January 26, 2006

Randy Newman/Good Old Boys(74')

6445bf79.jpgトム・ウェイツに比べると、ランディ・ニューマンの人気や評価は、通受けに留まってるような印象がある。アメリカ人の暗部を描くかのようなシニカルな内容を含む歌詞の難解さや、ルックス面の華の無さ(笑)など色んな理由はありそうだが、ともあれ個人的には好きなソングライターであり、74年のこの作品は今でも愛聴している。

ここに収録されてる「ルイジアナ1927」という曲。かつて1927年にルイジアナ地方を襲った大洪水に題をとったもの。当時の大統領クーリッジは洪水で崩壊したルイジアナの街を見て側近にこう言ったという。「ねえ君、この貧乏白人の土地に河は何てひどいことをしたんだろうねえ(手持ちの歌詞カード対訳より)」。
言うまでも無く、かの地には、大統領(勿論白人)曰く「貧乏白人」よりも貧しい南部の黒人達が多数在住してる地域であり、河が決壊したのは、堤防工事などに無策であった政府の怠慢の結果。それに対し、まるで他人事のような大統領の認識。
こうして書くとピンッとくると思うが、昨年アメリカ・ニューオリンズにおけるカトリーナの一件とあまりに酷似してることがわかるし、100年近くが経過しても何ら変ってない合衆国の根深い体質が窺われる。

ルイジアナ みんなで僕らを押し流そうとしている

先日発売になったカトリーナ被害へのベネフィットアルバム「アワ・ニューオリンズ」でニューマンはこの曲をセルフカバーして収録してる。そこに込められた思いを類推してみるのも、興味深い。

そんな、病んだアメリカの風景が描かれる中で、ダイヤモンドの原石のように輝くラヴ・ソング「MARIE」。切なくもストレートな言葉で愛しの女性に求愛するこの曲は、自分の中で「トム・ウェイツ/マーサ」「アル・クーパー/ジョリー」あたりと並ぶ、女性の名前タイトル・ソングの超名曲。泣けます(佐野元春繋がりで書いておくと、氏の曲「彼女」あたりは、この曲の影響下にあることは間違いない、と思う)。

というわけで、未だ未聴の方は是非。

yamadacake at 13:34│Comments(2)TrackBack(0)RECORD 

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この記事へのコメント

1. Posted by 盗聴エディ   March 17, 2006 00:18
おお、Randy Newman!! 過去ログ掘り起こしてすみません。この辺のも聴いていらしたんですね。
深いです、深すぎます!!
初期の4.5作あたりの深さというか、難解さはNativeでも手に余ると思います。
最近のは映画音楽(ディズニー系)が多く、離婚しちゃって慰謝料とかそっちにあてられてるのか、、、
2. Posted by CAKE   March 17, 2006 10:52
自分も正直歌詞世界まで理解できてるわけでは無いですが、ソングライティングは本当素晴らしいです。
個人的には「サイモンスミスと踊る熊」が大好きなのですが、これって確かにディズニー系っぽいですわね(笑)。慰謝料の布石(笑)。

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