【日 程】2023年03月11日(土)
【山 域】八甲田山
【山 名】小岳(1478m)
【天 候】晴れ
【メンバ】10人(CL.H本さん、F本さん、S木さん、G藤さん、M川さん、M田さん、Y口さん、I川さん、Y嶋さん)
【コース】
(概 略) 酸ヶ湯→仙人岱ヒュッテ→小岳→箒場
酸ヶ湯登山口(9:10)---(11:23)硫黄岳途中1300m地点---(11:39)仙人岱ヒュッテ(12:01)---(12:36)小岳(13:00)---(14:02)箒場
弥生の訪れと共に寒気も緩み、花粉飛び交う時期となり苦労されている方々も多いと思います。かく言う自分もそのうちの一人、目の痒みから始まり、くしゃみ、鼻水、鼻づまりと一通りの過程を踏んでいる状態だ。
勢いで申し込んだ八甲田のスキーツアー、リーダーのH本さんから登山計画書が送られて来たので、自分なりに検討した結果かなりの不安を持つに至った。と言うのも記憶も曖昧なスキー登山、調べたら2008年から全然行っていないし、もちろん道具も15年間ホッタラカシ…
早々に引っ張り出してチェックしたら、あらま…
とにかくシールだけは補修して勝負は時の運、後は野となれ山と成れ…
この山域を訪れたのは記録によれば1998年の8月だった。もう四半世紀前である。
酸ヶ湯キャンプ場に天泊して、ここを起点に大岳と赤倉岳を周回したが、天候に恵まれずにガスの中、只々歩いたのみで、下毛無岱の湿原の印象が良かったように書いてあった。
実際現在残っている記憶は行ったことのある場所だと言う以外何も無く、酸ヶ湯の強酸性のお湯のキツさだけは何となく覚えている。
前泊組は3/10の16:30集合で深沢温泉に泊まり、次の日に備え鋭気を養う予定のようだが、仕事に縛られる自分はそんな訳にもいかず、業務終了後の夕方に出発し、目星を付けていた黒石IC近くの道の駅までゆっくりと夜間飛行、22時頃に到着したが自宅から約260㎞4時間半の運転だった。そのままシュラフを引っ被って車中泊し、翌朝は5時に起床、適当に用事を済ませながら酸ヶ湯手前の沖揚岱ゲートには6:45に到着し車列に並んだ。練馬、秋田、松本ナンバーなどが前に見えた。
7:30解錠と聞いていたが7:17分で開けてくれたので、予定より少し早く集合場所の深沢温泉を目指す。前日の降雪?の為か路面は一部凍結、ビビりながらトロトロ運転していたら、後続の大きな車にスパッと抜き去られた(笑)
Y口さん、トロくてごめんなさいね(汗)

集合場所の深沢温泉
7:42分に深沢温泉に到着、自宅から約300㎞だ。そしてすぐさま下山地点の箒場に車をデポし、相乗りして酸ヶ湯に移動する。さすがに高名な豪雪地帯、まだまだ残雪多く駐車場周りは雪の壁、おまけに路面は氷化して滑る。転ばぬように慎重に移動し登山口に取り付いたが、う~む、暑い…

酸ヶ湯駐車場から大岳を仰ぎ見る
駐車場の正面には青空をバックに大岳がとてもきれいに見えた。この美しい山を冬に実際見たのは初めてのような気がする。高度感が凄い…(汗)
朝日に輝く霧氷に歓声を上げながらゆっくりと登行するが、皆暑くてすぐにアウターを脱ぎ汗を拭く。休憩時の冷たい水がとても美味い。暫くはなだらかな樹林帯の登行が続いたが、突然右手に駒ヶ嶺の頂が見えた。振り返れば遠くに岩木山の姿も望まれた。その左手は白神山地か?未だ雪に覆われた純白の津軽平野もきれいだ。

なだらかな樹林を思い思いに登行する。

青空に霧氷が映える。

駒ヶ嶺が素晴らしくクリアに望まれた。
う~ん、良い山だなぁ…
展望にも恵まれ高度と共に皆テンションも上がっていくが、次第に雪も硬くなり早々にクトーを装着する人もいた。仙人岱ヒュッテの近くでは灌木にエビの尻尾もどきが付いていて、昨晩の冷え込みが実感された。

灌木に付いたエビの尻尾を愛でる。
天気が良かったので硫黄岳に寄り道しようと途中まで向かったが、風が強くウインドクラストした雪が硬くなり、滑りなんて楽しめそうもないだろうと途中で引き返す。それでもツボ足で登って行く人たちが結構いた。
そこからヒュッテはすぐ目の前、結構冷たい風の中で昼食休憩としたが、展望は大変に素晴らしいものだった。

途中まで登った硫黄岳を見上げる。
個人的に単独峰の傍で育ったゆえ、このような広大な雪山の景色に触れた経験が殆んど無い。それゆえとても感慨深いものがあった。
この場所は緯度も高く、自分が慣れ親しんだ山とは植生も異なり積雪量も格段に多い。そして五感から感じられる全てが異次元のもので、威厳とたおやかさが同居したような、冬の八甲田には独特の美があるように感じられた。

皆さんよだれタラタラだった硫黄岳東斜面
この日は凍っていたので誰も滑らなかった。

仙人岱から見上げる大岳

これから登る小岳と奥は高田大岳

消え残った樹氷群の中を登行する。
いやあ、実に素晴らしい体験をさせていただいた。リーダー、同行の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。たぶん一人では絶対に体験できなかった山行だろうな…
さて最後の登行が待っている。小岳なんて名前は誰が付けたんだろうか?、頂部は森林限界を少し超えているのか、陽光に白く輝きながらおいでおいでしている。隣の大岳と比較しての呼称なのだろうが、決して小さくなんか見えないのだ。
いつも元気一杯なF本さんが常にトップで引っ張ってくれた。彼女とH本さんは厳冬期鳥海の新山に今季初登頂している雪山の猛者だ。今回の山行はこの二人の連携が実に頼もしく安心して登ることが出来た。大いに感謝である。
少しだけ残った樹氷群の間を縫って登行するのだが、冷たい風や氷化した雪面に少し難儀する。頂上付近は見事なシュカブラに覆われていて、風も強く後続を待つ間じっとしているのが辛い。吹っ飛ばされそうなので樹氷の陰に隠れた。でも視界はクリアーだからこれから滑る方向もきれいに見渡せた。
ここからの眺めも初めて目にした。大岳の東斜面も素晴らしく何人かのスキーヤーかボーダーの姿も見えた。右手には高田大岳と雛岳が連なり感動の度合いが増す。素晴らしく広大で且つ長大な斜面に寒さも忘れて見入る事暫し…
皆が揃ったところで記念写真を撮りシールを外し滑走に備える。風も強いので、カメラなどの装備は全てザックに押し込んだので、ここから先の画像は無い。しかし景色はしっかりと心に焼き付けた。
さあ滑走だ~!
最初はガリガリのアイスバーン、少し下ると徐々に緩んできたがまだまだ固い。斜度はそんなに急ではないので恐怖心は少なかった。しかし本能的に力んで踏ん張る為に足の筋肉が早々に悲鳴を上げる。情けないのだが、もう既に限界に近いのかも知れない。へたれスキーヤーの自分は、ただただ落ちていくだけで、転倒だけは避けようと必死だったのが正直なところだ。
H本さんは竿の先に固定されたカメラを持ち、撮影しながら余裕の滑走、皆さん滑りも上手で、そんなにバラけずに滑っていく。高度が下がり雪が緩む頃には暑くて汗が噴き出す。ツリーランも皆楽し気に歓声を上げながら滑っていた。最後の渡渉箇所では童心に返り黄色い歓声を上げながら楽しんだ。そして傾斜の緩んだ林間をゆっくり進むとゴールの建物の屋根が見えた。
15年振りのスキー登山は甘くなかった。特に滑降が大変でスキーの筋肉が殆んど落ちているのが自覚できた。運動会で足が空回りするように、人間の体と言うものは残念ながら退化するものなのである。
改めて考えるに、このようなツアーに衝動的かつ準備もなく参加することは無謀であったと思う。皆さんに迷惑をかけずに降りてこれたのは幸運以外の何物でもない。大いに反省し心を改めようと思う。
巷間で言われる、素人がいきなり雪山に挑むような行為であり、非難されても仕方ないものだった。しかし体はボロボロでも心は満足感で大いに満ちている。本当にとても楽しい雪山遊びで、八甲田の懐の大きさを実感できたし、景色の美しさも別格だと思う。こんな機会を提供していただいた皆さんに大いに感謝する。
と言いながらも現実は汗も掻いたし温泉が恋しく深沢温泉に大急ぎで向かう。前泊組は昨日も堪能したのだろうが、初めての自分には実に良いお湯であった。酸ヶ湯のように湯がきつくないので、ゆっくり浸かることができ体も大いに温まった。それより皆は次の楽しみが待ちきれない様子だ。早々に酸ヶ湯の車を回収し今夜の宿であるK公民館へ爆走する。
下界の車窓から仰ぎ見る八甲田の山並みは、青空に白く光り輝き、まさに神々の領域の感があった。
駐車場に着いたらちょうどI川さんも到着したところで、自宅から何と7時間掛かったそうだ。他の人達は何度も訪れた場所なのだろうが、初めての自分には、「なんともまあ素晴らしい環境に暮らしているなあ」と思った。
陸奥湾に注ぐ根井川と言う小さな川がある。その河口に建っている小さな公民館が本日の宴会場である。ここに一晩お世話になる訳だがメンバーの一人は、これからがこのツアーの本番だよとつぶやいていたのである。

お世話になった公民館
目の前の広大な陸奥湾は波静かでとても穏やかだ。右手は夏泊半島の基部にある浅虫温泉、その少し沖に浮かぶ湯ノ島が結構大きく見える。この辺に来たのもずいぶん昔の話で、当時の記憶が懐かしく蘇えってきた。

公民館前より陸奥湾を望む
右手奥に湯ノ島
宴会の様子は読者の想像に任せ詳細は敢えて書かないでおく。でも少しだけ…
地元特産の海産物はもちろん各自が持ち寄った飲み物もすごいのが揃った。そして特筆すべきは津軽三味線の特設ライブ、大いに盛り上がったことは言うまでもない。もちろん記憶の糸は、どこかでプツンと切れたのはいつものことである。

皆で持ち寄った銘酒群
H本さん、F本さんにおかれましては、全ての企画、手続き、ルート案内、その他にも宴会の食担、奏者の出演依頼などなど、多大な労力と時間を掛けたものと思われます。おんぶにだっこのお客様状態での参加で非常に心苦しいところもありますが、最高に楽しい山行で、間違いなく生涯記憶に残るだろう大変素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
ご両人及び同行の皆様、お世話になりまして大変ありがとうございました。心より御礼申し上げます。感謝の言葉などいくら言っても足りないように思います。
翌朝の朝食後には希望者だけ、どこかの山へスキーで登ってまた宴会する予定のようだったが、その元気が羨ましい。
皆さんタフだなあ~…
自分はお土産の稚貝3㎏を仕入れ、自宅へ少し回り道して帰ることにした。
行程を参考までに書いておく。
10時頃にホタテ広場出発、給油して青森中央ICより東北道に乗る。
以後東北道を久々に南下し残雪の名山を眺めながらドライブ。
岩手山も久しぶりに目にした。
安比のスキー場を目にしたのは何十年振り?
北上Jまで東北道、以後秋田道へ
横手、十文字ICまで281㎞12:40着、料金4,720円也。
湯沢、金山、真室川を経て自宅まで復路計393㎞、14:27着
凡そ4時間半のノンストップドライブだった。

今回の軌跡










今回は天気にも恵まれていい思い出ができました。
小岳山頂のガリガリバーンが残念でしたが笑
三味線も堪能したみたいで良かったです。
また修行に励みます笑
また気が向いたら、参加いただければ幸いです。
久しぶりとは思えないスキー滑走でしたよ!