も乗っていなかった。
 もう、救急車で運ばれたのか? そもそも警察はまだ来てないのか? これだけの事故があって野次馬一人いないなんて。
 国道の道に沿って視線を移動させると、何台もの車が路肩や分離帯にぶつかって止まっていた。
 今この交差点には俺一人しかいなかった。
 あぁ、違和感の正体がやっとわかった…。
ここに着くまでに車一台、人間ですら一人も見ていない。

 ――目が覚めたら世界から人が消えていたんだ。

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この記事へのコメント

1. Posted by 2007年か・・・。   2007年01月07日 20:53
やっと物語が動いたな。

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