目が覚めたら人が消えていた目が覚めたら人が消えていた

2007年01月13日

目が覚めたら人が消えていた

 家族の居なくなった自宅。
 薄暗い玄関で靴を脱ぎ、居間の電気を点ける。いつもなら夕食を作っている母親がオープンキッチンの向こうから『おかえり』と、声を掛けてくるはずだった。
灰皿には、俺の吸殻だけが残っていて、飴状になったコーヒーがこびりついたマグカップが昼間と同じ位置に残されていた。
 マグカップに水を入れてシンクの中に残して、新しいコップにジュースを注いで一気に飲み干した。
 
 自室へ戻る途中、兄の部屋を覗いてみる。
 漫画や小説、お菓子の袋、どす黒く変色しているペットボトルのお茶などが散乱する室内、タバコのヤニ臭さと、何かが腐った様な、すえた臭いが交じり合って、嗅覚が『今すぐドアを閉めろ!』と、警告してくる。
 この部屋に数時間いるだけで俺は気が狂ってしまうだろうな。
軽い頭痛を覚えながら自室に入る、昼に出た時と当然何も変わっていない、この世で一番好きな場所で、一番安心出来るいつもの部屋だ。

 パソコンの電源を入れる、『Windows2000』のロゴが表示されてデスクトップが表示される、2chブラウザを起動させる。

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